万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

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2018年08月30日 | 万葉短歌

2010-1101-man0000
万葉短歌0000 開肇献詠
 
訪ぬれば いづれか見ゆる ことなれば
さまよひ入らむ よろづ葉の森  悠山人
 
0000     万葉短歌0000 ShuA000 2010-1101-man0000
 
たづぬれば いづれかみゆる ことなれば
 さまよひいらむ よろづはのもり
悠山人(ゆうさんじん)。
 
    =万葉短歌 開肇献詠=

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万葉短歌2928 おのがじし2740

2018年08月30日 | 万葉短歌

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万葉短歌2928 おのがじし2740

おのがじし 人死にすらし 妹に恋ひ
日に異に痩せぬ 人に知らえず  

2740     万葉短歌2928 ShuF539 2018-0830-man2928

おのがじし ひとしにすらし いもにこひ
 ひにけにやせぬ ひとにしらえず
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第65首。男。
【訓注】おのがじし(各寺師)[集中ここだけ]。日に異に(ひにけに=日異)。
【類歌】04-0598  恋尓毛曽 人者死為 水無瀬河 下従吾痩 月日異  笠女郎
           (恋にもぞ 人は死にする 水無瀬川 下ゆ我れ痩す 月に日に異に)


万葉短歌2927 うらぶれて2739

2018年08月29日 | 万葉短歌

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万葉短歌2927 うらぶれて2739

うらぶれて 離れにし袖を またまかば
過ぎにし恋い 乱れ来むかも  

2739     万葉短歌2927 ShuF539 2018-0829-man2927

うらぶれて かれにしそでを またまかば
 すぎにしこひい みだれこむかも
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第64首。男(女説も)。
【訓注】うらぶれて(浦触而)。離れ(かれ=可例)。まかば(巻者)。恋い(こひい=恋以)[下記注]。
【編者注-(助詞)い】依拠本は「強調を表わす副助詞」。『辞典』は、間投助詞、上代語、「上の語を強調する」、「体言、活用語の連体形に付く。」(三省堂『詳説古語辞典』) 「こひい」表現は、集中この1か所だけ。


万葉短歌2926 悔しくも2738

2018年08月28日 | 万葉短歌

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万葉短歌2926 悔しくも2738

悔しくも 老いにけるかも 我が背子が
求むる乳母に 行かましものを  

2738     万葉短歌2926 ShuF535 2018-0828-man2926

くやしくも おいにけるかも わがせこが
 もとむるおもに ゆかましものを
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第63首。女。
【訓注】悔しくも(くやしくも=悔毛)。老いにけるかも(おいにけるかも=老尓来鴨)。乳母(おも)。


万葉短歌2925 みどり子の2737

2018年08月27日 | 万葉短歌

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万葉短歌2925 みどり子の2737

みどり子の ためこそ乳母は 求むと言へ
乳飲めや君が 乳母求むらむ  

2737     万葉短歌2925 ShuF535 2018-0827-man2925

□みどりこの ためこそおもは もとむといへ
 ちのめやきみが おももとむらむ

=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第62首。女。
【訓注】みどり子(みどりこ=緑児)[下記注]。乳母(おも)[この用字、集中に次歌と合わせて2首だけ。参考:〔朝〕어머니(母)]。
【依拠本注-みどり子】緑のごとき子の意で、1~3歳の子どもをいう。新芽を新生児の像と結びつけたもの。万葉では男女を含めていうらしい。正倉院文書では「緑児」(男)、「緑女」(女)と区別している。
【編者注-みどり子】02-0210(長歌)若児、-0213(長歌)緑児、03-0458若子、-0467若子、-0481緑児、など。


万葉短歌2924 世の中に2736

2018年08月26日 | 万葉短歌

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万葉短歌2924 世の中に2736

世の中に 恋繁けむと 思はねば
君が手本を まかぬ夜もありき  

2736     万葉短歌2924 ShuF535 2018-0826-man2924

よのなかに こひしげけむと おもはねば
 きみがたもとを まかぬよもありき
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第61首。女。
【訓注】世の中(よのなか=世間)。手本(たもと)。まかぬ夜(まかぬよ=不枕夜)。
【類歌】11-2547  如是許 将恋物衣常 不念者 妹之手本乎 不纒夜裳有寸  作者未詳
           (かくばかり 恋ひむものぞと 思はねば 妹が手本を まかぬ夜もありき)


万葉短歌2923 ただ今日も2735

2018年08月25日 | 万葉短歌

2018-0825-man2923
万葉短歌2923 ただ今日も2735

ただ今日も 君には逢はめど 人言を
繁み逢はずて 恋ひわたるかも  

2735     万葉短歌2923 ShuF535 2018-0825-man2923

ただけふも きみにはあはめど ひとごとを
 しげみあはずて こひわたるかも
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第60首。女。
【訓注】ただ(直)。君には逢はめど(きみにはあはめど=君尓波相目跡)。人言(ひとごと)。


万葉短歌2922 夕さらば2734

2018年08月24日 | 万葉短歌

2018-0824-man2922
万葉短歌2922 夕さらば2734

夕さらば 君に逢はむと 思へこそ
日の暮るらくも 嬉しくありけれ  

2734     万葉短歌2922 ShuF535 2018-0824-man2922

ゆふさらば きみにあはむと おもへこそ
 ひのくるらくも うれしくありけれ
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第59首。女。
【訓注】夕さらば(ゆふさらば=夕去者)。思へこそ(おもへこそ=念許増)。


