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おしゃれ

2017-01-23 23:17:59 | 日記
その日は学校帰りに私がA君とB君にホットドッグを奢る約束になっていた。茨城の田舎高校から都会の私立へ転校した年だった。東京や横浜の事情に疎い私に、何人かの新しい友人がいろいろと教えてくれた。A君には餃子をごちそうになった。そのとき、私は初めて餃子の存在を知った。B君はラーメンに詳しかった。どこが安いか、どの店の焼き豚が大きくて優れた味であるかを教えてくれた。ホットドッグは東横線の田園調布駅前のジャーマンベーカリーがよく知られていた。店に入り3人分を注文すると、まず大きなジョッキが運ばれて来た。水面に氷塊とレモンのスライスされたのが数枚のっていた。私は瞬間やばい!と思った。ホットドッグは1本60円であり、私の持ち金は200円ちょっとだった。このレモン水はいくらするのかと心配になったのだ。しかし結果として、支払いは180円だった。ほっとした。この豪華なジョッキの氷水は無料(サービス)であると知って驚いた。大げさに言えば、これが都会だと思った。都会はオシャレなんだと感心した。

前にも書いたが、私は黒い背広を持っていない。あれは端正というか、ちょっと理知的な顔立ちであないと、葬儀に行くぞという印象になってしまう。もちろん私には端正も理知も無い。短髪であり身体も大きいから、ブラックスーツを纏えば〇〇組の使い走りの人間に見えるだろう。だから、葬儀にはチャコールグレーを着て、同色のネクタイを占める。黒色の中の灰色というのは目立つ。3,4人で葬式帰りに酒場へ行く。おしゃれだと誉められる。そういうことを何度か経験した。いわば、デブの得である。

最近の略礼服事情は全く知らないが、モーニングをお持ちでないサラリーマンの中で、やや太めの方にはチャコールグレーのダブルのスーツをおすすめする。ポイントは胸と肩にある。どうせ太めなのだから、胸もふくらませ、肩も張り出した方がいい。葬儀だけでなく、ネクタイをかえれば、いろいろな席に通用する。デブのおしゃれである。精一杯のおしゃれである。ついでに、サングラスを使用するのもいいが、誤解を招くおそれがあるかもしれない。