Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

彼らにも家族があり、生活があるという当たり前のことを痛感する『ヤクザと家族 The Family』

2021年01月30日 21時56分55秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:3/16
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ヒューマンドラマ
ヤクザ
極道
ヤメ暴

【あらすじ】
1999年。
派手な金髪に真っ白な上下で身を包んだ19歳の山本賢治(綾野剛)。
行きつけの食堂で飲んでいた彼は、
そこに居合わせた柴咲組組長・柴咲博(舘ひろし)をチンピラの襲撃から救い、
それがきっかけでヤクザの世界に足を踏み入れる。

2005年。
ヤクザの世界で名をあげつつあった山本は、
ある日キャバクラで、
因縁の相手である侠葉会といざこざを起こす。
一旦は解決したかに見えたが、
後日、腹の虫が収まらない侠葉会の若頭・加藤(豊原功補)の差し金によって、
柴咲は襲われ、代わりに仲間の大原(二ノ宮隆太郎)が犠牲となる。
その報復のために、山本は加藤の元へ単身乗り込み、
川山(駿河太郎)に拳銃を構えるが、
包丁を握った柴咲組若頭の中村(北村有起哉)がその横から川山を刺す。

2019年。
中村の代わりに出頭した山本は14年の懲役を経て、
外の世界に戻ってくるものの、
暴対法の影響で柴咲組は存続が危ぶまれていた。
山本も柴咲組を抜けるが、
"元ヤクザ"というだけで身のまわりの人に多大な迷惑がかかることを知る。
ヤクザを取り巻く状況の変化に戸惑いながらも、
自分の家族を、そして未来を守るため、
山本はある決意をする。

【感想】
これメチャクチャ面白い!!
僕は洋画好きなので、
実写の邦画をそこまで面白いと感じることは普段あんまりないんだけど、、、
これは本当によかった。。。
ヤクザ映画をよくある"抗争"ではなく、
"家族"という視点から描く斬新さが素晴らしい。

これまでちゃんと観たヤクザ映画って『アウトレイジ』シリーズぐらいで、
あれは「なんだゴルァ!」のオンパレードでアクションやバトル寄りだよね。
ヤクザ映画ってそういうもんだと思ってたし、
今回の映画もきっとそういう感じなんだろうなって思って観てみたら、、、
まさかの家族を題材にしたヒューマンドラマで涙を禁じ得ない感動作。

前に「ヤメ暴」の人のその後の人生が大変だという記事をネットで読んだことがあって、
そういうのを題材にしたドラマや映画があっても面白そうだなって思ったことあるんだけど、
まさにドンピシャな作品だった。

もうね、冒頭のオープニングクレジットから好きだったよ。
メインキャストとスタッフの名前が出てくるんだけど、
全部縦書きなんだ。
昭和の邦画ってこういう作りでさ、
懐かしい感じがよかったよねー。

本編は3つの時代に分けて進んでいくんだ。
1999年と2005年はこれまでのヤクザ映画らしく、
"抗争"を扱っているんだけど、
それを観た上で2019年のエピソードを観ると、、、
同情しかできなくなってしまう。。。

今は世の中的に「反社」に対する風当たりが強く、
当然彼らの肩を持つつもりはないのだけど、
考えてみれば彼らも人間だし、
家族もいれば生活もある。
それなのに、ヤクザだったというだけで、
口座も保険も家もそう簡単には手に入らない。

しかも、その影響は本人だけじゃない。
ひとたびまわりの人たちに
元ヤクザとつながりがあると知れてしまえば、
会社は解雇されるし、
学校は辞めなければならないし、
人生が狂ってしまうことだってある。

かつて山本の恋人だった由香(尾野真千子)が、
「あんたなんかと出会わなければよかった!!」
って泣き叫ぶシーンなんか、もうすんごい迫力でね。。。
同時に、それを言われた山本の気持ちを考えると、
悲しいやら寂しいやら、、、
何とも言えない気持ちがこみ上げてくる。

まさに「誰かの平和は誰かの犠牲で成り立っている」
っていうのを痛感する話だった。
監督、まだ若いのにすごいな。

それにしても、舘ひろしの存在感がハンパない。。。
スクリーン越しにオーラをバシバシ感じて。。。
「男」じゃなくて「漢」。
ああいう歳の取り方したい。。。(笑)

え?元がもうダメって?(泣)

映画『ヤクザと家族 The Family』| 大ヒット上映中

綾野剛、舘ひろし 初共演!! 第43回 日本アカデミー賞 主要3冠に輝いた『新聞記者』の制作スタッフが再集結 現代ヤクザの実像を3つの時代と...

 

極限状態を通じて人間の本質を描いた『プラットフォーム』

2021年01月30日 00時05分41秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:8/15
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
サスペンス
ホラー
スプラッター
流血
グッチャグチャ
極限状態
キューブ
ソウ

【あらすじ】
ある日、ゴレン(イバン・マサゲ)は目が覚めると「48」階層にいた。
部屋の真ん中に穴が開いた大きな吹き抜けのようで、
遥か下まで伸びる塔のような建物。

上の階層から順に食事が"プラットフォーム"と呼ばれる
巨大な台座に乗って運ばれてくる。
上からの残飯だが、ここでの食事はそれを摂るしかない。

同じ階層にいた、
この建物のベテランの老人・トリマガシ(ソリオン・エギレオール)から、
ここでのルールを聞かされる。
今いる場所はタワー型の建物で、
ここにいる者たちは、
定期的に自分のいる階層がランダムに変更される。

1ヶ月後、ゴレンが目を覚ますと、
そこは「171」階層で、
ベッドに縛り付けられて身動きが取れなくなっていた。
ゴレンはこの理不尽なシステムを壊そうとするが、
これが思わぬ悲劇を生むことになる……。

