江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

2024孫たちの夏休み(3) ー2年ぶりに来日したフランスギャル①ー

2024-08-26 | 随想
フランスはヨーロッパで最も早くから移民を受け入れてきた国家である。 全人口の7%を占め、移民二世を含めると11%にもなるという。 孫娘はフランスで生まれたから移民ではないが、日本とフランス二つの国籍を持っている。 実は国籍というものは、ある意味で差別や排除の道具に使われるもので、これに言及するとそれだけで長くなるので省略するが、今回の来日には日本のパスポートを使用したようだ。(フランスのパスポー . . . 本文を読む
コメント

2024孫たちの夏休み(2)ー野球の部活でがんばる②ー

2024-08-24 | 随想
さて、夏の大会で初めて彼の姿を見た時はあえなく三振や凡打に倒れた場面だった。 3度目の打席では代打を送られ、悔し涙が目に浮かんだ…。 しかし、彼の代わりに打席に立ったのはチーム唯一の女子選手だったのは幸いだった。 何とその彼女がライト前に打ち上げたフライを右翼手がエラーしたのだ。 応援席は一気に盛り上がった。 それがきっかけでチームは逆転勝利を飾ったのである。 孫の心境を思うに、かなり複雑なも . . . 本文を読む
コメント

2024孫たちの夏休み(1) ー野球の部活でがんばる①ー

2024-08-21 | 随想
私には2人の孫がいる。 男と女の子が1人ずつで、歳の差は3歳。 長女とニ女の子たちで、男の子は同居で女の子はフランス在住である。 どうでも良いことで、敢えてこだわると娘たちに叱られそうだが、ついつい私がこだわることがある。 それは、2人とも容易に子に恵まれず、やっと産まれた一人っ子という特性がある。 必然的か過保護(愛情たっぷり注がれて)に育てられた2人である。 これは、本人たちの責任ではない . . . 本文を読む
コメント

大人も子どもも民主主義を学ぼう!(6)―主体的で対話的な深い学び―

2024-08-17 | 随想
「和を以て貴しと為す」という風土が一定程度根付いた日本においては、論議するより協調することが良しとされがちです。 敢えて争うことなく穏やかに日常生活を送れたら何よりですが、対立するのを恐れて我慢したり無理やり従わされるのは本意であるはずがありません。 ところが、この国では同調圧力や忖度という目に見えない力がはたらくことが少なくありません。 そうです。論議することが避けられタブー視される社会が構成 . . . 本文を読む
コメント

大人も子どもも民主主義を学ぼう!(5)―話し合う力 が大切―

2024-08-11 | 随想
選挙の投票率を問題にして民主主義を考えてきましたが、選挙とは違う大切な視点もあります。 それは、人々が互いに話し合う「論議」という視点です。 この社会には様々な人々が様々な価値観を持って生活を営んでいますが、これが時にはぶつかって争ったり混乱を引き起こしたりすることもあります。 それは、個人のレベルから国家のレベルに至るまで考えられますが、最悪の事態は戦争です。 もっとも、戦争を価値観の相 . . . 本文を読む
コメント

健康保険証が12月に廃止される ⑧  最終回

2024-07-31 | 随想
《薬剤師1万人を推進委員にとは》 先日都内の薬局に処方箋を持っていった。 以前受付で「マイナ保険証はお持ちですか」と聞かれ「作っていません」と返答した。 今回は「お薬手帳」を出したので何も聞かれなかった。 しかし、後から来た人ほぼ全員に「マイナ保険証をお持ちですか」と聞いていた。 薬局は混んでいて、薬を貰うまで50分も待った。 暇なので「マイナ保険証をお持ちですか」と何人に声掛けするか数 . . . 本文を読む
コメント

健康保険証が12月に廃止される ⑦

2024-07-26 | 随想
  《医療機関の相次ぐ廃業が止まらない》 政府は今年の9月までに医療機関にマイナ保険証の完全実施を義務化し、これまで最大20万円だった支援金を40万円にして、「実質負担はゼロ」と宣伝している。 ところが3~4月の2ヵ月で東京都内の病院・診療所・歯科医院の295が廃業したと云う。 医療機関の廃業は昨年全国で709機関なのに、都内のたった2ヵ月で300近い廃業は異常と云える。 理由は顔認証シ . . . 本文を読む
コメント

