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きまぐれ雑記

日常の出来事と私の好きなものを思いつくままにゆっくり記していきます

唐人相撲 MANSAIボレロ

2017-04-10 20:49:01 | 観劇・伝芸
世田谷パブリックシアターの20周年記念公演、唐人相撲 MANASAIボレロに行ってきました。



この公演を観るためには色々大変だったのですが、とにもかくにもここ数年、観劇を熱望していたMANSAIボレロが生で観られて本当に幸せでした。

数年前に偶然、TVでボレロの映像を観てからずっと、いつか観たいと思い続けてきたのでした。





公演はまず唐人相撲から。

沢山の唐人が登場する狂言で普段あまり上演される機会がないものですが、今回は記念公演という事で一般の方も参加されての上演でした。

日本人と唐人が相撲をとって日本人がことごとく勝つのですが、その勝ちっぷりよりも負けっぷりを楽しむという感じのお話で、劇場での上演ということで照明や舞台構造を上手く利用しての演出で楽しく拝見する事ができました。

この狂言を観るのは本当に久しぶりでした。


そして、念願のMANSAIボレロ。

幕開きから神話の世界。

暗くなった場内に少しずつ明かりが差し込んで白い衣装の萬斎さんが登場される姿は天照大御神かと思えるほどで、一瞬にして空気が変わる。

登場しただけでその場を支配する力がある人はそうそういないのだけど、萬斎さんの存在感は素晴らしい。

バレエの音楽として有名なボレロですが、古典芸能の舞が驚くほどマッチして、萬斎さんが神の依り代になったかのようで、劇場全体のベクトルが萬斎さんに向かっているように感じました。

ラスト、雲海に羽ばたく鳳凰のように飛翔する姿に強い感動を覚えて、しばし放心状態で、言葉では表せない感動でした。

本当に観られて良かったです。




だからあえて、ちょっとだけグチを書きます。

今回の記念公演は一般向けの公演と劇場友の会と世田谷区民向けの公演が用意されていて、友の会と区民向けの公演は葉書による抽選でした。

一応劇場の友の会に入っているので、抽選に漏れる可能性は大きいのは分かっていましたが、応募しました。

結果は落選でした。

ただ、この落選の通知が届いたのが、一般公演のチケット発売日より後で、その時点で前売り券は完売の状態でした。

せめて、一般発売日の前に落選者には通知をして欲しかったなあと思いました。

落選通知が届いた時はもうボレロは観られないのかとかなり落胆して何も考えらない程でした。

でも、諦めきれなかったので、問い合わせ先として書かれていたチケットセンターにもう買えないのかと尋ねたら、予約後に引き取りがなかったチケットがあれば、戻りが出る可能性があると教えていただいたので、おそらく数枚しかなかったであろう、持っ戻りのチケットを何とか購入できたのでした。

葉書の応募をして、一般公演のチケットも購入という事も考えたのですが、両方取れた時に両方に行く事が出来なかったので、葉書の応募に望みを託して、チケット確保に大変な思いをすることになってしまったのですが、関東圏の人ばかりではないので、もう少し落選者に対する配慮が欲しかったなあと・・・。

友の会の優先予約にも一般の前売り開始にも参加できない時に通知が届くのはちょっと納得がいかなかったので、アンケートにも感想以上に書いてしまい、ちょっと顰蹙ものかなとも思いましたが、私は観られたけど、観られなかった方もいたと思うので改善していただけたらと思ったので・・・。

それに会場で当選したけど、来られなかったという話も聞こえてきて二重に哀しかったです。


でも、萬斎さんのボレロの舞がすべてを消し去るほど素晴らしかったので、今は感動だけを胸にしまいたいと思っています。

素晴らしい感動をありがとうございました。

又、機会があったら是非、拝見したいと思っています。
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万作を観る会

2017-01-22 19:38:19 | 観劇・伝芸
今年も観劇事始めは名古屋能楽堂。

第18回の万作を観る会です。

 

チケットの予約時にいただいた予約番号が1番だった私。

これまで何度も万作さんや萬斎さんの狂言会の予約をしていますが、1番が届いたのは初めてでしたのでびっくりしました。

お席は久しぶりの最前席。役者さんの息遣いまで聞こえます。


この日の番組は狂言3曲と素囃子。

最初の狂言は「舟ふな」で、この曲は名古屋の又三郎家の又三郎さんと井上さんでの上演。

舟という字をふねと読むかふなと読むかの言い争いでを可笑しく見せる狂言です。

太郎冠者を演じられた井上さんの声の響きがとても素晴らしくて気持ちが良かったです。


2曲目は万作さんがシテをされる「悪太郎」。

名古屋で万作さんが「悪太郎」をされるのは十六年ぶりだとか。

前半は強く見せたい思いから強さを演じ、後半は軽さを出す演技が必要な演目との事。

万作さんの悪太郎は後半の洒脱さが際立っていたように感じました。


3曲目は萬斎さんがシテをされた「若菜」

早春、八瀬大原で大原女との酒宴を謡や舞で見せる。

新春らしい華やかな舞台で、萬斎さんの扇の図柄が鶏だったのが印象的でした。



終演後に万作さんのトークがあり、その中で、ずっときになっている楢山節考が来年、名古屋でも上演されるかもとのお話があって、テンションアップ。

実現すると嬉しいな。

名古屋なら前もって告知していただければ行けると思うので、本当に楽しみです。

今年は大阪での公演らしいですが、名古屋での上演が叶わないなら、大阪に行ってもいいのだけど、この順番では動けないのでひたすら実現を祈るのみです。

年明け早々に来年の話で恐縮です。
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狂言ござる乃座 inNAGOYA 19th