【感想】
胸糞悪い映画なんだけど、
人間の本質を突いた設定はうまいなと思えた作品。

閉鎖された空間の中で、
サスペンスやホラー寄りの雰囲気だから、
どことなく『キューブ』や『ソウ』っぽい印象は受ける。
でも、もっと人間というものを俯瞰して見ているところが特徴的。

まず、世界観が面白い。
舞台は階層が不明なタワー型の建物。
ここで一番ポイントになるのが食事。
上の階から食事が盛られた台座が下りてきて、
一定時間経つと下の階へ降りていく仕組み。
量に限りがあるので、
下に行けば行くほど食べれるものがなくなり、
最悪1ヶ月間食事なし。
飢えを凌ぐために同じ階層の人を食べるケースもある。

これが一番エグくてね。。。
自主規制なのか、モザイクかかるほど。
これ観た後はお肉食べれない人多そうwww

その特殊な環境を舞台に、
「この世には2種類の人間がいる」っていうことを、
極限状態を通じて描いているのがうまいなと思う。
要は「自分のことしか考えない人」と「まわりのことも考えられる人」。

ほとんどの人は自分さえよければそれでいいって考えだから、
上から来た食事を好きなだけ食べ尽くす。
下の階の人のことなんか考えないし、
メシにツバ吐くやつもいるから。

1ヶ月ごとにランダムで自分の階数が変わるから、
明日は我が身なんだけど、
そんなこと多くの人には関係ないんだよ。
今しか考えていない。

そこに一石投じるのが主人公。
下の階の人のことも考えて、
食事をきちんと分配しようとする。
そこがこの映画のクライマックスにもつながるんだけど。

自分さえよければいいのか、
他人のことも思いやれるのかっていうのは、
普段の生活でも態度や言動でわかるし、
極限状態に陥ったときには如実に表れるだろう。

それを、人の立場に明確な差がつくタワー、
つまり「上下」に差が生まれるところで展開していくってのは狙ってるよね。
物理的に上下で差がつくと、
マウンティングしたくなる心理が働くのかもしれない。
うまく人間心理も捉えた作り方だなって思った。

ただ、終わり方がよくわからなかったんだよね。。。(笑)
そこだけ消化不良かな。。。

あと、せっかくなら同じ人間が違う階層に行ったときに、
どう態度や言動に差が出るのかっていう変化をもっと観てみたかった。
下にいるときは謙虚だったのに、
上に行くと傲慢になるとか。

グチャミソな表現が大丈夫な人なら観てもよいかと。

映画『プラットフォーム』公式サイト|2021年1月29日公開

映画『プラットフォーム』公式サイト|2021年1月29日公開|その“穴”は世界を変える。「縦」構造SFシチュエーション・スリラー

https://klockworx-v.com/platform/

 

小さな子供には絶対見せたくない映画『Swallow/スワロウ』

2021年01月27日 15時57分21秒 | 映画


『Swallow スワロウ』

【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:11/14
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
サスペンス
異食症
孤独な妊婦

ゲロ

【あらすじ】
完璧な夫、美しいニューヨーク郊外の邸宅、
ハンター(ヘイリー・ベネット)は誰もが羨む暮らしを手に入れた。
ところが、夫は多忙な身で彼女の話をろくに聞かず、
義父母からも見下され、
孤独で息苦しい日々を過ごしていた。

そんな中、ハンターの妊娠が発覚する。
待望の第一子を授かり歓喜の声をあげる夫と義父母であったが、
ハンターの孤独は深まっていくばかり。

ある日、ふとしたことからハンターは
ガラス玉を呑み込みたいという衝動にかられる。
彼女は導かれるままガラス玉を口に入れ、呑み下すのだが、
痛みと共に何とも言えない充足感と快楽を得る。

異物を"呑み込む"ことで多幸感に満ちた生活を手に入れたハンターは、
次第により危険なものを口にしたいという欲望に取り憑かれていく……。

【感想】
これはすごい。。。
「異食症」という、栄養価のないものを無性に食べたくなる病気だそうだ。
実際に子供や妊婦に見られる症状らしい。

ちなみに、タイトルの“swallow”は「ツバメ」という意味の他に
「飲み込む」という意味もある。

とにかく、観ているだけで喉が痛くなるそうな映像の数々。
ビー玉ならまだ耐えられるけど、それが画鋲、電池、安全ピン、南京錠と
どんどんエスカレートしていく。
妊娠している状態でね。。。

「そもそも飲み込めなくね?」ってものも口にするんだけど、
当然、消化されずに出てくるから、
それを洗って並べるという異常行動も衝撃的だ。

しかし、その裏にあるのは家庭内ストレス。
多忙で相手にしてくれない夫や選民意識の強そうな義父母による、
モラハラに近しい接し方が原因で溜まった鬱憤を晴らすための行為。

さらに彼女は、母親がレイプされて生まれた子供で、
その背景もこの異食症に関連しているのではないかと自分を責める。

「幸せの代償に無理をしてるんだな」と思えなくもないけど、、、
ちょっと無理矢理というかやりすぎな感じは否めない。
ただサイコな感じにしたかっただけじゃないのかって(笑)

こんなの小さな子供が観て真似したらたまったもんじゃないな。。。
栄養価のないものを食べるのは、
ピッピピピプッペッポーのガッちゃんだけにしておいた方がいい。

映画『Swallow/スワロウ』公式サイト|2021年1月1日公開

映画『Swallow/スワロウ』公式サイト|2021年1月1日公開|ヘイリー・ベネット至高のパフォーマンスにのみこまれる。美しくも恐ろしく衝...

https://klockworx-v.com/swallow/

 

2021年冬ドラマランキング(第1話時点)

