月に群雲。
この場合は、メダマ焼きなので、仲良くふたつ並んでいる。
カメラは映像を記録する。
ところが、映像作家としてのカメラマンは、被写体を 「造る」 ことから、はじめねばならぬ。
料理写真は、「シズル感」が大切。
如何にも美味しそう。
そこにある料理の存在感を、最大限に引き出す。
山都屋ホテルのチーフに教わったこと。まずはフライパンに油を敷き、熱く熱する。油煙が上がったならば、火を止め油をオイルポット等にもどして、フライパンの油を空にする。そして、冷たい油を新たに注ぐ。これが熱くなる前に、玉子を割って静かに落して、焼く。こうすると、フライパンに目玉焼きが、くっつかない。焼き上がったならば、皿などに張った水に、フライパンの熱いお尻をつけて、ジュッと冷ます。すると、あら不思議。目玉焼きが、フライパンを傾けただけで、するりと落ちてくる。