10/10~週の日経平均は結果的に横ばいだった。ロシアがOPECと協力
して石油減産に応じる用意があるとの発言から、原油先物市場は、原油相場、
4カ月ぶり高値水準を回復し、連休明けの日経平均は、約1カ月ぶりに終値で
17000円を回復した。しかし、NY市場は、非鉄金属大手アルコアの予想を
下回る決算から、週初の上昇分を掃き出した格好でした。
結局、日経平均は週間で、約4円下落(↓0.02%)の16856円でした。
10月第3週(10/17~10/21)主なイベントと予定は下記1の通りです。
明日からの週は、NY市場で決算発表が本格化する中、アルコアの前例がある
ため、決算内容に注意を要することになりそうです。 一方、PSVRを発売した
ソニーが、年初来高値を更新した他、コマツ、東芝等も年初来高値を更新する
など、主力株の堅調な値動きにより、日経平均はこう着ながらも、マインドは
改善しつつある。国内企業の決算発表も始まる中、円高一服で、業績の評価も
高まると、17000円台へ復活もありそうです。
日経平均、10月第3週(10/17~10/21)レンジは、16700円~17100円
程度を想定しています。
1.10月第3週(10/1710/21)主なイベントと予定
10/17
日本 日銀地域経済報告
日本 黒田日銀総裁、挨拶
日本 マーキュリーインベストメント 新規上場
日本 東宝 決算
米 10月NY連銀製造業景況指数
米 バンカメ 決算
10/18
米 9月消費者物価指数
米 J&J、IBM、ユナイテッドヘルス、ゴールドマン・サックス
ヤフー、ハーレーダビッドソン 各決算
英 9月消費者物価指数
10/19
日本 9月訪日外国人客数
日本 ゲンキー 決算
米 9月住宅着工件数
米 9月建設許可件数
米 9月ベージュブック(地区連銀経済報告)
米 インテル、モルガン・スタンレー、アメリカン・エキスプレス
ハリバートン 各決算
米 ダラス連銀総裁 講演
米 サンフランシスコ連銀総裁 講演
米 大統領選、第3回テレビ討論会
中国 第3四半期GDP
中国 9月小売売上高
中国 9月鉱工業生産
10/20
日本 9月主要コンビニ売上高
日本 安川電機、KOA、日本鋳造 各決算
米 9月景気先行指数
米 9月中古住宅販売件数
米 新規失業保険申請件数(~10/15日までの週)
米 10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
米 イーベイ、トラベラーズ、ベライゾン、シュルンベルジェ
イーベイ 各決算
豪 9月雇用統計
英 9月小売売上高
EU ECB政策金利
EU ドラギECB総裁 記者会見
EU EU首脳会議
10/21
日本 黒田日銀総裁、挨拶
日本 ユーザベース 新規上場
日本 ジャフコ、リコーリース、東京製鐵 各決算
米 サンフランシスコ連銀総裁 講演
米 AMD、マイクロソフト、ゼネラル・エレクトリック
マクドナルド、ハネウェル 各決算
中国 9月新築住宅価格
2.NY市場、為替/債券 各結果(10/14)
今日のNY為替市場はドル高の流れが続いている。きょうは幾つかイベントがあり、強弱
まちまちだったが、基本的には米利上げ期待に変更をもたらすものは無かった。後半なっ
てダドリーNY連銀総裁が、次回の利上げは比較的直ぐで、年内の可能性も見込まれると
の認識を示していたことも、年内の米利上げ期待を堅持させている。
ドル円は一時103円台に値を落とす場面も見られたが、後半には104円台に戻している。
きょうのイベントの中で米小売売上高と米大手銀行の決算は注目であった。大手銀の決算
については債券トレーディングが好調で予想を上回る内容となり、ドル円にとってもポジ
ティブな材料だったと見られる。
一方、小売売上高については予想通りではあったものの、自動車やガソリンが好調で高い
伸びを示した。ただ、米GDPを占ううえでは力不足と思われる。GDPの算出に使用
される食品、エネルギー、自動車、建材を除く売上高は前月比で0.1%と小幅な伸びに
留まっている。7月、8月分がマイナスだったことから考えても、第3四半期の個人消費は
第2四半期よりは伸びが鈍化しそうだ。
ただ、年内の米利上げ期待に影響を与えるこっとはなかった。
目先の上値レジスタンスとしては前日高値104.65円付近と心理的節目の105円ちょうど
が意識される。
ユーロドルは売り優勢の展開が続き、1.10ドルを割り込んでいる。ドル高の流れがユーロドル
を圧迫しているが、市場は下値攻めを躊躇している印象もある。来週はECB理事会が予定
されている。一部ではECBはQE縮小を検討しているとの観測も出ているが、ドラギ総裁も
緩和姿勢を強調していることから、少なくとも今回はタカ派な理事会にはならないとの見方が
優勢。変更があるとすれば、キャピタル・キーと呼ばれるECBへの出資割合に応じてその国
の国債の買い入れを行うという現在の規定を緩和する可能性はありそうだ。
しかし、市場では年内のいずれかの時点で、ECBはこれまでの緩和拡大路線の転換を匂わせ
てくるとの見方は根強い。一方、年内の米利上げ期待は高いものの、現時点では7割がた織り
込んでいる状態。もうしばらく下値を試しそうだが、下げ余地は小さいと見ているのかもしれ
ない。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=336317
米国債利回り
2年債 0.835(+0.000)
10年債 1.798(+0.057)
30年債 2.558(+0.082)
