春の花便り、ヤマルリソウ、他

★ヤマルリソウ




ヤマルリソウはムラサキ科の花です。そうです、キュウリグサやハナイバナなどと同じ仲間です。形はよく似ています。キュウリグサやハナイバナは花の大きさが３～４ｍｍくらいのとても小さな花ですが、ヤマルリソウはちょっと大きくて７～８ｍｍくらいの大きさでしょうか。キュウリグサよりは大きく、ホタルカズラよりは小さい、そんな感じです。

ムラサキ科の花はどれも形がよく似ています。しかし生えている場所は様々です。総大将のムラサキやホタルカズラは日当たりの良い草原、ミズタビラコなんてのは沢の近く、タチカメバソウは山の上ですし、スナビキソウは海岸です。そしてキュウリグサなどは道端に生えています。これらの花もいずれご紹介できると思います。

そしてヤマルリソウは暗めの林床で地面にへばりつくように生えています。キランソウみたいです。ですから注意していないと見過ごしてしまいます。

★サソリの尻尾状の花穂


このあたりの作りはキュウリグサに似ています。次の花の準備がちゃんと出来ているのですね。

★ヤマルリソウの葉っぱ


地面にへばりついています。キランソウの葉っぱも近くにありましたがへばりついていました。

★キュウリグサ


次から次へと花が咲く仕組みができています。これがずっと見たかったのです。花が咲いている時と、花が終わったときとでは。花柄の向いている方向が変わっています。きっとこんなところにも他人には窺い知ることの出来ない「お家の事情」があるに違いないのです。

★キュウリグサの群生


冬の寒い時期には地面にへばりついてとても寒そうだったキュウリグサですが、暖かくなって茎を伸ばしてきました。やっぱりこちらのほうが楽しそうに見えます。暖かくなってうれしいのは人も花も同じです。

★カテンソウ


３月２９日の記事でつぼみだったカテンソウです。あの時のものとは違う場所のものですが咲いた姿を見ることができました。キュウリグサ顔負けの小さな花です。このあともっとおしべが広がります。