2021年01月24日 23時58分08秒 | ドラマ
はい、今季のドラマもようやく全部出揃いました!
僕の中ではこんな感じ。

1. 天国と地獄〜サイコな2人〜(TBS)
2. 俺の家の話(TBS)
3. 知ってるワイフ(フジテレビ)
4. 青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー(フジテレビ)
5. 監察医 朝顔(フジテレビ)
6. 君と世界が終わる日に(日本テレビ)
7. オー!マイ・ボス!恋は別冊で(TBS)
8. レッドアイズ 監視捜査班(日本テレビ)
9. にじいろカルテ(テレビ朝日)
10. ウチの娘は、彼氏ができない!!(日本テレビ)

『天国と地獄』が今のところトップ。
刑事モノとしても面白いし、
それでいて刑事と容疑者で体が入れ替わる設定が最高。
しかも、入れ替わった後の演技がいいんだよね。

『俺の家の話』は、
プロレスや能楽かと思いきや、
まさかの介護ドラマというギャップがよかった。

『知ってるワイフ』は、
タイムトラベルモノで、
過去を変えることで別の人と結婚した人生を歩む夫の話。
最初はイマイチかなと思ったんだけど、
妻が凶暴化したのは自分のせいかもしれないと旦那自身が気づき、
さらに、認知症の義母はタイムトラベルの影響を受けていない疑惑が出ているのが、
今後面白くなりそうなポイント。

『青のSP』は、
学校に常駐している警察官が問題を起こした生徒を
問答無用で逮捕する爽快感がたまらない。

『監察医 朝顔』は、
前クールからの続き。
死体の調査だけでなく、
朝顔たち家族のいろんな事情も交錯してきて
このあとの展開がが期待できる。

『君と世界が終わる日に』は、
まさかのゾンビモノ。
ただ、ハリウッドのような派手さは皆無。
ゾンビも青白いだけの体調不良者のよう(笑)

『オー!マイ・ボス!』は、
超絶劣化版『プラダを着た悪魔』だと思ったんだけど、
だんだん日本のラブコメっぽくなってきて、
最初抱いた「コレジャナイ感」はやや収まってきた。

『レッドアイズ』は、
『FINAL CUT』と『絶対零度』を足して2で割ったようなドラマで、
正直特徴があまりなくて大丈夫かなと(笑)

『にじいろカルテ』は、
『Dr.コトー診療所』っぽさがあるんだけど、
主人公が医者兼患者というちょっと普通の医療モノとは異なる感じが、
今後どうなるかなーってところ。

で、今のところ一番ハマってないのが、
『ウチの娘は、彼氏ができない!!』(笑)
なんだろうな、ここにきてオタクを出すのかっていう。
しかも、そのオタクのイメージがちょっと前な感じがして。。。
菅野美穂と浜辺美波の母娘は美しすぎて目の保養にはなるけど、
このラブコメにマッチしてないというか、
やや痛々しさを感じてしまった。。。
ま、これからどうなるかはわからんけど(笑)

これまでの刑事ドラマの寄せ集め?!『レッドアイズ 監視捜査班』:第1話

2021年01月23日 23時27分59秒 | ドラマ

【個人的な評価(第1話時点)】
2021年日本放送ドラマで面白かった順位:-
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
刑事ドラマ
アクション
復讐

【あらすじ】
婚約者を失ったことがきっかけで、
警察を辞めてしまった元敏腕刑事の伏見響介(亀梨和也)。
今では浮気調査専門の探偵事務所を開いて暮らしている。

彼が警察を離れてから3年。
神奈川県警に、全国の監視カメラや防犯カメラのデータをリアルタイムで解析し、
事件解決に役立てる組織「神奈川県警捜査分析センター」、
通称「KSBC」が発足された。
伏見はかつての上司である島原(松下奈緒)から、
そこに加わって欲しいとオファーを受ける。

彼は探偵事務所の仲間もKSBCの捜査官として受け入れることを条件に出すが、
そのメンツは元犯罪者ばかり。

データと元犯罪者の能力を駆使した捜査が今始まる。

【感想】
んん。。。
これはどうしたものか。。。
あんまり特徴がないドラマだったな。。。
これまでの刑事ドラマの寄せ集めというか。。。

亀梨和也の雰囲気は『FINAL CUT』っぽいし。
KSBCは『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』みたいだし。
大まかな流れは『ボイス 110緊急指令室』に似ているし。

元犯罪者が警察といっしょに捜査するってのも、
彼らのそれまでの背景がわからないとあまり活きてこない気がする。
もともと敵対していたエピソードを観てからの、
味方に入るっていう流れなら割と楽しめるけど。

黒幕が誰かっていうところの好奇心だけで毎週観続けるのは、
ちょっと辛そう。

ここまで普通すぎる刑事モノも逆にめずらしいかも(笑)


主人公の見た目がとにかく印象的な『聖なる犯罪者』

2021年01月23日 19時43分27秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:8/13
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ヒューマンドラマ
前科者の人生
クスリ
ドラッグ
セックス

【あらすじ】
少年院で出会った神父の影響で熱心なキリスト教徒となった
20歳の青年ダニエル(バルトシュ・ビィエレニア)は、
前科者は聖職者になれないと知りながらも、神父になることを夢見ている。

仮釈放が決まり、
ダニエルは少年院から遠く離れた
田舎の製材所に就職することになった。
製材所へ向かう途中、
偶然立ち寄った教会で出会った少女マルタ(エリーザ・リチェムブル)に
「司祭だ」とウソをついたのがきっかけで、
新任の司祭と勘違いされ、
そのまま司祭の代わりを任されることに。

ダニエルの司祭らしからぬ言動に村人たちは戸惑うが、
若者たちとも交流し、
親しみやすい司祭として人々の信頼を得ていく。

1年前、この村で7人もの命を奪った凄惨な事故があったことを知ったダニエルは、
この事故が村人たちに与えた深い傷を知る。
残された家族を癒してあげたいと模索するダニエルの元に、
同じ少年院にいた男が現れ、
事態は思わぬ方向へと転がりだす……。

