(「失敗にどう対処するか」が成功への道)
大きな理想を抱(いだ)き、それを心に刻(きざ)みつけて、繰り返し考え続けると、人間は、その方向に向かって成長し、発展していきます。それは間違いありませんが、その過程で、ライバルや敵が現れたり、悪口や批判などの攻撃を受けたりするようになります。しかし、それらをかいくぐっていかなければ、成功の軌道に乗っていくことはできません。
そういう意味では、「悪口を言われたり批判を受けたりしたことが一度もない」ということは、「小成(しょうせい)に甘んじている」ということでもあるわけです。
大きな成功を求めようとすれば、必ず、人の目について、批判を受けるようになりますから、当然、成功学としては、ある程度、このことを織り込んでおかなければいけないでしょう。
成功の道に入った人のなかには、「自分は批判を受けたことがない」「自分は一度も失敗したことがない」などと豪語する人がいるかもしれません。しかし、そういう人は、おそらく、求めているものが小さいのだろうと思うのです。
大きな理想を実現しようとして、高い目標にチャレンジし続けるかぎり、数限りない失敗が出てくるはずです。無数の失敗をせずに大きな成功を成し遂げた人はいないと思います。
例えば、「従業員が十人の会社を起こし、一生、従業員数が十人のまま、何の失敗もせず、うまくいった」ということも、一つの成功かもしれません。しかし、「もし従業員が百人の会社になったら、どうなるか」といえば、とたんに“刃こぼれ”がたくさん起きてくるでしょう。それは当然です。
そのように、理想や志が大きくなればなるほど、新しい困難が現れ、必ず失敗が生じます。先ほど、「成功を目指している人にはライバルや敵が出てくる」と述べましたが、成功への道は、「失敗に対して、どのように対処するか」という道でもあるのです。
失敗には必ず遭遇(そうぐう)します。それを、どのように乗り切るか。苦難・困難、挫折(ざせつ)から、どのように立ち直るか。そして、そこから、どのような教訓を学び取り、さらに、もう一段、大きな成功へとつなげていくか。そういうことが大事です。
そのためには、「あらゆる苦難・困難のなかに成功への種子(しゅし)がある」という考えを持たなければいけません。
あなたが、今、何らかの苦難に直面しているならば、それは、「あなたは、それだけの苦難に立ち向かうべき人物である。それだけの試練に遭(あ)うべき人物である」ということを教えてくれているのです。
あなたが背負えないほどの“十字架”を背負わされることはありません。
その試練のなかで、自分の未熟な部分を知り、まだ分かっていなかったことを理解し、悟っていなかったことを悟って、次の成功の種(たね)に変えていくことが非常に大事です。
---owari---
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