大人も子どもも民主主義を学ぼう!(4)―「正解主義」を超えた教育実践 ―

2024-07-24 | 随想
2015年に公職選挙法が改正されて「18歳選挙権」が成立しました。 当然ながら、これに伴い高校生の政治活動を抑制していた「1969年通知」が廃止となりました。 これが「2015年通知」というものです。 そして、いよいよ10代の若者が主権者として登場するわけですが、これが容易に投票率が上がらず政府も困惑する中、 2018年に文科省が「主権者教育推進会議」を設置して議論を進めてきました。 2021年 . . . 本文を読む
コメント

大人も子どもも民主主義を学ぼう!(3)―戦後民主教育への弾圧 ―

2024-07-13 | 随想
日本の教育をその起源にさかのぼって語ることは今回の主な課題ではないため端折るが、 近代公教育の黎明期において「education」は「発育」と訳すべきだとする福沢諭吉に対し、 初代文部大臣になる森有礼は「教育」と名付けたというようなエピソードもあるように、 公教育は教え諭すもの・上から与えるもの的なニュアンスだったことを念頭に置いておく必要はある。 日本もドイツ同様に第二次世界大戦で敗戦国とな . . . 本文を読む
コメント

大人も子どもも民主主義を学ぼう!(2)― ドイツの政治教育 ―

2024-07-09 | 随想
選挙の投票率だけで民主主義の成熟度は測れるわけではないが、重要な指標であることに違いはない。 因みに、2021年のドイツ連邦議会選挙の投票率は76.60%であり、同年に行なわれた日本の衆議院選挙の55.93%を遥かに上回っている。 尚、この際の10代の投票率は定かではないが、例年から累積すると少なくとも70%は超えていると思われる。 大雑把に言うなら、若者だけで比較しても7割対3割でドイツが日本 . . . 本文を読む
コメント

大人も子どもも民主主義を学ぼう!(1)

2024-07-07 | 随想
今日は東京都知事選挙だ。 都民の選択がどういう結果になるかが注目される。 ところで、この選挙という民主主義を成立させるに欠くことのできないツールが、私たちの国ではあまり重要視されていない。 それは投票率というデータで読み取れる。 最近の国政選挙(2016年~2022年)での年代別投票率を見てみると、以下のような結果が示された。 2016年には18歳選挙権が認められた最初の国政選挙( . . . 本文を読む
コメント

大津市の保護司殺害事件から思うこと ③

2024-07-02 | 随想
 法務省では27日、高齢化や担い手不足を背景に、持続可能な保護司制度の確立を目指す有識者会議が開かれた。 現役保護司から「家族の不安が高まっている」と報告され、安全確保や家族へのアンケート実施を求める意見も出たと云う。 太田達也教授(慶応大)は、 「毎年新規の保護観察対象者が2万人以上いる。千人程の保護観察官が全ての対象者の面接や指導に当たることは不可能で、 地域の情報や人材ネットワークを持つ . . . 本文を読む
コメント

大津市の保護司殺害事件から思うこと ②

2024-06-22 | 随想
《多岐にわたる犯罪》 社会の変遷と共に保護観察の事件内容も変わってくる。 戦後は食料不足からくる餓えやひもじさで万引きや窃盗等が多かったと思う。 今は特殊詐欺の受け子の担当数が増えている。 また、スマホによる盗撮や衣類窃盗の非接触型や痴漢など接触型の性犯罪も増加している。 覚せい剤使用の事件担当や発達障害があるが故に犯罪行為になった事件担当など多岐にわたる。 《保護司の高度な専門知識の研修 . . . 本文を読む
コメント

大津市の保護司殺害事件から思うこと ①

2024-06-20 | 随想
大津市の保護司Sさんが保護観察対象者のE容疑者に6/8殺害された。 同じ保護司として他人事とは云えない重大事件であり、Sさんに深く哀悼の誠を奉げたい。 事件の真相は何も解明されていないが、SさんはE容疑者の保護観察対象者だった。 《保護司とは》 保護司は法務大臣が委嘱した更生保護のボランティアで、犯罪や非行をした人の立ち直りと犯罪予防に取り組んでいる。 身分は無給の非常勤の国家公務 . . . 本文を読む
コメント

私と「道」の関係(7) ー通学路②ー

2024-06-18 | 随想
小学校時代の通学路は、中学になるとそのまま更に先まで延長された。 ただ、一つだけ大きく変わったことがある。 それは、自転車通学になったことだ。 当時、自転車は高価な品物だった。 私は父から中古の自転車をあてがわれた。 それは、父が懇意にしている自転車屋から格安で購入したものらしく、細身のタイヤで見た目に華奢な自転車だった。 モダンな自転車なのだが、未舗装の田舎道を走るにはふさわしくなかった。 私 . . . 本文を読む
コメント