【感想】
設定の秀逸さはもちろんのこと、
キャラクターに引き込まれる映画。
全体的に暗い雰囲気で静かに進んでいくものの、
前科アリの聖職者が、1年前の事故を発端にした、
村人たちの人間関係のいざこざに首を突っ込んでいく内容は見ごたえある。

外見からして主人公の存在感がすごい。
彫りの深さと青い瞳、
そしてボウズという出立ちがおっかなさすぎて。
「極悪非道の限りを尽くし、地元じゃ“デスクロー”と呼ばれていた」
なんて言われても不思議じゃないぐらいの悪役感。

仮釈放後も真っ先に、
ドラッグ、酒、女と欲望の限りを尽くすんだけど、
中身はけっこう真面目。
聖職者になりたいという夢を抱き、
自分なりのやり方で村人の癒しになろうとしていて、
そのギャップがよかった。

また、前科者がその後の人生をどう歩むかっていうことも考えさせられる。
ちゃんと更生されるのか、自由はあるのか、夢を見られるのか。
ダニエルは身分を偽ってはいたけど
、自分の夢は叶えられたし、
彼のおかげで癒された人もいる。
制度的にはNGだけど、
やっていることは立派な聖職者だと思うよ。

資格が必要な職業だとたまにあるよね。
資格はあるけど人としてダメな人間と、
無自覚だけどやってることは正しい人間。
肩書きと中身のどっちが本物かっていう。
まあ、今回はクソみたいな正当な聖職者はいなかったけど。

これ、日本だと犯罪歴のある人がお坊さんになる感じだろうか。
まあ、日本は信仰心が薄いから、
この手の映画はなかなか作られなそうだけど。

映画『聖なる犯罪者』公式サイト

映画『聖なる犯罪者』公式サイト

 

波乱万丈さは面白いけど、内容が薄く感じる『どん底作家の人生に幸あれ!』

2021年01月23日 18時57分14秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:9/12
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
コメディ
波瀾万丈な人生
文学
チャールズ・ディケンズ
デイヴィッド・コパフィールド
マーベル俳優

【あらすじ】
デイヴィッド(デヴ・パデル)は少年の頃から、
周囲の人間たちのことを書き留めては、
空想して遊んでいた。

幼少期は優しい母と家政婦の3人で幸せに暮らしていたが、
暴力的な継父の登場によって人生が一変。
都会の工場へ売り飛ばされ、
強制労働のハメに。
里親の元で暮らすも借金まみれで、
いつも借金取りに追われていた。

歳月が過ぎ、どん底の中でたくましく成長した彼は、
母の死をきっかけに工場から脱走。
唯一の肉親である裕福な伯母の助けで
上流階級の名門校に通い始めたデイヴィッドは、
卒業後に法律事務所で働き始め、
さらに令嬢ドーラと恋に落ち、
順風満帆な人生を手に入れたかに見えた。
だが、彼の過去を知る者たちによって、
どん底に再び引き戻されようとする。

果たして、デイヴィッドの数奇な運命の行方は?
すべてを失っても書き続けた、
愛すべき変人たちとの《物語》が完成したとき、
彼の人生に“奇跡”が巻き起こる。

【感想】
原作の小説は読んだことないけど、
主人公が波瀾万丈すぎる人生を歩むのが好きな人は楽しめるかな。

継父から工場に売り飛ばされ、
そこの里親と共に借金取りに追われ、
気づいたら産みの母親は亡くなり、
頼った裕福の叔母は破産、
でも最後に奇跡が起きて、、、
という浮き沈みの激しさは面白い。

でも、個人的にはあんまりハマらなかった(笑)
所々笑えるところもあって、
気軽に観れるのはいいけど、
情報量が多いからひとつひとつのエピソードが薄くて、
あんまり感情移入できないのがその理由のひとつ。

もうひとつは、ジェットコースターのような展開なんだけど、
淡々と進んでる印象を受けたから。

面白い物語の要素としてよく聞くのが、
対立や葛藤があるかどうか、
物語の最初と最後で主人公が変化・成長しているかどうか、
ってのがある。

どの物語も細かく見れば何かしらありはするものの、
大きく見たときそうなっていないものはけっこうあって、
今作も主人公は流されるがままの人生だったから、
あんまり響かなかったのかも。

ただ、ティルダ・スウィントンと
ベネディクト・ウォンが出てるのは
マーベル好きにはうれしいところ。
2人揃って『ドクター・ストレンジ』の面々だから(笑)

しかし、、、デイヴィッド・コパフィールド、、、
てっきりあのマジシャンの伝記映画かと思ったよ。。。
スペル同じだし。
そもそもそういう小説があることを知らなかったけど、
『オリバー・ツイスト』を書いたチャールズ・ディケンズの作品でした。

映画『どん底作家の人生に幸あれ!』公式サイト

文豪ディケンズの半自伝的傑作小説を映画化。英国屈指の豪華キャストで贈る、山ありオチあり波乱万丈ストーリー。2021.1.22 Fri TOH...

映画『どん底作家の人生に幸あれ!』公式サイト

 

まさかの介護ドラマ?!『俺の家の話』:第1話

2021年01月23日 01時23分24秒 | ドラマ

【個人的な評価(第1話時点)】
2021年日本放送ドラマで面白かった順位:-
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ホームドラマ
プロレス
介護

【あらすじ】
プロレスラーとして活躍していたブリザード寿こと観山寿一(長瀬智也)。
彼は重要無形文化財「能楽」の保持者である
父の観山寿三郎(西田敏行)の跡取りであったが、
反抗期をこじらせ、母の死後、
家を出てプロレスラーの道へ進む。

時は流れて現在。
ピークを過ぎたレスラーとなった寿一の元に
寿三郎が危篤の知らせが飛び込んできた。
急いで病院に駆け込んだ寿一は、
久しぶりに会った弟の踊介(永山絢斗)と妹の舞(江口のりこ)から、
一昨年に寿三郎が脳梗塞で倒れたことを聞かされる。
そこで、寿一は二十八世観山流宗家を継承すべく、
プロレスラーを引退することを決めるのだった。

