江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

ガザと日本の国会~この恥ずべき状況~

2024-06-12 | 随想
金曜日の夕方、イスラエル大使館前(と言っても、警察がブロックしているので地下鉄麹町駅の交差点だが)で開かれた抗議行動に参加した。
言うまでもなく、依然として続いているパレスチナガザ地区での虐殺に抗議するためのものだ。

参加した人々は、それぞれにプラカードや、アピールボード、パレスチナの旗を掲げたり、伝統的なスカーフ(シュマーフ・カフィーヤ)を身に着けてパレスチナへの連帯の意思を表している。


ガザでは、絶望的な状況が今もなお続いている。
国連で「即時停戦を求める決議」が採択されたり「パレスチナ国家の国連加盟を認める決議」も採択された。

しかし、イスラエル政府と軍は軍事行動をやめようとはせず、先日は何と学校を攻撃し多くの子どもたちが犠牲になった。
当然批判の声が世界中で起こったが、イスラエルのネタニヤフ首相は「イスラエル軍は世界一道徳的な軍隊だ」と述べ、その姿勢を変えようとはしていない。
その背景には、自身の保身とともに、イスラエルの絶対的守護者であるアメリカが、停戦に向けて本気で動くことはないと考えているからだろう。


昨年10月からの犠牲者は、間もなく4万人に迫ろうとしている。
その大半が子どもと女性だということも、見逃すわけにはいかない。



こうした状況において日本の国会は何をしているのか?
この半年余り、自民党の裏金問題に費やされている。

与党寄りのコメンテーターが「ほかにも議論すべきことがある」などと言ってることに乗っかるつもりは毛頭ない。
彼らは、そのことで「裏金問題」を済んだことにしたいだけだ。
そして、参議院に送られた「政治資金規正法改正案」は、何の実効性もない「ザル法」にすぎない。
岸田首相は「増税メガネ」と揶揄されたが、今や「やってるふりメガネ」だ。

本来国会で議論すべきは、ガザの状況を前にどうしたら虐殺を止められるか?
そのために日本は何をすべきか?
ロシアに対して「経済制裁」ができるのであれば、イスラエルにはどのような圧力が効果的なのか?
アメリカを説得するにはどうすればよいか?等々。
それこそ、真剣な議論が必要だ。

「日米同盟強化」しか回答がないと思っている日本政府と与党議員は、思考停止しているといってよい。


こうしたことを考えても、日本政府は日本の国会は「世界から相手にされていない」というべきだ。
そのことを自覚しなくてはならない。

憲法をないがしろにした政権を長らくほったらかしにした結果「国際社会で名誉ある地位を占めたい」とする決意は、跡形もなく消えている。
さらに、そのことを恥ずかしいと思う国会議員が何人いるのか?

来るべき総選挙ではそうしたことも考えねばならないと思う。



-K.H-

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 健康保険証が12月に廃止される ⑥ | トップ | 私と「道」の関係(6) ー通学... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

随想」カテゴリの最新記事