蔵書目録

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『嗚呼朝日平吾』 (1922.1)

2011年10月09日 | 二・二六事件 3 回顧、北一輝他

 嗚呼朝日平吾 親友奥野貫著

  頭山満 武富時敏 野口権大僧正 田中捨身 内田良平 佐々木照山 諸先生 題字 序文 
  嗚呼朝日平吾
   東京 神田出版社発行

      大正十一年壱月十日発行 〔19.4センチ、364頁他〕

 口絵 〔写真14葉〕

 ・嗚呼朝日平吾君
 ・頭山満翁題
 ・野口権大僧正題 武富時敏先生題
 ・田中捨身居士題
 ・佐々木照山先生題
 ・意気衝天(馬賊軍出発の際の朝日君、全面白袴は朝日君)
 ・思出多き山門 (大石寺)(福島民報所載)
 ・(呪われし家)大磯安田氏別邸
 ・朝日平吾君筆跡 宿縁深き菅野君 著者(収骨)
 ・告別式(其一)贈花山の如きを見よ
 ・告別式(其二)志士雲の如し
 ・国士水へに眠る (向つて左は西信寺住職中村廣道師、中央は著者、右端は久保蘇堂氏)

 叙 大正十年十二月二十日 内田良平

 嗚呼朝日平吾君目次 〔目次7頁、本文364頁、附録:旅順下獄記(朝日君遺稿)、跋、後記〕

 一、暗示

  一、気がゝりの電話
  二、僕の瞳の黒い中
  三、労働ホテルの失敗
  四、『秘密書類だ』

 二、意気

  一、其の前夜
  二、『僕は旅行する』
  

 三、決行

  一、浅草橋で号外
  二、電報通信社へ
  三、『アッ、朝日君だ』
  四、大日本救世団の冷淡
  五、武士の情
  六、菅野氏兄弟の義侠
  七、大磯警察署に於て
  八、深夜の墓地発掘
  九、長生館の一夜
  一〇、別邸椿事の真相
  一一、死の叫声

 四、遺骨

  一、遺骨を収めて
  二、山内の鴨緑江節
  三、富士の裾野の大石寺 … (『福島民報』所載)
  四、馬賊生活の回顧

 五、同情

  一、新聞紙の発売禁止
  二、藤田邸の通夜
  三、中村廣道師
  四、内田良平氏
  五、北一輝氏
  六、名士と無名氏

 六、告別

  一、湿やかなる通夜
  二、悲壮なる告別式

 七、骨肉

  一、人目を避けて
  二、少年時代の朝日君
  三、雨の安田家墓所にて

 八、葬儀

  一、野口日主師の引導
  二、骨を埋めて
  三、美人の紅涙
  四、遺稿と遺書

 九、追悼

  一、安田翁と共に
  二、『誰だらう』

 一〇、事業

  一、渋沢氏との関係
  二、森村氏との関係
  三、平民青年党
  四、達人館
  五、神洲義団
  六、労働ホテル

 一一、逸話

  一、子供みたいな朝日君
  二、食堂に寝せろ
  三、小指の壜詰
  四、別れの電話

 一二、年表
 一三、嗚呼朝日君
 十四、世論

  附録 旅順下獄記(朝日平吾遺稿)  

 

 斬奸状

  奸富安田善次郎巨富ヲ作ルト、雖モ富豪ノ責任ヲ盡サズ国家社会ヲ無視シ貪欲卑吝ニシテ民衆ノ怨府タルヤ久シ予其ノ頑迷ヲ愍ミ仏心慈言ヲ以テ訓ユルト雖モ改悟セズ由テ天誅ヲ加ヘ世ノ警ト為ス

     大正十年九月
       神洲義団々長 朝日平吾印

〔蔵書目録注〕

表紙には、「朝日平吾先生之遺書」、副題「日本改造第一ノ犠牲者ー古今絶倫ノ道義的刺客ー屠腹碧血ヲ注ギテ後ノ義人烈士ニ大教訓ヲ残シ給ヘルー」とある。謄写版、18頁。
 内容は、「斬奸状」1頁と「死ノ叫声」18頁で、「斬奸の理由」はない。 
 なお、『昭和十年 〔一九三五年〕 中に於ける出版警察概観』〔内務省警保局〕には、同じ題名のものが、記載されている。

  〔発行月日及禁止月日 題名 納本又ハ届出ノ有無 発行責任者ノ住所氏名記載ノ有無 印刷形式 内容ノ概要〕

   九、二五 一二、二六 朝日平吾先生之遺書 ナシ ナシ 国体使団 謄写 所謂朝日平吾ノ遺書ナリトシテ安田善次郎ニ対スル斬奸状ヲ掲ゲ重臣等ガ財閥ト通款シテ聖明ヲ蔽フガ如ク揣摩臆測シ除奸ノ大義ナルヲ煽動セルモノ

 また、『昭和十年以降頒布セラレタル不穏文書調』の「六、天皇機関説又ハ重臣ブロック攻撃ニ関スルモノ」に、次の記載がある。

  番号 題名 納本又ハ届出ノ有無 発行責任者ノ住所氏名記載ノ有無 印刷形式 内容ノ概略

  18、朝日平吾先生ノ遺書 ナシ ナシ 国体便団 謄写

   所謂朝日平吾ノ遺書ナリトシテ安田善次郎ニ対スル斬奸状ヲ揚ゲ重臣等ガ財閥ト通款シテ聖明ヲ蔽フガ如キ揣摩臆測シ除奸ノ大義ナルヲ宣伝煽動セルモノ



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