万葉短歌2921 たわや女は2733

2018年08月23日 | 万葉短歌

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万葉短歌2921 たわや女は2733

たわや女は 同じ心に しましくも
やむ時もなく 見てむとぞ思ふ  

2733     万葉短歌2921 ShuF535 2018-0823-man2921

たわやめは おなじこころに しましくも
 やむときもなく みてむとぞおもふ
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第58首。女。
【訓注】たわや女(たわやめ=幼婦)[同義「たをやめ」訓は、集中にない。03-0379(長歌)手弱女、04-0543(長歌)手弱女、-0582幼婦、など]。しましくも(須臾)。


万葉短歌2920 死なむ命2732

2018年08月22日 | 万葉短歌

2018-0822-man2920
万葉短歌2920 死なむ命2732

死なむ命 ここは思はず ただしくも
妹に逢はざる ことをしぞ思ふ  

2732     万葉短歌2920 ShuF534 2018-0822-man2920

しなむいのち ここはおもはず ただしくも
 いもにあはざる ことをしぞおもふ
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第57首。男。
【訓注】死なむ命(しなむいのち=終命)[「どうせ終えてしまうべき生命」]。ここ(此)[「命が絶えること」]。ただしくも(唯毛)[「ただしそれにしても」。10-1885唯(ただしくも)]。
【原文】12-2920  終命 此者不念 唯毛 妹尓不相 言乎之曽念  作者未詳


万葉短歌2919 ふたりして2731

2018年08月21日 | 万葉短歌

2018-0821-man2919
万葉短歌2919 ふたりして2731

ふたりして 結びし紐を ひとりして
我れは解きみじ 直に逢ふまでは  

2731     万葉短歌2919 ShuF529 2018-0821-man2919

ふたりして むすびしひもを ひとりして
 あれはときみじ ただにあふまでは
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第56首。男。
【訓注】ふたりして(二為而)。ひとりして(一為而)。我れは(あれは=吾者)。みじ(不見)。


万葉短歌2918 おほかたは2730

2018年08月20日 | 万葉短歌

2018-0820-man2918
万葉短歌2918 おほかたは2730

おほかたは 何かも恋ひむ 言挙げせず
妹に寄り寝む 年は近きを  

2730     万葉短歌2918 ShuF529 2018-0820-man2918

おほかたは なにかもこひむ ことあげせず
 いもによりねむ としはちかきを
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第55首。男。
【訓注】おほかたは(大方者)[12-2913凡者(おほかたは)]。言挙げ(ことあげ=言挙)[06-0972言挙、07-1113事上、12-2918言挙、13-3250(長歌)言挙、事上、-3253(長歌)〔4か所〕事挙、辞挙、言上、言上、18-4124許登安気]。妹に寄り寝む(いもによりねむ=妹尓依宿牟)。


万葉短歌2917 うつつにか2729

2018年08月19日 | 万葉短歌

2018-0819-man2917
万葉短歌2917 うつつにか2729

うつつにか 妹が来ませる 夢にかも
我れか惑へる 恋の繁きに  

2729     万葉短歌2917 ShuF529 2018-0819-man2917

うつつにか いもがきませる いめにかも
 われかまとへる こひのしげきに
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第54首。男。
【訓注】うつつにか(寤香)[下記注]。夢(いめ)。我れか惑へる(われかまとへる=吾香惑流)。
【編者注-うつつ】04-0784打乍二波(うつつには)、05-0807宇豆都仁波(うつつには)、07-1132寤毛(うつつにも)、11-2544寤者(うつつには)、-2553寤見者(うつつにみてば)、-2601現毛(うつつにも)、-2601寤者(うつつには)、12-2848或本歌曰 寤者(うつつには)、-2850現(うつつには)]、-2878得管二毛(うつつにも)、-2917寤香、-2959現者(うつつには)、13-3280(長歌)卯管庭(うつつには)、-3281(長歌)現庭(うつつには)、-3324(長歌)現前鴨跡(うつつにかもと)、16-3808寤尓毛(うつつにも)、17-3978(長歌)宇都追尓之(うつつにし)、19-4237寤尓等(うつつにと)。


万葉短歌2916 玉かつま2728

2018年08月18日 | 万葉短歌

2018-0818-man2916
万葉短歌2916 玉かつま2728

玉かつま 逢はむと言うは 誰れなるか
逢へる時さへ 面隠しする  

2728     万葉短歌2916 ShuF529 2018-0818-man2916

たまかつま あはむというは たれなるか
 あへるときさへ おもかくしする
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第53首。男。
【訓注】玉かつま(たまかつま=玉勝間)[勝間は「竹の籠。・・・蓋と身と合う意」。ほかには、12-3152玉勝間、-3193玉勝間]。面隠し(おもかくし=面隠し)[11-2554対面者 面隠流(あひみては おもかくさるる)]。


万葉短歌2915 妹と言はば2727

2018年08月17日 | 万葉短歌

2018-0817-man2915
万葉短歌2915 妹と言はば2727

妹と言はば なめし畏し しかすがに
懸けまく欲しき 言にあるかも  

2727     万葉短歌2915 ShuF529 2018-0817-man2915

いもといはば なめしかしこし しかすがに
 かけまくほしき ことにあるかも
=出典未詳。
【編者注】「正述心緒」(2864-2963、100首)の第52首。男。
【訓注】なめし畏し(なめしかしこし=無礼恐)[06-0966無礼登母布奈(なめしともふな)]。しかすがに(然為蟹)[04-0543(長歌)之加須我仁(しかすがに)、05-0823志可須我尓(しかすがに)、など]。