2016-04-24 20:31:25 | 観劇・伝芸
毎年名古屋能楽堂で行われる野村萬斎さんの狂言会に行ってきました。

今年で19回目ですが、4月の開催は初めてです。



番組は狂言の「梟山伏」「鎌腹」「通円」の3曲に舞囃子の「頼政」。

「梟山伏」と「鎌腹」は狂言らしい笑いの多い曲ですが、「通円」はお能のパロディー。

そのもとになっているのが「頼政」という事で、2つを同時に上演されましたが、一つの番組でこの2つが並ぶ事はない事なのだそうで、かなり贅沢な番組だったという事になります。

その「通円」は宇治橋供養の折に大茶を点てて点て死にした様子を謡い舞う狂言で、今回、初めて拝見したのですが、謡いの響きと動きの美しさ、お茶を点てる演技のユーモラスな雰囲気などを楽しむ事ができました。

これは私の勝手な思いですが、萬斎さんは狂言らしい狂言よりも様式美を感じられる「通円」のような曲が似合うような気がするのです。

今回の通円は名古屋での会という事で旅の僧は野村又三郎さん、所の者は野村信朗さんでした。


来年の名古屋での「ござる乃座」は秋の開催になる予定との事で、かなり間が空いてしまいます。

これだけ間が空くと、何か狂言以外の仕事が入っているのでは?と思ってしまうのですが、何か心惹かれるものだと嬉しいなと思っています。

それはともかくとして、来年の「ござる」は20回目なので狸が上演されるとの事でとても楽しみ。

そして、もう一つ楽しみなのが「平家物語の世界」の名古屋公演。

ずっと気になっていたので是非、行きたいのですが、平日の夜で名古屋能楽堂なのが、ちょっと辛いなと思ったりしてますが、これを逃すとまずいかなという思いもあり、少々悩み中です。
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高野山の聲明 大曼荼羅供

2016-03-07 20:40:45 | 観劇・伝芸
愛知県芸術劇場のコンサートホールで行われた聲明の公演に行ってきました。

 

聲明は仏典に節をつけた仏教音楽で儀礼などに用いられるものなのですが、私的には京都の大原でテープで流れているのを少しだけ聞いた事があるぐらいです。

天台と真言の聲明が有名ですが、その他の宗派にも聲明はあるのだそうです。

今回の公演は高野山の真言聲明でした。


以前から一度聞いてみたいとは思っていたのですが、なかなか機会がなくて、今回、たまたま新聞で公演の広告を見たので行って思い切って行ってみる事にしたのでした。


全体の印象としてはそんなに節が付いているようには思えなかったのですが、これは今回の演目だからなのかな・・・。

ほとんど何もわからないままに見ていたのですが、数十人の僧侶の方々の発する読経には力が感じられて良かったです。

舞台には狂言の後見のような役割の方がいらして、道具類などを出し入れされるのですが、定位置での足の進め方が前に進んで後ろに下がる形で、これも古典芸能に似ているなあと勝手に思っていました。


天台聲明もどこかで聞けたらいいな。
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万作を観る会

2016-01-19 20:36:05 | 観劇・伝芸
2016年の観劇始めは名古屋能楽堂での万作を観る会。

今年で十七回目です。



番組は狂言三曲と素囃子。

万作さんは「枕物狂」のシテをされました。

「枕物狂」は百歳に余るという老人の恋のお話で、謡が多くて物狂い能のパロディーのような曲です。

今回、万作さんはこれまでこの狂言で使用されたのとは違う面を使用して上演に臨まれたとの事。

これまでは老人ではあるけれど、真剣な恋という側面を表すような面を使用されていたそうなんですが、今回は、それだけではなくて、老人のふんわりとした面も出したいとの思いがあったのだそうです。

私はこの曲を拝見するのは初めてでしたので、これまでとの比較は出来ないのですが、私が印象的だったのは最後に想いを寄せていた乙を得て、橋掛かりを歩く姿のかわいらしさでした。

そして腰を曲げた姿勢での動きも美しくて身体能力の高さを改めて感じました。


他の狂言2曲は「しびり」と「花折」。

どちらも狂言らしい曲で楽しい。

「しびり」は高野さんが、「花折」は萬斎さんがそれぞれシテをされました。



昨年、58年ぶりに再演された「楢山節考」が今年も上演される予定と終演後のトークで紹介がありました。

再演のお知らせがあった時にかなり気になっていたのですが、東京との事で諦めた作品ですが、今年も東京のみのようでかなり残念ですが、機会があれば、是非、観たい作品です。

その他に静岡朝日テレビが万作さん、萬斎さん、裕基くんの親子3代に取材した「おやじの背中」という番組の放送があるそうです。

静岡朝日テレビの放送地域では1月30日の午後4時30分から、それ以外の地域の放送はBS朝日で1月31日の午後5時からです。

楢山節考の様子も少しは流れるようです。

それも含めて楽しみですが、録画が沢山溜まっている私はいつ見れるかわかりませんが、録画の予約はしようと思っています。
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