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なぜ日本をジャパンと呼ぶのか?

2016年03月08日 | 日本

国号「日本」の読み方は、1934(昭和9)年に文部省臨時国語調査会が「ニッポン」にすることを決議しましたが、「にほん」と「にっぽん」がごく一般的に並存して使用されているため、政府は統一を断念しました。

 

したがって、現在は「にほん」も「にっぽん」もいずれも正しい国名の読み方とされています。ただし、国際表記は”NIPPON”としている。そのため、国の関連の名前の呼び名は「にっぽん」で統一している。日本銀行を「にっぽん銀行」と呼ぶのは、その例の一つです。そして、「日本国」の公式英語称としては「JAPAN」を用いている。

 

日本の国号の読み方は、「にほん」と「にっぽん」の二通りある不思議な国なのです。

 

現在「日本」はどのように読まれているのでしょうか。10年前の調査データですが、「ニホン」が61%、「ニッポン」が37%という結果になりました。また、年代別では、若い人ほど「ニホン」が増える傾向がありました。「日本」の読み方は、今後、どちらが増えていくのでしょうか。

 

それでは、「日本」を「ジャパン(JAPAN)」となぜ呼ぶのでしょうか?

それには、皆さまご存知のように、マルコ・ポーロが大きくかかわっているのです。

 

日本を黄金の国「ジパング」としてヨーロッパ世界に紹介したのは、マルコポーロ(Marco Polo)の『東方見聞録』です。

マルコ・ポーロの時代(13世紀)の日本では、漢音が「正式な読み方」だったことから、「日本国」が“ジッポンゴク”⇒“ジパング”のように聞き取れたのだと推測しています。

 

日本の「日」は「本日」の「ジツ」とも発音します。そのことから昔は日本や中国で「ジッポン」と呼ばれていました。

 

15世紀の日本でポルトガルの宣教師が作った辞書には、“ニフォン”“ニッポン”“ジッポン”の3種類が記載されていました。漢音が「正式な読み方」だったことから、「ジッポン」と呼ばれていたと思います。

 

マルコ・ポーロは実際に日本に来たわけではなく、中国(元の時代)の人から日本のことを伝え聞いたに過ぎません。当然国名は中国語読みだったわけです。現在、中国の標準語(北京で使われている中国語)では「日本」は「ジーベン」と発音されます。

 

ただし、私は「日本」を「ジパング」と聞いたわけではなく、「日本国」を「ジパング」と聞いたのではないかと思っています。

 

「日本国」⇒当時の中国での発音「「ジッポンゴク」⇒マルコポーロが聞いた発音「ジパンゴク」⇒略して、「ジパング」と変遷したのではないかと思っています。

 

いずれにしても、マルコポーロが伝えたこの「ジパング」が世界中に広まり、今の各国の呼称につながっているのです。

 

日本をあらわすドイツ語やオランダ語の「ヤーパン」もフランス語の「ジャポン」、スペイン語の「ハポン」もいずれも出所は「東方見聞録のJipangu(ジパング)」で、発音の違いはJの発音の違いからです。

 

ちなみに各国の呼び方を少しリストアップ しました。

•            英語圏の国:ジャパン(Japan)

•            フランス:ジャポン(Japon)

•            ドイツ、オランダ:ヤーパン(Japan)

•            イタリア:ジャッポーネ(Giappone)

•            スペイン語圏:ハポン(Japon)

•            ロシア、ウクライナ、ポーランド、ベラルーシ:イポーニヤ

•            中国:リーベン

•            韓国:イルボン

 

黄金の国「ジパング」が世界に伝わる由来だったとは、愉快ではありませんか。

 

---owari---

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