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きまぐれ雑記

日常の出来事と私の好きなものを思いつくままにゆっくり記していきます

狂言ござる乃座 in NAGOYA 23nd

2020-10-05 20:34:37 | 観劇・伝芸
名古屋能楽堂で野村萬斎さん主催の狂言ござる乃座を観て来ました。



今年で23回目ですが、今回はコロナ対応という事で座席は市松席で、入り口検温、チケットは自分でもぎるなどの対策をしての開催でした。

番組は狂言三曲(大般若、柑子、蝉)と素囃子(羯鼓)。

狂言の柑子以外はおそらく初見。


「大般若」は萬斎さんと息子さんの裕基さんの共演で、神仏の両方を信仰する家での僧と巫女の小競り合いを描いた狂言らしい曲。

巫女姿で登場した裕基さんがお父さんにとても似てきたのと、巫女の姿がとても似合っていて、驚きました。


「柑子」は万作さんのシテ。

以前にも万作さんの「柑子」を拝見させていただいていますが、「語り」、「謡」など、すべてが絶妙で、観ていて、どんどん引き込まれます。

時折、いたずらっ子のような笑顔が見え隠れするのも素敵でした。


「蝉」は舞が見どころの「舞狂言」。笑いは少ないですが、美しく、躍動感のある舞が印象的でした。


最後に萬斎さんが「能楽堂に足を運ぶのも、勇気と覚悟が必要な時に、お越しいただいた」と感謝の気持ちを伝えられましたが、観客の一人としては、公演を開催していただき、最高の舞台を拝見できて、幸せでした。

演者さんの生の声や和楽器の音が空気を伝わって届く感じを味わえるのは生の舞台の醍醐味で、やはり、生が一番だと感じました。

ただ、行かない選択をしなければならない人も沢山いらっしゃるのも確かです。

そういう方々のために、今回の公演は後日、ネットでの配信もあるとの事でした。
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万作を観る会

2020-01-19 19:50:18 | 観劇・伝芸
2020年の観劇始め。

名古屋能楽堂での万作を観る会。今年で21回目です。



今回は狂言3曲。

宗論、附子、靱猿という比較的観る機会が多い曲なのですが、個人的にはどれも久しぶりな印象。

「宗論」は浄土僧と法華僧の言い争いが面白く描かれている曲で、萬斎さんと太一郎さんの組み合わせでした。
初めて拝見する組み合わせでしたので、新鮮で楽しく拝見しました。

「附子」は有名な曲で、展開はもちろんですが、セリフも聞き覚えてしまっているのですが、思わず笑ってしまう力のある曲でした。
深田さんと月崎さんの熱演に拍手でした。

ラストは靱猿。
万作さんの大名、萬斎さんの猿曳。子猿は万作さんのお孫さんの三藤なつ葉さん。
何度も拝見している曲ですが、緊迫から和解へと物語にメリハリがあって、観るものを惹きつける曲。

万作さんは喉の調子が少し良くない感じでしたが、威厳と可愛い感じが魅力的。

萬斎さんの猿曳はやはり謡が素敵。でも、少し痩せられたように見えてしまったのは私だけかな。色々、お忙しそうだから・・・。

子猿のなつ葉さんの熱演に何度も拍手が起きるという珍しい狂言会でしたが、観劇始めには、良き会だったと思います。

終演後のトークで、秋に釣狐を観る会が東京で予定されていると話されていました。
凄く魅力を感じましたが、観れないかな・・・。
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狂言ござる乃座inNAGOYA 22nd

