「悟り」という名の幸福

悟りには、主として3つの効果が あります。

第一の効果は、自己の認識力が 高まることによって、

この世的な悩みや苦しみ、不安などを 解消できるということです。

第二の効果は、より多くの人のために 貢献できるということです。

自分や世界を知れば知るほど、 本当の意味で、人々を幸福にし、

素晴らしくしていくための方法が 分かります。

第三の効果は、悟りそのものに 付随するものとして、

幸福感があるということです。 この幸福感は、収入が増えたり、

地位が上がったり、人にほめられたり といった、この世的な幸福感とは

まったく違ったものであり、 たとえようもない喜びです。」

―――

自己認識の変容、拡大、発展こそが 実は、魂の成長なのです。

自己認識の変容こそが、

実は、悟りの正体であるということを 知らなくてはいけません。

自己認識の変容 自己認識とは

自分のことをどう思っているか ということ それが変容

つまり 変わっていくということ それが 悟りの正体

どうやら 悟りというのは 自分とは 本当はどういう存在なのか

この世界とは どういうものなのかを 知るところから

始まるということのようです

―――

自と他の関係、自分対世界の関係ではなく

自分自身の内に穿ち入ることによって

内なる宇宙というものを見つめることによって

自分の内にある無限の世界に通じる世界を発見することによって

もう一つ 深い深い悟りというものが現われてきます

その無限の自己の内を探究するには、ではどうすればよいのでしょうか

それは 自我の殻を意図的に脱いで

自分の内なる深い世界に入ることです

これが仏教で言うところの 「無我」の世界です

人は日常生活を送りながら、この無我の世界に入ることはきわめて困難です

そのために、禅定ということをします

瞑想と言ってもよいです

穏やかな湖面のような心を持ち 瞑想の状態に入る

そして、ないだ心の中に限りない深さを見ていく

そう、その湖の中に、仏の創られた宇宙が見えてきます

もう一段、進んだときには

自分自身が その宇宙の一部であるということが分かります

宗教の世界は、 実は最先端の科学の世界をも超えた世界です

真実の科学の世界でもあります

内なる宇宙の世界へ、心の中なる宇宙の世界へ、穿(うが)ち入ることが大事です

まず、愛の原理によって、自と他の垣根を超えましょう

それは、みなさん一人ひとりが一体となることで

さらに深い深い心のうちに、無我という手法によって

仏教的無執着の方法によって、仏の心に入っていきましょう

そのときに、みなさんと宇宙は一体です

宇宙はみなさんであり、みなさんは宇宙です

その境地に達した時に

この世に生きている最高の幸福を味わうでしょう

そして その幸福は長く消えることができないでしょう

長く長く、深く深く続くでしょう

その悟りの幸福を得ることを目的として

人びとはこの世に幾百幾千と転生をくり返しているのです

最高の悟りという名の幸福を得たならば

この世の つまらない幸福感は消えていくでしょう

その悟りの幸福の前には

この世的なる栄華も、春の淡雪となって 消えていくでしょう

全ての人は幸福になることができます

心というものを知ることによって、心の中の宇宙を悟ることによって

幸福になることができます 心の中の宇宙を求めてください

真なる幸福が、そこに現れてくるはずです

---owari---