おおたかの森と流山カナル物語

流山に住む主婦&薬剤師lalaの気紛れな日記
実は「福の神」らしいので、ゆったりまったり、周りを幸せにしていきます

改正薬事法 今日施行「薬剤師から正しい指導を受けて薬を買おう!」

2014-06-12 18:32:41 | 薬・治療・健康

今日から薬事法が改正されました

まぁ、重篤な副作用が懸念される第一類医薬品も
インターネット販売が可能になったため
販売ルールが新しくなったということなんですけど

今までは第一類医薬品は患者さん(お客さん)が薬の説明は不要だと言えば
医薬品の説明文書無しでも、薬剤師の説明無しでも
薬剤師が直接手渡しさえすれば販売が出来たけど
今日からは薬剤師の問診や説明無しでは
販売出来なくなりました

医薬品によっては本人しか買えないとか
一人一個の制限とかもあります

まあ、施行されてから色々変更されるとは思いますが…

一類、二類、三類の他に
「要指導医薬品」に分類された医薬品もあります

それらの医薬品はドラッグストアにパッと行って、
パッと買えるとはいかなくなったので
余裕を持って購入するよう、気をつけてくださいね


市販薬のインターネット販売に関して
「なんで全面解禁にならないんだ!」と怒る人も多いけど
私はやはり副作用情報が多い医薬品は
一般の人たちが安易に、そして簡単に、そしてたくさん飲まないよう
何らかの縛りをつける必要があると思っています

なんてことを言うと
「離島や山間部など、薬剤師のいる薬局が近くにない地域に住む人は
風邪や発熱などで薬が欲しい場合、インターネット販売があった方がいいでしょ!」
と怒るんですけど

でも以前、記事にしたけど、風邪薬なんて必要無いお薬だし、
家で3日間安静にしていても治らない風邪や、下がらない熱なら
当然、市販薬でも治らないから、病院に行くべきだし
風邪薬、なんて要らない

そんな必要も無い薬を飲んで得るベネフィットより
飲み続けることによって起こるリスクの方が遥かに問題なのですよ

あの有名なサリドマイドも、実は一般的な市販薬で
多くの妊婦さんが、つわりによく効く薬と聞いて
薬屋さんで購入していたんですよね
そしてその中の一部の妊婦さんに
手足に奇形を持つお子さんが生まれてしまったわけです

当然だけど、その妊婦さんが服用してから出産するまで
そのお薬は普通に販売され、
更に別の妊婦さんがサリドマイドを飲み続けたわけですし
奇形が発見されてからもサリドマイドとの関連性が特定されるまで
普通に薬屋さんで販売され続けていたわけですよね

販売前にきちんと、様々な実験や治験を行っていても
そのような悲しい出来事を防げなかったことは、とても辛いことです

「クスリはリスク」
よく言われる言葉ですね
だから、健康食品を買うように、日用品を買うように
安易に医薬品を購入して欲しくないんですよね

そして世の中には風邪薬以外にも、私たち薬剤師から見て
「これは使う必要がない薬でしょ!」と思う医薬品がたくさんあります

それは医学がドンドン進歩して
有効と思われていた医薬品が、実は意味が無い成分だったとわかったり
効果があると言われていた治療法が、実は意味が無い治療法だとわかったり
酷い場合は、実は逆に症状を悪化させる治療法であるとわかったり

そういう場合は、医薬品の名前はそのままで
配合成分が変わったり、害のある成分が無くなったり
一般消費者が知らない間に、医薬品はドンドン変化しているのです
(キャベジンも、キューピーコーワも、マキロンも
初期の頃と成分や成分量が全然違うんですよォ~

それでも医学の進歩の速さに、厚生労働省や医薬品メーカーの体制が
追いついていないため、そのまま販売されている医薬品も結構あるんですよね


だから安易に、「セルフメディケーション」などと言って
薬の知識も無い人たちが、自分の判断で薬を選ぶのは良いことではない
と私は思うんですよね

もちろん、勉強不足の薬剤師も医師もいるから
旧態依然の治療法や医薬品を奨めている場合もあるけど...
だから市販薬の購入者も正しい情報を持っている薬剤師や医師を
見極める力が必要なんですけどね

ホント、放射線問題と同様
新しい、正しい知識、情報を持った専門家を探すって
大変なことですよね


まあ、とにかく私も一生懸命勉強して
新しい薬事法の元、正しくお薬が使われていくよう
薬剤師として指導していきたいな、と思っています

放射線の胎児への影響 心配しすぎる必要はない

 

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