おおたかの森と流山カナル物語

流山に住む主婦&薬剤師lalaの気紛れな日記
実は「福の神」らしいので、ゆったりまったり、周りを幸せにしていきます

今夜のメニュー

2010-01-20 19:57:41 | お料理
今夜は冷凍庫のお掃除

ブリの照り焼き、煮込みハンバーグ
ブロッコリー、人参の甘煮、蒸かしサトイモ

「いっただきま~す」と食べ始めたら
ランチョンマットの上に丸いスプーンが・・・


ははは、茶碗蒸し、出すの忘れた

昨日のお鍋の残りのスープで作りました
白菜で甘くなったと思ったけど
茶碗蒸しにしたら、とってもいい味出てました

美味しかったです
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冷えの風邪、熱の風邪

2010-01-20 11:39:34 | 漢方・生薬

中医学では身体の病態を「冷えている」か「熱を持っているか」で分ける
とお話しましたが、いわゆる風邪も「冷えの風邪」と「熱の風邪」に分け
使用する処方も違います

冷えの風邪
冷えの風邪は病邪(病気の元)が背中から入ると考えられ
後背部のゾクゾクッとする寒気から始まります
このため身体を温める処方、麻黄湯(マオウトウ)や葛根湯が使われます

共に麻黄という強い発汗作用のある生薬が含まれていて、
冷えによって閉じた汗の出口を開き、発汗によって体温を上げ、
体表部の病邪を追い出し、いわゆる風邪状態を治します
なお発汗と言っても、皮膚表面がうっすら湿る程度で
ダラダラ汗をかくわけでは有りません

中医学ではCTスキャンで見るように身体を輪切りにして
一番外側から皮毛→肌肉(皮下組織)→経絡→筋→関節(骨)→内臓
と分けていきますが
麻黄湯は皮毛(ヒモウ)という身体の極々表面に病邪が取り付いた状態に効き
それより更に奥の肌肉(キニク)まで入り込んだ場合には
葛根湯が効くと言われています
しかし一般的に肌肉まで入るスピードは速いため、
麻黄湯が効くのは病邪の侵入後、数時間から1日と言われ
多くの場合「寒気がしたら葛根湯」と考えて、葛根湯を服用していいでしょう

クラシエで10数年前に見せてもらった資料ですが
日本大学松戸歯科病院内科の研究で、何人かの人に葛根湯を服用させ
2分後、5分後、10分後、20分後に体温を測ったところ
2分後には体温がすでに上昇し、5分後、10分後と上昇し続け
20分後には体温が下がった、という結果が出ていました

このように葛根湯の効果は素早く、服用すれば数分後に寒気が無くなります
しかし病邪の勢いが増す(ウィルスの数が増える)前に服用しなければいけません
寒気がしたら、1分でも1秒でも早く飲みましょう

なお虚弱な方やお年よりは、身体に栄養や水分の少なく
寝汗など、汗の出口が開いた状態でうっすら汗をかいていることが多いため
麻黄湯葛根湯を飲むと発汗によって更に体内の栄養や水分が失われ
却って悪い状態になりますから服用してはいけません
これらの方には桂枝湯(ケイシトウ)や麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)などを用います


熱の風邪
熱の風邪は口から入ると言われ、
喉の違和感・乾燥感、喉の痛み、高い熱などの症状を伴います
このため熱を冷ます処方、銀翹散(ギンギョウサン)が使われます
こちらについては以前の記事を参考にしてください

葛根湯と同様に、1分でも1秒でも早く飲むことが大事です

・・・・・・・・・・・・・・・・・

葛根湯銀翹散も、とにかく早めの服用が大事で、かつ1包で効きます
つまり1包飲んでも効かない場合は、飲むタイミングが遅かったか
処方が合っていないと考えられますので、他の処方を検討してください

寒気も喉の違和感も、両方あり、どちらを飲んだらいいかわからない場合は
葛根湯銀翹散の両方を飲んでも構いません

漢方薬は症状に合っていると甘く美味しく感じますので
美味しい方が効く、と考えてください
両方とも不味い場合はどちらも効かないので、違う処方の検討が必要でしょう

なお「冷えの風邪」「熱の風邪」というのは、あくまで発症した患者さんの病態のことなので
ウィルスAは熱の風邪、ウィルスBは冷えの風邪という分類はしません
そのため同じウィルスによる風邪でも、
Cさんには葛根湯、Dさんには銀翹散、ということがあります
「寒気」か「喉の痛み」かを充分見極めて、自分に合った処方を選んでください


中国は大陸の国で、内陸部が乾燥しているため、
銀翹散や天津感冒片(銀翹散に似た処方)が効く、熱の風邪が多い国で
逆に日本は周りを海に囲まれているため湿気が多く、湿気は冷えの状態を悪くするため
麻黄湯や葛根湯が効く、冷えの風邪が多い国でした

ところが最近はエアコンの普及で、部屋が乾燥するようになり
日本も熱の風邪が増え、葛根湯より銀翹散が効く風邪が増えているそうです
葛根湯銀翹散を上手に使って、この冬を乗り越えて行きましょうね

それからもう一つ、銀翹散の効果は「喉」までの症状
咳が出る状態だと「気管」まで症状が進んでいるので
違う処方になります

咳・喘息・肺炎に効く漢方薬

咳が出たら、銀翹散と合わせて
五虎湯なども服用するといいでしょう


はぁ、ようやく風邪についての記事を作成できました
ホントはもっと早くにお知らせしたかったんだけど
書きたいことが多過ぎて、なかなかうまくまとめられず
風邪のシーズンも半ばになってしまいました
まだまだ書きたいことは山ほどありますが
ひとまずこの位で書き上げようと思います
お役に立てれば嬉しいです

以上、lalaのお薬情報でした

かぜをひいてしまったら、体温を上げてウイルスと戦おう

コメント (4)
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