引退試合を終えた寿一を待っていたのは、
寿三郎が退院したという知らせだった。
一門の幹部、そして家族を前に、
デイケアサービスで寿三郎の担当ヘルパーだった
志田さくら(戸田恵梨香)と結婚すると言い出した寿三郎。
呆気にとられる寿一ら家族を余所に、
自身の余命とすべての遺産をさくらに相続すると告げる。

しかし、さくらには何やら秘密がありそうで……。

【感想】
これ面白いな!
設定もキャラも!
最初、プロレスのドラマかと思ったら、
実家は能楽だと。
じゃあ、能楽のドラマかというと、、、
まさかの介護ドラマである。

しかも、父が認知症の疑いもある中で、
新しく嫁に迎えた女性には詐欺の疑いがあるっていう情報量の多さ。
それをテンポのよさと、
クスッと笑える形で仕上げているのが、
実に宮藤官九郎の脚本らしい。

とはいえ、この介護ってのは、
なかなかね、思うところがあるですよ。
まあ、自分のように30代半ばを過ぎると、
もう祖父母はいない人もいるかと思うんだけど、
あとちょっとしたら自分の両親がこうなるかもしれないと思うと、
他人事じゃないよ。
しかも、長男っていう。
そこがけっこう身近な感じがして、
それだけで観ちゃうわ、このドラマ。

寿一がさ、最後に言ってた
「あんたが俺にやってくれなかったこと、全部俺がやってやるよ」
ってセリフがグッときた。
泣かせるドラマじゃねーかって。
これは毎週観たいと思う。

それにしても長瀬智也、
ロン毛も短髪も両方似合う唯一のジャニーズじゃない?
さらに、もともとスリムだったのに、
今回12kgも増量したとかで、役作りがすごい。
ハリウッド映画と違って、
日本の役者ってあんまり役のために大きく体型変える人見ないから。

金曜ドラマ『俺の家の話』|TBSテレビ

TBSテレビ 金曜ドラマ『俺の家の話』の公式サイトです。

TBSテレビ

 

これが本当の『エヴァ』の終わり『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に』

2021年01月23日 01時16分28秒 | 映画


【個人的な評価】
旧作のため今年のランキング対象外
『DEATH(TRUE)2』
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

『Air/まごころを、君に』
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
アクション
SF
アニメ
エヴァンゲリオン
おぞましいほどのスプラッター

【あらすじ】
<DEATH(TRUE)2>
主にテレビ版第1話~24話までの総集編。

<Air/まごころを、君に>
NREVによってすべての使徒は倒されたが、
碇シンジは精神的に追い詰められ、
生きる意志を失っていた。

そんな中、ゼーレは人類補完計画を遂行するために
サードインパクトを発動させようとするものの、
碇ゲンドウはこれを拒否し、両者は決裂。
ゼーレはNERVの他支部や日本政府を動かし、
戦略自衛隊を使ったNERV本部の武力選挙を開始する。

一方、廃人状態が続くアスカは、
EVA弐号機の核に母親の魂が取り込まれていることに気づき、
復活を遂げる。
1人で戦略自衛隊を壊滅させるが、
ゼーレの送り込んできたEVA量産機9体の襲撃を受け、
見るも無残な姿にさせられる。

その姿を目の当たりにしたシンジの絶望が引き金となり、
初号機を依代としてサードインパクトが始まる。

世界が単一生命となるため、
人々が次々にL.C.L化していく中で、
シンジに大きな決断が迫る。

【感想】
<DEATH(TRUE)2>
これはテレビ版の総集編かつ、
時系列がメチャクチャなので、
テレビシリーズを観ていないと完全に理解不能(笑)
僕も最後にテレビ版を観たのはもう15年ぐらい前だけど、
新劇場版を観たおかげで何とかわかるぐらい(笑)
これまでちゃんと『エヴァ』を観てきた人が、
なんとなく話を振り返るにはいいのかもしれない。

<Air/まごころを、君に>
メインはこちら。
テレビ版の25話と26話がかなり"アレ"な感じだったので、
ちゃんとした終わりとして作られたのが本作。
『Air』が25話、『まごころを、君に』が26話のリメイクとなっている。
今思えば、散々テレビでやっておいて、
「結末を知りたくば映画館に来るがいい」
みたいなやり方って、
うまいのかひどいのかわからんけど(笑)

映像自体は1997年のものなので
時代を感じるクオリティではあるのだけど、
とにかくグッチャグチャってぐらいに表現がエグイのが特徴。

戦略自衛隊は無条件にNERV職員を虐殺し、辺りは血の海。
結局、最後の敵は人間だったっていう構図が、
これまで散々謎の生命体と戦ってきた物語の中で印象的。

でも、一番ひどかったのがアスカ。
ロンギヌスの槍が頭部にぶっ刺さって血がドボドボ出て、
腕は裂け、量産機に食い散らかされるとか、
もうなんか、なんだろうね。
『AKIRA』を彷彿とさせるえげつなさだった。

そんなグッチャグチャなところが目立つ映画だけど、
話としては他人との関わり合いをテーマにもしているんだよね。
「他人とどう生きていくか」ってこと。

リリスから放たれたアンチATフィールドによって、
みんなL.C.Lになって単一生命に近づいていく。
こうなるともう自他の区別がないから、
他人に起因するあらゆるいざこざから解放される。
差別もなくなるし、クソリプもマウンティングもなくなるから、
もはや今の時代にこそ必要なんじゃないかって気もするけど(笑)

まあ、「結局、他人がいてもいいじゃん」ってなるから、
シンジとアスカだけは人としての形を保って終わるんだけどね。
他人がいた方が総じて楽しい人生になるとは個人的にも思う。

