自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

はつあき

2014年08月31日 | ひとりごと


幼馴染のT1ちゃんから1年ぶりの電話です。
T1ちゃんは病身で年中入退院を繰り返しているので、声をかけても留守のことが多くご無沙汰になるのですが
彼女の電話はその第一声で体調の善し悪しがはっきり分かり、まあ珍しく明るい声が響いてきました。

この年になってもお互い気を許して心の底を打ち明けられる友達ってほんとにいいものです。
定番身の回りの状況報告やら健康上の愚痴やら、ワンコース話が弾んだあとでお決まりの“一度会いたいねぇ”
というところに落ち着いたところで。

うん、もちっと涼しくなったらね!
意外なことに彼女の反応はまんざらでもないようです。さっそくもうひとりの友達T2ちゃんへ
これも1年ぶりの電話連絡であっという間に再会の約束が成立です。
嬉しい!目標ができて!と彼女は大喜び。急に明日の日が明るくなったと。
私も同様秋口の冷たい空が晴れ渡ったかに見えてきました。 
ちょっとした操作をふと試みただけでこんなに気分一新できるなんてね。



同じ日の午後、思いもかけぬO先生の訃報が届きました。
最近親しい身内が引き続いて亡くなり、二度あることは三度というからお次は自分かも、と
口先だけで身構えていたのに、もろくもポーズは崩れて、もうときが経つほど無常感が募ります。

明日のことは、分からない
当時を偲ぶまでもなく、さまざまな忘れられない出来事が胸を締め上げてきます
私の現在までにどれほど強く影響を与えてくれたか、あの方、この方。 みんな、無に戻る…
心の持ちようだとは思うものの、机の前に座ったまま突然泣いたり笑ったりの、

次にまたふと何かが起きて思いが変わる(かも知れない)まで、
なんとも慌ただしく上下左右心乱れる一日でありました。

ロボット

2014年08月10日 | カット画


自分のブログ持ちたいんだけど、作ってくれる?
とおしゃべりするだけで、希望するテーマを伝えれば代わりにちゃんと作ってくれる便利なロボットがいるそうです。
なんて便利な世の中になったものだこと。

おしゃべりの中から必要な音声部分を聞きとって分析し、内容に応じたイラストや、写真、音楽などの素材を検索貼り付け
サービス精神旺盛で、写真まで撮ってからUPしてくれるんですよ!  そして彼こう言うんですって。  
   ブログができるまで少々お待ち下さい♪
   退屈なさらないように踊らせていただきます♪

彼のお脳の中にはウィキペディアのデータがぎっしりインプットされているとかで、人間様も真似ができません。
「パぺロ」だか「ヒッチポット」だか名前はうろ覚えですけど、
なんでも両親は大学教授で、その血をひいたのかなかなか世間受けする天才児です。




昔むかし、多分3~4歳のころに見た映画で、粗筋より何より頭に焼きついて忘れられないシーンがあります。
苦しい研究の末創り出したロボットに最後は反逆され追いつめられ自滅する科学者、との設定と思うのですが
有名な新派の大御所がフランケンシュタインみたいな怪異なロボットから逃げ惑う姿はあまりに恐ろしく、
今でもロボットといえば真っ先にそのイメージが… 

ですが…  伊達に世の中変わったんじゃないのでした
真っ白のぬいぐるみみたいで愛らしいあの「パロ」だってロボットでしたっけ。
子供の遊び相手にも、お年寄りの癒しにもなってくれるのがロボット
何んといってもそれを作ったのは人間だということ忘れないで。

かなり古びた人間が、PCの前で妄想しています
退化と進歩と織り混ぜて、この先まだまだ夢も希望も捨てたものじゃありませんね…

魔もの

2014年08月01日 | ひとりごと


電話台の横に見慣れぬ紙袋が置いてありました。
掃除のたび電話のたび通りかかるたび、この異物がちらちら目につきます。
気にはなりながら手にとることもせず、いつの間にかのんびり三ヶ月くらいは経った或る日
どうした風の吹きまわしやらふと気が向いて中を覗いてみたものです。
出てきたのは万札まとめた束がひと山も!

いやだ、こんなの。
中庭の掃除をするとき、ゴミ捨てのとき、ポストへ投函にゆくときなど、カギをかけないで出るじゃないですか
近所の奥さんと出会おうものならそれこそ際限なしの立ち話、その間ときには玄関開けっぴろげの中丸見え
万が一空き巣狙いや泥棒さんにガンつけられたらどうするの。

すぐさま独断で銀行に引き取ってもらいました。
そしたらまァ三日もたたないうち、息子がそこらへんひっくり返して探しています。
知らん顔していたら「ねぇこれくらいの紙袋見なかったぁ?」ですって。両手で四角を作って。
ほっといたんじゃなくてちゃんと電話台の横にあるのを毎日確かめていたんだから、ですって。
大事な軍資金だったら、神棚にでもあげるとか厳重に保管しろってぇの。
10年くらい昔の話です。以後二度とお目にかかりはしませんけど。


さてそれよりもっと以前から、ケタ違いの札束を密かにたんす預金に励んでいたのがAさんでした。
末の娘と親子三人で仲良く店を切り盛りして、ひともうらやむような生活だったのですが年には勝てず
夫婦そろって病気、入院、生きがいだった店は娘に譲って今はただ
こっそり大金の袋を肌身に抱いて療養の身を慰めるばかりとなりました。
そこへ長年苦楽を共にした祖父ちゃんの死が重なって。

だれにも予想できない変事が起きました!
予告もなしにAさんが、他家へ嫁いだ娘たちに守られて住み慣れた我が家からいなくなってしまったのです。
同時に現金のほかお祖父ちゃん名義の一切合財が消えていました。

病気のなせる業か、それとも金の魔力が人を変えるのか
あまりに突然だったので残されたものは事態を受け止めることができません 
それまで平和だった親子、姉妹、周りの幾つもの家庭に微妙な波風が立ち始めましたが、それは序の口。 
これからストーリーはどのように展開推移してゆくのでしょう?

その一割にも満たない札束でオタオタしたものもいて、なんとこの世はさまざま&不可思議な
生涯おサツに縁のないものは、小説でも読むような思いで奇異な現実を眺め見守るばかりです。