コロナ禍のこの最中、会う度に身体が弱まっているのが一目でわかる人がいます。
下の階の住民、Y さんもその一人。築30年の我がマンション、私と同様、竣工と同時に転居してきた初代入居者の一人です。
その Y さんに先日、マンション前でばったり出会いました。
以前も、両手に杖を持って一歩々々ゆっくり歩いてはいましたが、それでも足取りはしっかりしていました。それが何と、足を小刻みに引きずってしか歩けなくなっていたのです。
「哀れなもんでしょう?(笑
いつも活発に動いておられる人から見たらねぇ~?!」と、
付き添っていた奥さんの方から声をかけてきました。
私がよほど、何か言いたそうな顔をしていたのだと思います。
「あっ、いや、私も70(歳)。
(頭を指差し)ここがやられたらお終いですから・・・」と、
つい口を滑らしてしまいました。
「あらっ、ウチのは丑年だから2歳下ですか?!
脳梗塞の後遺症って、こうなんですよ。最近はディ(サービス)も
お休み。だから、めっきり外を出歩かなくなってねぇ」と、奥さん。
そう言われてみれば、前回 Y さんを見かけたのは冬前のことだったような。ディサービスの送迎車から降りたところを見かけて以来です。たった半年でこうも変わるものかとビックリでした。
マンション管理組合の理事を一緒にやっていた K 子さんも同じ。かつては、市議会議長を長年務めていた女性です。
選挙運動が好きで80(歳)過ぎても活発そのものでしたが、去年の緊急事態宣言後、みるみるうちに腰が曲がってしまい、スーパーで買物するにも娘さんの付き添いが必要なほど身体が弱っていました。最近は、とんと姿を見かけていません。
今、家に籠もりがちな年寄りの “コロナフレイル” ってこんなもの。コロナ禍が老化に加速度を付けているのです。
努々(ゆめゆめ)、“キョウイクとキョウヨウ”(今日行くと今日用)先を失くす勿れ。対策は、まさにこれです。
ところで実は、Y さんが2歳年上と知ったのも、脳梗塞後遺症と直接聞けたのも今回が初めてです。30年も同じマンション住まいで同じ階段を使っていながら、お互い “我関せず” でした。
これが、マンション住まいの可笑しなところであり、余計な気遣いナシでいられる気楽さでもあるのでしょう、ネ。
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