物理的にグロい表現と、
自らと向き合う精神的な面のダブルで攻めてくるこの映画は、
エヴァ好きなら必見だろうなー。

エヴァンゲリオン公式サイト News

2021年1月8日〜期間限定上映『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に』

 

ホラー要素もBL要素もない『さんかく窓の外側は夜』

2021年01月23日 00時59分31秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:11/11
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★☆☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ミステリー
超能力

グロい映像

【あらすじ】
書店で働く三角康介(志尊淳)は、
幼い頃から幽霊が視える特異体質に悩まされていた。

ある日、書店に除霊師・冷川理人(岡田将生)が現れ、
三角は冷川と共に除霊作業の仕事をすることに。

そんな中、2人は刑事・半澤(滝藤賢一)から、
1年前に起きた未解決殺人事件の捜査協力を持ちかけられる。
調査を進める冷川と三角は、
やがて自殺した犯人の霊と出会う。
冷川が三角に触れると、
犯行時の状況がフラッシュバックのように浮かび上がり、
恨みがましい犯人の声が響く。

「ヒ ウ ラ エ リ カ に . . . . だ ま さ れ た . . . .」

犯人の霊を通して視た情報を元に、
真相へと近づいていく2人の前に現れたのは、
呪いを操る女子高生・非浦英莉可(平手友梨奈)。

彼女は何者なのか?
連続殺人事件との関係は?
死者からのメッセージの謎を解き明かそうとする2人は、
驚愕の真実にたどり着く……。

【感想】
原作未読なせいか、
正直よくわからないまま終わってしまった。
その理由は、キャラクターの背景が謎だから
(映画を観る限りにおいては)。

三角(ミスミじゃなくてミカド)が霊を視ることができるのはわかる。
でも、冷川に関しては、
除霊をしているけどその目的は不明。
非浦英莉可は呪い師なんだけど、
その目的も特に語られていない。

しかも、彼女が呪いを行うには「貯金箱」と呼ばれる
"穢れ"を集めた場所のパワーを使うんだけど、
それっていろんな人の穢れを貯めているんだよね。
なのに、冷川の過去のトラウマを解決したらなくなっちゃったから、
「それでいいのか?」って疑問が。
彼がコントロールしているわけじゃないのにね。

裏には大きな宗教組織の存在があって、
冷川と英莉可は密接な関わりがあるものの、
ただ設定としてあるだけって感じで、
物語とうまくリンクしてなかったかなー。

そういう設定に対する疑問が多くて、
肝心の話がよく見えなかった。
終わりも続きがありそうに見せてるけど、
多分続編ないよな、これ(笑)

岡田将生と志尊淳を見て、
「世の中には顔もスタイルも両方恵まれた人がいるんだ」
と微笑ましく思うだけの映画だったかな。
なんか、2人の距離が近いから「BL系か?」とも思ったけど、
まったくそんなこともなく。

あと、北川景子の無駄遣いね。。。(笑)

これ観るなら漫画読んでからの方がいいのかも。

映画『さんかく窓の外側は夜』公式サイト

霊が「視える男」と「祓える男」運命の出会いは謎の呪いを止められるのか?心霊探偵バディが難題に挑むミステリー・エンターテインメント

映画『さんかく窓の外側は夜』公式サイト

 

医者兼患者という珍しい設定の『にじいろカルテ』:第1話

2021年01月22日 00時12分20秒 | ドラマ


【個人的な評価(第1話時点)】
2021年日本放送ドラマで面白かった順位:-
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
医療モノ
Dr.コトー診療所

【あらすじ】
東京の大病院の救命救急の現場で、
夢と誇りを持ちながら働いていた紅野真空(高畑充希)は、
ある日突然病に倒れる。

勤めていた病院を休職扱いになった彼女は、
偶然知った山奥の小さな村の診療所で病を隠して働くことに。

ちょっとヘンテコな外科医の浅黄朔(井浦新)と
看護師の蒼山太陽(北村匠海)の3人でシェアハウスをしながら、
村唯一の診療所で生活することになるが……。

【感想】
舞台が都会から離れた小さな村の診療所ということで、
『Dr.コトー診療所』を思わせるドラマ。

しかし、情報はてんこ盛りで、
まず、主人公の真空が医師であり"患者"でもあるという設定。
そして、男2人女1人の共同生活。
さらに、人の出入りがないある意味"閉鎖的な"村という場所。

第1話では、彼女が村にやって来る物語の導入部分だけじゃなく、
崖の下に落ちた老人とお風呂で熱中症になった子供を
ダブルで治療するという状況が、
ザ・医療モノ感あって見どころだったかなーと。

このドラマは主人公が医者でもあり患者でもある
っていうところが面白くなるところな気がする。
これまでの医者ってのは、「治す」という行為がある以上、
患者との向き合いの中でどうしても
パワーバランス的に上になってしまうところがあった。

でも、今回は自身も患者であるから、
これまでの医療モノよりも患者目線に立ちやすい感じになるのではなかろうか。
知らんけど(笑)

https://www.tv-asahi.co.jp/nijiiro/

やっぱりちょっと地味だった『君と世界が終わる日に』:第1話

2021年01月18日 01時40分19秒 | ドラマ

【個人的な評価(第1話時点)】
2021年日本放送ドラマで面白かった順位:-
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
ラブストーリー
ミステリー
ゾンビ
サバイバル
【あらすじ】
プロポーズ前日、
トンネル滑落事故に遭い、
閉じ込められてしまった青年・間宮 響(竹内涼真)。
命からがらトンネルを脱出すると、
世界は一変していた。
荒れ果てた街並み、
おびただしい数の遺体、
そして街をさまよう"生ける屍"たち。

異常事態の中たったひとり取り残されてしまった響は、
恋人の来美(中条あやみ)を必死に探すが、
どこにも見当たらない。
やがて響は、
この街が警戒区域として封鎖されてしまったことに気がつく。

しかしその中にも、わずかに生き残った人々がいた。
彼らはこの絶望的状況を共に生き抜く仲間か?
それとも……。

【感想】
まさか、日本の地上波の、
しかも日曜のこの時間にゾンビモノが観られるとは、、、!
これはすごい挑戦だ、、、!

大まかな設定は、
突如ゾンビが現れた世界でどう生き抜いていくかって話だから、
そこはこれまでのゾンビ映画と大きな差はなさそう。
第1話時点だとそれぐらいしか言えないけど(笑)

ただ、やっぱり表現の点では地上波の限界があるかなー。
ハリウッドはもうグッチャグチャだから。
血はいっぱい出てるし、
体の一部がなくても動いてるし。

あとは銃社会ゆえの派手さはあるよね。
とにかく撃ちまくって首とかも吹っ飛んでっていう、
ある意味そのスプラッターが楽しみでもあるんだけど(笑)

日本も『アイアムアヒーロー』は映画だったからか、
けっこう派手にグッチャリしてたね。
そういうのと比べちゃうと見た目の地味さは否めない。

まあ、格闘家と弓使いがいたのはびっくりだけど。
武器の類が圧倒的に少ない日本でどうするのかと思いきや。
ここはRPGのキャラっぽさがある。

とはいえ、地味なことに変わりはないから、
そうなると『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2017)
に寄せた感じになりそうな予感。
極限状態の中で繰り広げられる
人間ドラマの果てに生まれる感動作の方向ね。
ただ、あれは新幹線内という限られた空間でのサバイバルや、
ゾンビたちの意外なほど素早い動きという恐怖がとてつもないから、
人間ドラマも引き立つんだけど。

今回のドラマ、今日観た感じだと、緊迫感が足りないからなー(笑)
生存者にあまり危機感が感じられないのと、
ゾンビのメイクも青白いだけでただの体調不良感あるから。
ハリウッドや韓国のように感情表現豊かな方が、
危機感伝わってくる。

最終回、あとちょっとで平和になりそうってところで、
竹内涼真か中条あやみのどっちかがゾンビになりそう(笑)


刑事モノとして面白かった上に、魂が入れ替わるという最高のオチだった『天国と地獄 〜サイコな2人〜』:第1話

2021年01月18日 01時36分37秒 | ドラマ

【個人的な評価(第1話時点)】
2021年日本放送ドラマで面白かった順位:-
 ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
刑事モノ
サスペンス
入れ替わり

【あらすじ】
望月彩子(綾瀬はるか)は、
真面目な反面、慌てん坊な刑事。
思い込んだら一直線で失敗も多いため、
周囲からは煙たがられている。

「自分を馬鹿にする周囲に一矢報いるためには、
 大手柄をあげ、目にものを見せるしかない!」
そう意気込んでいたある日、
独自の捜査でかき集めた証拠を手に、
ある殺人事件の容疑者となる男(高橋一生)を、
自らの手で逮捕するチャンスが到来する。

しかし、そんな矢先に彩子は、
なんとその男と魂が入れ替わってしまうのだった……。

【感想】
これ一番楽しみにしていたドラマだけど、
期待以上に面白かった!!
普通の刑事モノとしても、
犯人逮捕に向けてのテンポのいい展開が楽しめたし、
最後の最後で刑事と殺人事件の容疑者が
入れ替わるっていう終わり方も最高だった!

彩子があれだけまわりを見返したいと息巻いて、
本来ならそれが叶うはずだったのに、
まさかのどん底に陥るっていう絶望しかない状況が、
次回への期待感を煽るよね。

高橋一生のサイコパスな役どころも合ってたなー。
あの首を斜めに傾けるのとか中二感満載で好きw
入れ替わった後の演技もよかったし。

これは毎週観るでしょ。

ちなみに、僕は昔から入れ替わり系のドラマが好きで。
最初に観たのは1992年の『放課後』。
当時10代だった観月ありさといしだ壱成が
入れ替わるって設定がとにかく面白かった。

その後も、浅野温子と野村佑香の母娘が入れ替わる『チェンジ!』(1998)や、
舘ひろしと新垣結衣の父娘が入れ替わる『パパとムスメの7日間』(2007)、
最近だと『君の名は。』(2016)もあり、
日本ではけっこうポピュラーなジャンルかも。

ちなみに、調べたところによると、
入れ替わり系の話は世界的に見ると、
小説としては1930年代からあるものの、
映像化したものはジョディ・フォスターが母親と入れ替わる
『フリーキー・フライデー』(1976)が元祖とされているらしい。
日本だとクラスの男女が入れ替わる『転校生』(1982)が最初なのかな。

今度やる殺人鬼と女子高生が入れ替わる『ザ・スイッチ』って映画も楽しみ。

日曜劇場『天国と地獄 〜サイコな2人〜』

TBSテレビ:日曜劇場『天国と地獄 ~サイコな2人~』の公式サイトです。日曜よる9時放送。

TBSテレビ

 

エイリアン×ゾンビ×アルマゲドンなのに超B級映画な『アンチ・ライフ』

2021年01月16日 21時52分46秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:10/10
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★☆☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
アクション
SF
エイリアン
ゾンビ
流血
近未来
宇宙
B級映画

【あらすじ】
西暦2242年、地球は滅亡の危機を迎えていた。
選ばれた5,000万人の富裕層は地球を離れ、
“ニューアース”へと避難を開始する。

宇宙船は元軍人と現役兵士により管理され、
労働と引き換えに何とか潜り込んだノア(コディ・カースリー)は、
クレイ(ブルース・ウィリス)の下で働くことになる。

そんな中、船内で殺人事件が発生する。
しかし、その現場はどう見ても人の手によるものではなかった……。

こうして、クレイ率いる元兵士軍団と正体不明の“何か”の
人類存亡をかけた戦いの火蓋が切って落とされた!!

【感想】
令和の超B級映画爆誕!!
これはすごい!!
だって、エイリアン×ゾンビ×アルマゲドンっていう掛け合わせだもん。
それなのに全然面白くないっていう((((;゚Д゚)))))))
全然面白くなくて、逆に面白い(笑)

おいしいものとおいしいものを混ぜたのに
おいしくならなかったといういい例。
むしろ笑えるよ、ここまで来ると。
これだけ盛大にスベってしまうのも
ハリウッド映画のキュートなところだと思うwww

しょっぱなからもう出走直後の落馬感強いんだわ。
疫病が蔓延した地球が滅亡の危機っていうからさ、
てっきりこのコロナ禍を意識した映画かなと思ったんだよね。
ところが、そんな地球はとっとと捨てて、
人類は選ばれた人だけ連れて他の惑星へ移住しまーすっていう話(笑)

で、何人かのクルーだけ残して、
他の人はみんなコールドスリープされるんだけど、
しばらくしたら船内で人が死ぬんよ。
ドッパーンって。
死に方が雑だよね、ドッパーンって。

「誰の仕業だ?!」ってなって、「はい、エイリアンです」と。
さっきのドッパーン太郎はエイリアンに寄生されて内部から爆発したんだよ。
その際、エイリアンは近くにいた別の人に寄生して、
そこからどんどん寄生者を増やすのね。
その寄生された人がおかしくなって、
他の人を襲うんだけど、
その姿がどこからどう見てもゾンビ。
人を食い散らかすし。

ただ、ゾンビが増えていく仕組みもわからなければ、
そもそもエイリアンが単独なのか複数なのかもわからないっていう(笑)

そんな設定の粗さはどこ吹く風状態で、
銃も効かないし、火炎放射器も効かないしで、絶体絶命。
でも、とある有効手段を見つけて奮闘するっていう、
あるあるなパターンが展開されていく。

この映画の見どころは、とにかくいろんな映画の寄せ集め感。
エイリアンとゾンビとアルマゲドンだけじゃない。
別の星へ移住するくだりは『パッセンジャー』のようだし、
ゾンビに向かって打つレーザーは『スター・ウォーズ』のブラスターのよう。

しかも、このご時世では珍しいほどの映像のチープさがまた笑えるんだよね。
CGもアクションも一昔前な感じで。
いや、『エイリアン』を意識して、
あえてそういう作りにしているのかもしれないけど。

ブルース・ウィリスが宇宙にいるだけで『アルマゲドン』感満載で、
ちゃんとあの映画を彷彿とさせるシーンもあるから、
もうわざとやってるんじゃないかって思った(笑)

終わりの方もすごくて、
圧倒的な絶望の中で妊娠中のヒロインが破水するから、
「なんでそのシーン入れた?!」ってツッコミしかなかった(笑)

もはやグッドエンディングなのかバッドエンディングなのかもわからねぇ。。。
(バッド寄りのグッド、、、?)

怖いもの観たさで行くのはいいけど、オススメはしない(笑)

映画『アンチ・ライフ』オフィシャルサイト

2021年1月15日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー|ブルース・ウィリスVS謎の生命体 “それ”は宇宙までも追ってくる――...

映画『アンチ・ライフ』オフィシャルサイト

 

せっかくのギャップある設定をうまく活かしきれていなかった『キング・オブ・シーヴズ』

2021年01月16日 15時14分06秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:9/9
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が好きなら楽しめるかも】
強盗
シルバー世代の活躍

【あらすじ】
かつて「泥棒の王(キング・オブ・シーヴズ)」と呼ばれたブライアン(マイケル・ケイン)。
一度は裏社会から引退し、愛する妻と平穏な日々を過ごしていた。

しかし、妻が急逝したことをきっかけに、
かつての犯罪にまみれた自分が呼び起こされる。
知人のバジル(チャーリー・コックス)からロンドン随一の宝飾店街
"ハットンガーデン"での大掛かりな窃盗計画を持ちかけられたブライアンは、
テリー(ジム・ブロードベント)、ケニー(トム・コートネイ)、
ダニー(レイ・ウィンストン)、カール(ポール・ホワイトハウス)ら、
かつての悪友たちを集め、
平均年齢60歳オーバーの窃盗団を結成。

綿密な計画のもと、
いざ実行日を迎えようとしたとき、
ブライアンは突然計画から抜けると言い出す……。

【感想】
正直、「うーん、、、」な映画だったかな(笑)
シルバー世代による宝飾店強盗で、
「おじいちゃんたちがそんなことを」というギャップはあるけど、
そのよさをほとんど活かしきれてなかったように感じる。

実話ベースの映画だからね、
あまり面白おかしくはできないと思うんだけど、
「こういうことがあったんだ」という学びにはなっても、
映画として面白かったかというと個人的にはそこまで。。。

同じような映画で『ジーサンズ はじめての強盗』ってのがあるんだけど、
その映画の方が笑えるし面白かったな。
そっちにもマイケル・ケインが出てるんだけど(笑)

今作は、どこまでが実際の話とリンクしているのかはわからないけど、
強盗することを決めてから成功させるまでがトントン拍子に進みすぎて、
スリルの「ス」の字も感じられないんだ。
もはやお店のセキュリティが甘すぎるんじゃないかっていう気さえする。

また、話としては強盗が成功して終わりではなく、
その後、分け前を巡ってメンバー間で不信感が募り、
やがて逮捕されるまでを描いているんだけど、
もはや捕まって然りな強盗計画だし、
かなりあっけない印象。

実際にこんなおじいちゃんたちが強盗を成功させたっていう事実は驚きだけど、
映画として観るならもっとシリアスにするか、
逆にコメディに寄せて欲しかった気もするな。

ちなみに、まだひとり捕まっていないらしい。

映画「キング・オブ・シーヴズ」

英国中を揺るがせた驚異の実話 平均年齢60歳以上のオールド集団が巻き起こす、史上空前の窃盗劇/原題『King of thieves』

映画「キング・オブ・シーヴズ」