2019-11-06 20:33:51 | 観劇・伝芸
名古屋能楽堂で野村萬斎さんの狂言会を観て来ました。

年に1度名古屋で、萬斎さん主催の狂言会が開かれていますが、11月開催は珍しいかな。




今回の曲は鍋八撥、文荷、髭櫓の3曲。


「鍋八撥」は万作さんと裕基くんという初めて観る組み合わせ。

裕基くんが登場した時、これまで思った事が無かったのですが、萬斎さんに似てると思いました。

セリフの声や謡の声も似てきた気がして、当然なのかもしれないけど、どこか不思議な感じでした。

万作さんの鍋売りは動きが機敏で美しく素晴らしかったです。


「文荷」は萬斎さんと深田さんの太郎冠者、次郎冠者のやり取りが楽しく、萬斎さんの謡の響きが素敵でした。


「髭櫓」は夫の萬斎さん対妻の高野さんの攻防が面白くて、強い妻の高野さんはめりはりのあるセリフが役にぴったりでした。


いずれも狂言らしい曲で、何度か拝見している曲ばかりですが、謡や舞があって楽しめる舞台でした。

萬斎さんは今年、芸歴が50年目に当たるのだそうです。

これからも、この素敵な舞台姿を見続けてゆけたらと思いました。


別件ですが、今回、休憩の後に素囃子の「高砂」があったのですが、太鼓の撥さばきが凄くて、思わず見入ってしまいました。
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万作を観る会

2019-01-22 20:21:01 | 観劇・伝芸
名古屋能楽堂での万作を観る会に行ってきました。

今年で20回目の開催です。



番組は狂言3番。

「蚊相撲」「棒縛」「牛盗人」。

「蚊相撲」と「棒縛」はこのところ観る機会はありませんでしたが、よく上演される曲で、笑いも多くて狂言らしい曲。

「蚊相撲」は蚊の精と人間が相撲を取るというありえない設定が面白い。
「棒縛」は手を縛られた状態でもなんとかしてお酒を飲もうとする家来と主人の攻防の面白さ。


反対に「牛盗人」は笑いの無い狂言。和泉流にのみある曲なのだそうです。

子供が親の罪を訴え出るけれど、それは親を助けるための手段だったというお話。

子供の役の子役さんが第一声から上手いなと感じられるセリフの響きで一気に物語に入りこめて、最後まで集中しました。

万作さんは笑いの少ない狂言が不思議と似合う方だなというのを今回、改めて思いました。

今年、米寿を迎えられるとの事ですが、これからもお元気で私たちを楽しませていただきたいです。
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狂言ござる乃座 in NAGOYA 21th

2018-09-10 20:50:39 | 観劇・伝芸
野村萬斎さん主催の狂言会。ござる乃座の名古屋での公演に行ってきました。

今年で21回目です。

雨予報だったのに、地下鉄の出口を出たら晴れてて、とても暑かったです。




狂言会の番組は 狂言「佐渡狐」「入間川」「千鳥」「獅子」と素囃子「盤渉楽」

「佐渡狐」「入間川」「千鳥」はわかりやすくて楽しい狂言らしい曲。

「佐渡狐」「千鳥」は何度も拝見しているのですが、ここ最近はあまり観る機会が無かったので、どこか懐かしく感じながらの観劇でした。


中でも「千鳥」は萬斎さんと石田さんの掛け合いが絶妙で心地よく拝見しました。

お二人の掛け合いを拝見する機会も減ってきているので楽しかったです。


今回の狂言会のメインともいえる「獅子」は狂言の「越後聟」のクライマックスで聟が舞う獅子舞を舞のみの単体として萬斎さんのが工夫されたものとの事で、二人で演じる「双之舞」となっていました。

舞には倒立、飛ビ返リなどの曲芸的な要素があり、狂言師の方の身体能力の高さを感じました。


この舞に使われた譜は名古屋の笛方・藤田流の秘曲「獅子」の譜。

先日、亡くなられた藤田六郎兵衛さんもお元気であれば出演される予定でした。

それが叶わなかったことはとても残念ですが、きっと、能楽堂のどこかにいらして見守っていてくださったと思います。

能楽の笛のことは全くわかりませんが、藤田さんの笛の音が好きだった私は笛方に藤田さんのお名前を見つけると嬉しくなっていましたので、今回の公演も楽しみにしていました。

もう、あの笛を聞くことはできませんが、藤田さんの思いはいろいろな形で受け継がれてゆくことと思います。

久しぶりに最前列での観劇でしたが、色々な意味で心に残る観劇でした。
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