ⅲ 「琉球・沖縄」の中間まとめと考察
1 記事量
数字は通史全体(現代まで)の使用ページ数。1.4~9.0頁とかなりのばらつきがあり、他の項目ではあまり見られない特徴。
このちがいは、各社編集部の《琉球・沖縄への注目度・関心度のちがい》を表しているのだろう。
2 琉球王国と明・清国との関係
103号記事で前述したように、「冊封関係」と「朝貢関係」はちがうし、現在も中華人民共和国がらみでやっかいな問題。どちらも書いていない日本文教はうっかりミスか?
3 薩摩藩の支配 概要に大きなちがいはない。
4 併合 各社多様な描き方。
・事実関係を簡潔に述べているのが4社(育鵬社・教育出版・清水書院・学び舎)。
一方、帝国書院と日本文教は、力を入れてくわしく教えている。
・併合に肯定的なのが自由社、批判的なのが東京書籍。
5 帝国書院の「日本語教育」記述について
前回説明したが、中学生に、《他民族である朝鮮や台湾の併合の状況》と混同・誤解される可能性が大きく、とても問題あり。
「琉球民族」は、日本民族(の仲間)だ。琉球語が「日本語族」として日本語の系統に属するのと同じように。<ウィキペデア:琉球語>
H29年度版では修正すべき。(4年間の採択期間中でも、制度上「まちがいの修正」はできるようになっている。)
6 《清の沖縄(琉球)の領有権についての認識》の記述のちがい、など
~「領土の領有権」の問題や、現在進行中の《中華人民共和国による「沖縄県尖閣諸島の領有権主張」の問題》などがからんできてかなり長くなりそうなので、次回にまわす~
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