リーブ２１♪

最近、ヘルパーさんにベッドに連れて行って頂く時、ゆうやは歌を歌う時があります。

ベッドに腰かけて嬉しそうに歌います。
ヘルパーさんはゆうやが倒れないように、歌っている間、ゆうやの身体を支えてくださいます。

ある時、ヘルパーさんがゆうやの前にかがんで、ゆうやの身体を支えてくださいました。
ゆうやはヘルパーさんの頭をふわっと軽く触りました。

「手が届いたよ♪」
普段、腕が伸びにくいゆうやは、とても嬉しそうに言いました。

彼は、日頃から少し髪の量を気にしていました。
その彼に向かって、ゆうやは楽しそうに歌いました。
「リーブ２１♪」

ヘルパーさんは苦笑いをされました。
「ゆうや、誰に教えてもらったの？」と尋ねると、ゆうやは言いました。
「誰にも教えてもらっていないよ。テレビで聞いたんだよ。」

ゆうやはそれが何のコマーシャルかを知らずに歌っていました。
ヘルパーさんの顔を見ていたら、急に歌いたくなったのだそうです。

そこに居た人達は皆、思わず笑いました。
ゆうやは皆が笑ってくれたことが、とても嬉しかったようです。

その日からゆうやは、そのヘルパーさんが来られる度に「リーブ２１♪」と歌うようになりました。
あらまあ～。

天然ゆうやの側で、冷や汗をかくゆうやのママです。


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