おおたかの森と流山カナル物語

流山に住む主婦&薬剤師lalaの気紛れな日記
実は「福の神」らしいので、ゆったりまったり、周りを幸せにしていきます

不快な便通の滞りは、病気のサイン「桃核承気湯」

2023-02-13 14:38:46 | 漢方・生薬

中医学を勉強して今年で30年、色々知識が増えてきましたが
最近、身体の中に血塊があると便通の滞りが起こることがわかってきました

便通の滞りとは以下のようです
①1日1回あった便通が、今日は無い
②便意を催してトイレに行ったのに、すんなり出ない
③肛門の近くまで来ているのに、なかなか出ない
④10の量食べたのに、6とか7の量しか出ない

以上の症状が出た場合、身体の中に鬱血や血栓などの血塊がある可能性があります
その場合、血塊を取り除く処方、桃核承気湯を服用すると
血塊が便となって排出され、便通の滞りも改善されます





身体の中に血(ケツ:栄養)の塊(血塊)があると激しい痛みが生じる
とお話ししましたが

中医学で診る「痛み」とは

打ち身(青あざ)、捻挫、ぎっくり腰など、強い痛みを伴う急性症状の場合
皆さんは気づいていないかもしれませんが、必ず、便通が滞ります

また痛みは無くても、細かな血栓など
小さな血塊が出来た場合でも、不快な便通の滞りが起きます
(このような場合、ちょっとした刺激で鬱血が起きるため
知らない間に青あざが出来ていることが多い)


そんな時、すぐに桃核承気湯を服用すると
早ければ1包で、遅くても1日、2-3包服用すると
スルスルと気持ちが良いくらい便が出て、すっきりとした気分になり
打ち身、捻挫、青あざなどの鬱血症状が早くに改善します

ぎっくり腰は、くしゃみや咳、あるいは重い物を持ち上げるなどがきっかけで起きますが
基本的に瘀血(血液がドロドロ)の状態になっているため
くしゃみや咳などの、瞬間的な強い刺激を受けた場所に鬱血(血塊)が出来、激しい痛みが起きます


何故、瘀血状態になるかというと、身体の芯に冷えがあるからです
血液は脂分が多いため、冷えるとドロドロになり、刺激によって血塊が出来やすくなります
血栓も身体の内部に冷えがあると起こりやすいです

そのため瘀血状態を改善する場合、中医学では体の内側を温める処方を服用します(桂枝茯苓丸)
桃核承気湯で便通の滞りが改善した後は、桂枝茯苓丸を服用し
瘀血状態を改善していく良いと思います

西洋医学では、血栓が出来ている場合は、血液が固まらなくなる薬が処方されるため
抜歯や怪我など、出血が起きた場合、出血部位からの血液が止まらない、
といった困った問題が起きますが

中医学の場合は、身体の芯を温めて血液の流れを良くするので
出血しても、ちゃんと出血を止める身体の反応に全く影響がありませんので
抜歯や怪我の際も、全く問題がありません


何度も言いますが、服用は味を見て、甘い処方を飲んでください
甘く感じる間は、1日2-3回、服用を続けていいです

苦い、酸っぱいなど、不味く感じたら服用はやめてくださいね


以上、lalaの漢方薬情報でした

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする