おおたかの森と流山カナル物語

流山に住む主婦&薬剤師lalaの気紛れな日記
実は「福の神」らしいので、ゆったりまったり、周りを幸せにしていきます

除染基準 個人被曝量に

2014-08-04 17:57:57 | 震災・放射線関係・環境

8月1日の読売新聞の朝刊一面の記事

環境省は、東京電力福島第一原発事故後の除染に関し
現状の空間放射線量を基に行っている除染基準を
より実態に近い、個人被曝線量に基づいた基準で行うべきだ
との方針を示したようですね

そんなの当たり前ですね


こちらは8月2日の日本経済新聞社会面の記事

住民に不安の声があると言うけど、
「大丈夫なものは大丈夫」としっかり言い続けることが大事よね

もう、数値を出して説得しても理解できない人には
「心配するな、大丈夫だ!放射線が無くても病気にはなる
病気になったらちゃんと治してあげる」と言ってあげることが大事

不安に思っている人には、不安を受け止めて
「救ってあげる」という、頼りがいのある人が必要なんだから


そもそも規制値の年間1mSvって、
放射線業務に従事する人の安全性に配慮した数値から算出したもので
1年間何日とか、1日何時間とか働く放射線取扱事業者のための数値なのよね

その数値もどうやって割り出したかと言うとマウスの実験から割り出したもの

マウスに毎日放射線を当てたところ、人間の40歳にあたる400日目の総線量が
8000mGyでは体重、白血病の発症が増加し、寿命が縮まり
400mGyでは体重だけが増加した

そして20mGyまでなら、体重、寿命、白血病の発症に変化が無かった
と言うことから、マウスの寿命と感受性を人間に当てはめ
年間20mGy(Sv)までなら充分、大丈夫、ということで決めたのが
放射線従事者の年限度線量

それより更に安全性を追求したのが、年間5mSvであり、1mSvなわけで
年間20mSv浴びたからと言って病気になるわけではないのです


だからその年間限度線量を、365日24時間で割って、日常を暮らす人の
1時間当たりの数値として出すもんじゃないし
その数値になったから病気になるとか、癌になるはずがないのです


それに1日8時間も外にいる可能性もないのに、
とんでもない安全性を考慮して「1日8時間浴びる」ことを前提にしたら
安全基準の数値がとんでもなく低いものになるくらい
普通の大人なら考えられると思うけど

まあ、原発事故後の混沌とした世の中で
小さい子を持っていた親なら大騒ぎしてしまうのもわかるから
あの時は、あたふたしたのも仕方ないけど

あれから3年経ち

「バタバタ死ぬ!」と言われていた福島の人は、全然バタバタ死ななかったし
「子供達は甲状腺がんになる!」と大騒ぎだったけど
福島の甲状腺がんになったの子の割合は、他の地域と変わらなかったし

それよりも何よりも、人間より遥かに弱い動物達だって
全然バタバタ死なないし、奇形が大量に生まれている話もないし
捕まえた猪の肉が「1kg当たり1万ベクレルだ!」と大騒ぎしたって
その猪は全然死んでいないし、病気にもなっていないし
野生の動物は元気で、ドンドン子供も生まれているし

ということは、死ぬだの、癌になるだの、病気になるだの、奇形児が生まれるだの
大騒ぎしている人たちは、本当に正しいことを言っているのかどうか
そろそろ疑ってかかってもいいんじゃないの?

一方、小島周二先生を初めとした
「今の放射線量なら大丈夫」と言っている
所謂、「安全派」の意見は、原発事故前からズ~ッと一貫としてる
つまり、大丈夫だという意見にブレは無いんですよ

そもそも安全基準の数値というのは、物凄く安全寄りに設定されているんですよね
医薬品だってそう

新薬の
大人や子供の服用量を決める場合
有効量(ED50)と致死量(LD50)の幅が、
非常に離れているほど、より安全な薬なんだけど

この致死量は100%の人が死ぬ量ではなくて
LD50といって50%の人が死ぬかもしれない量
もちろん、50%の人が死ぬって大変なことだけど
それでも100%の人が絶対死ぬ、という量より遥かに低い量を
「致死量」としている

そして医薬品として使う量は、更にその何十倍も何百倍も少ない量で
安全性が確保され、そして効果が出る量を有効量(ED50)として選ばれる

国の基準と言うのはそういうものです
だから放射線の規制値も、充分安全性が確保されていた数値だったのです

それなのに、その安全性を充分追求した、物凄い低い放射線の基準値を
あの原発事故の時、政権を持っていた民主党が
一部の騒ぐ人の大きな声に押され、なんの根拠もなく更に低くして、
500ベクレル/kgを100ベクレルにしちゃったり、
20mSv/年や5mSV/年を、1mSvにしちゃったことが、
そもそもの間違いの始まりなんだと思います

多分、放射線の知識を持ってた一部の官僚は
基準値を下げることに反対してたと思いますよ
でも「国民を安心させるために」って言って
現実に沿った正しい意見を無視しちゃったんでしょうね

だからホントは環境省ではなく
あの時、間違った基準値の変更をした民主党が、充分に反省して
放射線の正しい情報を国民に示し、混沌とした日本を落ち着かせるよう
努力をしなければいけないと思いますけどね
そうでなければ、民主党の復活は起きないと思いますよ


まあ、でもこれからどんどん時間が経てば
もっともっと安全なことがわかってきて、世の中が落ち着いてくると思うので
あと数年の我慢かな、と思うけどね

そして落ち着いてきたら、原発事故に対する賠償責任を負うのは
東京電力ではなく、間違った情報で世の中を撹乱して
必要の無い避難や検査をさせた人たちだって
気づく時が来るんじゃないかな、とも思っています

それまで、福島の人たちには頑張ってもらって
のんびり、ゆったり、幸せな気持ちで生きて行ってほしいなと思います


因みに、こちらがマウスのデータ




マウスの3つのグループに400日間(ヒトの40年間にあたる)、
毎日それぞれ20mGy、1mGy、0.05mGyを照射し
体重、寿命、白血病について検証したところ

総線量8000mGyのマウスは体重が変化し、寿命が縮み、白血病が増えた
総線量400mGyのマウスは体重だけ変化があったが、寿命、白血病に変化は無かった
総線量20mGyのマウスは、体重も寿命も白血病も、変化が無かった

ということで、マウスのデータを基準にして、ヒトの安全基準が作られたわけです

「マウスとヒトを一緒にするな!」と怒る、わけのわからない人もいますが
マウスというのは、ヒトの医薬品製造の場面でも実験に使われる
とても一般的な実験動物なんですよね

これからも、こういった低線量照射の色々なことが
広く世間に広がっていくといいなと思います
コメント
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