自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

うなぎ

2014年06月16日 | カット画


ウナギ、といえば蒲焼き
たまらぬ夏の暑さに昂然と立ち向かって、あの煙の中から立ち上ってくる香り、こく、たまりません。
昔から高価で普段庶民の食卓にはのぼらない御馳走とされていました。
戦時にはシラスウナギの養殖さえ禁じられて、かば焼きはもう誰からも忘れられた存在かと思った時期があったのですが。

戦後豊かさを取り戻してきたとき主食はご飯からパンへ
白い明るいキッチンで、テーブルには花と果物があり、ナイフとフォークを操ってステーキなど…と
これは特に若い世代ほど憧れたようでした。
そして肉類の需要がウナギ登り。




今と比べれば随分若いころ、お金も名誉もたっぷりの素敵な年配の男性から誘われました。
お財布の心配ないのはいいけれど、一番のお好みが「うなぎ」と知ったとき
(パパみたいな)幸福感と期待が一気にしぼんじゃった・・・  
うなぎ?  ビフテキじゃなくて?
悲しいことに誇るべき若さは、あのウナギの凄さをまだ知らなかったのです(^△^;;)



現代は和、洋、世界中何処のものでも望めばすぐに食べられるほど贅沢になりました。
その中で自分は今や干物、山菜、子どものころ母に作ってもらった粗食の数々が一番、というところまで到達?したようで
何度食べても飽きない!! この奥深いおいしさを、どうして若い人たちは理解出来ないのかしら?

でも先日息子たちに付き合って食べたA5のすき焼きとステーキには参りました。
あと口に食べたいつもの自慢の自作のおかずが抜け殻同様で全然味が無いのですものね!
ワインやバター、名も知らない香辛料が踊り狂った濃厚なソースは、和食の優雅な味わいを消し去ってしまうのでしょう。

たったひとつ
それに負けない濃厚な和の味があるとしたら、もう夏バテの王様「ウナギのかば焼き」をおいて他にありません。
日本人に生まれた幸せと沢山の元気を与えてくれた「うなぎ」に感謝です。

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