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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

ニコール・キッドマンが満身創痍すぎる『ストレイ・ドッグ』

2020年11月01日 11時32分27秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Destroyer
製作年:2018年
製作国:アメリカ
 配給:キノフィルムズ

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:126/159
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
LA市警の女性刑事エリン・ベル(ニコール・キッドマン)。
若く美しかった頃とは打って変わり、今は酒におぼれ、
同僚や別れた夫、16歳の巣目からも疎まれる孤独な人生を送っている。

ある日、彼女の元に差出人不明の封筒が届く。
17年前、FBI捜査官のクリス(セバスチャン・スタン)と共に
犯罪組織への潜入捜査を命じられたエリンは、
そこで取り返しのつかない過ちを犯し、捜査は失敗。
その罪悪感に今でも彼女は苛まれていた。

封筒の中身は紫色に染まった1枚のドル紙幣。
それは行方をくらました犯罪組織の主犯からの挑戦状だった。

過去に決着をつけるため、再び彼女の戦いが始まる。

【感想】
あんなボロボロなニコール・キッドマンは
初めて見たってぐらい役作りがすごかった。
ちょっとだけ『ターミネーター2』の
サラ・コナーっぽくも見えたけどw

過去のトラウマと16歳の娘との関係性の2つに悩まされる、
まさに"刑事"と"母親"の両軸で動いていく映画。
なので、刑事モノの割にはアクションシーンはなく、
ヒューマンドラマに近いかなー。

過去との決着をつけるためのエリンの鬼気迫る行動は迫力あったし、
やっぱり今まで綺麗な役が多かったニコール・キッドマンの
あの疲れ切った見た目はインパクトある。

ただ、なんであそこまで娘に毛嫌いされているのかがわかりづらかったかなー。
まあ、仕事優先の生活をしていたからなんだろうけど、
それにしても嫌われすぎだろっていう(笑)

全体的につまらなくはない映画だったけど、
個人的にはアクションシーンがあることを期待していたので、
ちょっとコレジャナイ感はあったかな(笑)

映画『ストレイ・ドッグ』

主演ニコール・キッドマン、ゴールデングローブ賞ノミネート!復讐か、贖罪か―。激情と哀切が女刑事の身も心も焼き尽くす、衝撃のネオ・ノワール。

 

人間ドラマの濃厚さが身にしみる『罪の声』

2020年11月01日 01時01分39秒 | 映画


【基本情報】
製作年:2020年
製作国:日本
 配給:東宝

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:69/158
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
35年前、日本中を震撼させた「ギン萬事件」。
食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件は、
誘拐や身代金要求、そして毒物混入など数々の犯罪を繰り返す凶悪さと同時に、
警察やマスコミまでも挑発し、世間の関心を引き続けた。
しかし、犯人グループは忽然と姿を消し、
日本の犯罪史上類を見ない劇場型犯罪となった。

大日新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、
既に時効となっているこの未解決事件を追う特別企画班に選ばれ、
取材を重ねる毎日を過ごしていた。

一方、京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)は、
家族3人で幸せに暮らしていたが、
ある日、父の遺品の中に古いカセットテープを見つける。

そこには、あの未解決事件で犯人グループが身代金の受け渡しに使用した
脅迫テープと全く同じ声が入っていた。

事件の真実を追う新聞記者の阿久津と、脅迫テープに声を使用され、
知らないうちに事件に関わってしまった俊也を含む3人の子どもたち。

昭和・平成を経て新時代が始まろうとしている今、35年の時を経て、
それぞれの人生が激しく交錯し、衝撃の真相が明らかになる。

【感想】
これは実際に起きた「グリコ・森永事件」を題材とした小説の映画版。
小説は読んでいないけれど、さすが脚本が野木亜紀子さんと言うだけあって、
実に濃厚な2時間だった。

もともとグリコ・森永事件については名前を知っているぐらいだったけど、
この映画を観ればその事件の概要もなんとなくわかる。

基本は事件の真相を追っていく形なので、
小さなヒントからいろんな事実がどんどん明るみになっていく流れは、
まさにパズルのピースが次々にハマっていく感じがして、
最後まで興味を持って観ることができる。

ただ、真相に至るまでの人間の葛藤や苦悩、対立を
きちんと描けているのがこの映画のいいところ。

今さら35年前の事件を掘り返す意義は何なのか。
メディアとしてのけじめのためだけに、
思い悩んでいる人をエンタメのように扱うことの是非。
声が使われた子どもたちのその後の人生と、
彼らがずっと心に抱えてきた闇。

それらがうまく交錯しながら進んでいく物語は、
きちんと人物背景を設定してあるからこそ、
見ごたえあるものに仕上がっていると思った。

特に、声の主だった俊作と生島聡一郎(宇野祥平)の対比が印象的で。
生島が「あなたはどんな人生でしたか?」と聞かれて、
言葉に詰まる俊作の姿が心に残る。

よくここまで描けるなって尊敬と感心しかないんだけど、
唯一わからないところが学生運動のくだりかなー。

ここが物語の肝になってくるんだけど、
僕は学生運動が過激だった当時を知らないし、
今だって政治活動だったり革命だったりってことはしていないから、
ここの動機のところだけは共感できず。

でも、非常に濃厚な映画なことに変わりはないので、
興味があればぜひ観ていただきたい。

映画『罪の声』公式サイト

大ヒット上映中!小栗旬×星野源 映画初共演!日本中を震撼させた劇場型犯罪の真相に迫る!