期待インフレ率 1.676(+0.037)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、利回りは上昇した。この日発表の米経済指標はまちまちだったものの、
米利上げ期待を後退させることはなく利回りは上昇している。後半になってダドリーNY連銀
総裁の発言が伝わり、次回の利上げは比較的直ぐで、年内も予想されるとの認識を示した事
も利回りの上げをフォローしたようだ。
10年債利回りは1.8%付近まで上昇し、政策金利に敏感な2年債は一時マイナス圏に低下
したものの、前日の水準に戻している。
2-10年債の利回り格差は+96(前日+91)に拡大。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=336315
3.NY株式市場、結果(10/14)
NY株式14日
ダウ平均 18138.38(+39.44 +0.22%)
S&P500 2132.98( +0.43 +0.02%)
ナスダック 5214.16( +0.83 +0.02%)
CME日経平均 16910 (大証比:+60 +0.36%)
今日のNY株式市場でダウ平均は反発した。前日は中国経済への懸念が強まったが、きょう
発表された中国のインフレ指標が予想を上回ったことで相殺されている。また、この日発表
になった米大手銀の決算がいずれも予想を上回ったことから市場には決算に対する安心感も
広がった。銀行は債券トレーディングが好調だったようだ。
寄り付きから買いが先行し、ダウ平均は一時162ドル高まで上昇。しかし、買いが一巡した
あとは戻り売りも出て伸び悩む動きとなった。米利上げ期待が高まっている一方で、景気の先
行きに関しては不透明感も漂っていることから、積極的に上値を試す動きにはなっていなかっ
た模様。銀行株が次第に伸び悩んだことも上値を重くしたようだ。
ダウ採用銘柄ではゴールドマンやインテル、デュポンが上昇したほか、ビザ、マイクロソフト、
キャタピラーが上昇。一方、マクドナルド、ナイキが下落した。
ツイッターが大幅安とった一方で、セールスフォースは大幅高となった。ツイッターの買収を
模索していたセールスフォースが買収提案をしないことを決めたと伝わった。システム開発の
セールスフォースとSNSのツイッターでは一致するところが少ないと判断した模様。また、
セールスフォースの株主からの圧力も強かったようだ。
メーシーズやJCペニーなど百貨店株が軟調。アナリストが複数の百貨店の第3四半期の既存
店売上高見通しを引き下げた。目標株価も引き下げている。フィールド調査や経営陣との面会
で、販売は予想ほど強くはないと判断したようだ。百貨店はアマゾンなどネット販売に押され、
店舗への客足が伸び悩んでいる。不採算店舗などの閉鎖も進めているが、これからのクリスマス
商戦へ向けて競争激化も予想されており、今後も厳しい局面は続くものと見られる。
HPが下落。前日引け後に今後3~4年で最大4000人の人員削減を計画していることを明ら
かにした。HPはヒューレット・パッカードが会社分割した際にプリンターやPC事業を引継い
でいる。フリー・キャッシュフローの見通しも下方修正した。市場ではハードウェア事業は以前
よりは安定しているものの、今後も厳しい環境は継続するとの見方が少なくない。今回のリスト
ラ計画でHPは、2020会計年度から2~3億ドルのコスト削減を達成できるとしていた。
ナスダックは横ばい。序盤は上昇して始まったものの、終盤にかけて伸び悩んでいる。マイクロ
ソフトやインテル、ネットフリックスの上昇が寄与したほか、アップルやアルファベットも堅調。
一方、アムジェンやテスラは下落した。 http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=336314
4.NY市場、原油先物11月限/金先物12月限 各結果(10/14)
NY原油先物11月限(WTI)
1バレル=50.35(-0.09 -0.18%)
ブレント先物12月限(ICE)(終値)
1バレル=51.95(-0.08 -0.15%)
ブレント-WTI 1.60
14日のNY原油先物期近11月限は反落。産油国の協調生産調整への期待感の高まりなども、
高値を買い進めていくだけの決め手に欠き、立会い開始後は週末前のポジション絡みの動き
などに押された。
11月限は、夜間取引終盤に51.14ドルまで切り上がったものの、立会い開始後は買いの勢いが
続かず、早めの利益確定の動きなどから一時、50ドルを割り込むなど軟調な展開が続いた。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=336305
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1255.5 ( -2.1 -0.17%)
14日のNY金先物相場は反落。中国のデフレ懸念後退による株式相場上昇や、9月の米小売
売上高や米生産者物価指数の改善を受けた12月の利上げ観測などが重しとなった。ただし、10月
米ミシガン大消費者信頼感指数速報値が1年ぶりの低水準となったため、朝安後は下げ幅が縮小
された。
12月限は、時間外取引から下値を切り下げると、通常取引開始後には1246.9ドルと1週間ぶりの
水準へ下落。米ミシガン大消費者信頼感指数発表後は買い戻されるも1260ドル前後が精一杯で、
中盤以降はレンジ内で戻り一服となった。http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=336301