おおたかの森と流山カナル物語

流山に住む主婦&薬剤師lalaの気紛れな日記
実は「福の神」らしいので、ゆったりまったり、周りを幸せにしていきます

男性がイライラした時にオススメの漢方薬

2011-09-10 11:04:10 | 漢方・生薬
ここ最近、夫がイライラしているようで…

今日も朝食の後片付けをしようとしたけど、いつもの休日なら
「俺がやっとくから君は下のことやって来て」みたいに言ってくれて
私は布団をたたんだり、トイレや玄関の拭き掃除をしに行けるし
その間も夫は、更にゴミを捨てに行ったり、洗濯物を干したりと
50代男性にしては珍しく、結構働き者なのですが…

今日は私が朝食の片づけを始めても、なんか動きが鈍いし
「午前中は歯医者に行く」と言ってシャワーを浴びた後
洗濯物だけは干してくれたのですが
『洗濯物干したんだから後片付けはお前がやるべきだ』みたいな
もちろん、そんなことは言わないけど(笑)
そんな言葉が聞こえてくるみたいな雰囲気だったから

『あ~、やっぱりイライラしてるのね』って気がついて
「ねぇ、これ飲んでみて」と奨めたのがこちら

小柴胡湯(ショウサイコトウ)
「気」の流れを良くする処方です

イライラは気の流れが悪くなると起こると以前記事にしましたが
中医学では、(カン)の気の流れが悪くなるとイライラすると考え
気の流れを良くする「柴胡(さいこ)」を使った処方を使います

肝とは、現代医学の肝臓ではなく、自律神経系を表し
肝の気の流れが悪くなると自律神経系に影響が現れます
そのためイライラしたり、不快な胃腸症状が現れ
食欲が無くなったり、下痢をしたり、便秘をしたり、口が苦くなったりします

そこで柴胡を使った処方を使うのですが、これも色々あるんですね

一般的に使われるのが以下の処方で
女性の場合は月経に伴う症状、
瘀血(おけつ)が関わっている場合が多いので加味逍遥散
そして男性の場合は、ストレス、脂っこい物、辛い物、お酒などにより
肝に湿(余分な水分)や熱を持つことにより
気の流れが悪くなることが多いため
肝の湿熱を取る小柴胡湯大柴胡湯が使われます

その違いですが、大雑把な考え方で言うと
ストレスがかかると食欲が無くなる人は小柴胡湯
ストレスがかかると便秘をする人は大柴胡湯になります

これは何処に気の滞りがあるかで処方が違い
気がみぞおち辺りに溜まっていると食べ物を下に下ろせなくなり食欲が無くなる
ということで小柴胡湯
気がおへその下辺りに溜まっているため、便を下に下ろせなくなり便秘をする
ということで大柴胡湯、ということになります

お肉などの脂っこい物や辛い物、またお酒は
たくさん摂り過ぎると身体に熱を発生させます
またお酒やジュース、水などの飲み過ぎは身体に湿を発生させるので
それにストレスがかかると、肝はストレスに弱い臓であるため
肝に湿熱が溜まります
つまりお酒をたくさん飲むと、湿も熱も溜まり
気の流れが悪い状態になりやすい、ということですね

また肝と大腸は、臓腑の関係と言って、親子関係になるので
肝が悪い状態になると大腸にも影響が出てきます
そのため下痢や便秘になってくるのです


さて、そんなこんなで夫に胃腸の調子を聞いたら
「下痢をしている」というので、小柴胡湯を奨めて飲ませたら
「和菓子の甘いにおいがする」なんて言って美味しく飲んでくれて
歯医者に出かけていきました

さてさて帰ってくる頃には機嫌が良くなっているかな?(笑)


なお柴胡や半夏は乾燥させる生薬なので
湿が無いのに長く飲んではいけないと
以前記事にしたように、症状が改善したら服用はやめます
ま、その時は甘くなくなっているはずですから
美味しく飲めてた処方が、苦くなったり酸っぱくなったら止める、
ということが大切ですね

イライラしているご主人や男性上司をお持ちの皆さん
「これは疲れた胃腸の調子を良くしてくれる漢方薬ですよ」とか言って
飲ませてみるといいですよ
「甘い!」と言ったら
「それは良かった、漢方薬は甘いと効きますよ」と言えばOK
早ければ数分でイライラが取れ、穏やかな人になっていきます(笑)

お試しください
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