(愛の力)
愛とは私が知るかぎり、この地上で知るかぎり、最大の力を持っております。
なぜならば、愛の力とは、結びつける力だからです。
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人間は一人になってみてはじめて、自分が身勝手であったこと、
我がままであったことに、気づくものだ。
人を愛しているつもりで、その人を縛(しば)りつけたり、
自分の劣等感をぶつけたりしている。
なかでも、いちばん悲しいのは、顔を好きなことを愛していると思い込んでいる人だ。
顔の皮一枚で、男心を手玉にとれると思っている妖魔を「*画皮(がひ)」と称する。
目だけで恋をする男心の、幼稚さにつけ込む「*妖狐(ようこ)」でもある。
もちろん、イケメン男もこの「画皮」の仲間だ。
合コンをしたがる女たちに、地位、お金、ルックスも見るというが、
男はまず、顔とスタイルを見る、それ以外は二の次である。
哀れである。まるで本能で動く動物である。
なぜ、魂の美しさを見ないのか。
なぜ、心の清らかさが、わからないのか。
なぜ、自我欲でなく、利他の心を持つめずらしい人を見つけないのか。
他人を本当に愛するとは、どうしたら相手を幸せにできるか、
常に考え続けることである。
自分を幸せにしてくれる人を、探すのではなく、
利己心を利他心に変えることである。
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*画皮:人間の皮を被って人に化ける中国の妖怪の一種のこと
*妖狐:中国や日本に伝わる狐の妖怪である。人間をたぶらかしたり、人間の姿に化けたりすると考えられている。化け狐などとも呼ばれる
---owari---
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