やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

【中学歴史教科書8社を比べる】108 ⒂ 「琉球・沖縄」の描き方のちがい <その8:中間まとめと考察 1/2>

2017年03月03日 | 中学歴史教科書8社を比べる(h28-令和2年度使用)

ⅲ 「琉球・沖縄」の中間まとめと考察

 

1 記事量 

 数字は通史全体(現代まで)の使用ページ数。1.4~9.0頁とかなりのばらつきがあり、他の項目ではあまり見られない特徴。

 このちがいは、各社編集部の《琉球・沖縄への注目度・関心度のちがい》を表しているのだろう。

 

2 琉球王国と明・清国との関係

 103号記事で前述したように、「冊封関係」と「朝貢関係」はちがうし、現在も中華人民共和国がらみでやっかいな問題。どちらも書いていない日本文教はうっかりミスか?

 

3 薩摩藩の支配  概要に大きなちがいはない。

 

4 併合  各社多様な描き方。

・事実関係を簡潔に述べているのが4社(育鵬社・教育出版・清水書院・学び舎)。
 一方、帝国書院と日本文教は、力を入れてくわしく教えている。

・併合に肯定的なのが自由社、批判的なのが東京書籍。

 

5 帝国書院の「日本語教育」記述について

 前回説明したが、中学生に、《他民族である朝鮮や台湾の併合の状況》と混同・誤解される可能性が大きく、とても問題あり。

 「琉球民族」は、日本民族(の仲間)だ。琉球語が「日本語族」として日本語の系統に属するのと同じように。<ウィキペデア:琉球語

 H29年度版では修正すべき。(4年間の採択期間中でも、制度上「まちがいの修正」はできるようになっている。)

 

6 《清の沖縄(琉球)の領有権についての認識》の記述のちがい、など

 ~「領土の領有権」の問題や、現在進行中の《中華人民共和国による「沖縄県尖閣諸島の領有権主張」の問題》などがからんできてかなり長くなりそうなので、次回にまわす~

 

 

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