そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

噺-0001(妹)

2012年11月05日 |  / 万葉集

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わたしには妹が5人いる。3番目の妹については、その誕生の日の情景を覚えている。ついでにいうなら死んでいった日の情景もうっすらとだが覚えている。
3番目の妹が生まれた日は朝から雨が降っていた。子供が家にいるとまずかったのか父親に連れ出されて近くの神社にいった。雨のなか二人の妹と一緒に神社の舞台で時間を潰したことを覚えている。わたしたち兄妹は二つおきに生まれているので6、4、2という年齢構成だったのだろう。6才と言えば幼稚園に入っていたのかもしれないが記憶はうすい。
3番目の妹は精薄児だった。母が言うところによれば2才頃に高熱をだし当時まだ珍しかったペニシリンを注射して熱を下げたらしい。ところが副作用で脳の一部がなんらかの損傷を受けたようだ。熱を出す前は普通の赤ちゃんのように反応していたと母はいっていた。母によると耳が聞こえなくなり、その影響で成長できなかった、といいたかったようだ。きれいな顔をしていたし暴れることもなかったが、聴覚のダメージだけではなかったように思う。一度も修学することはなかったが中学にあがるころ亡くなった。たしかわたしが高校2年生の頃、朝学校にいこうとしたとき父から『今日が最後になるだろうからお別れの声をかけていけ』といわれ、障子を開けてお別れをいった。

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万葉集#14.3366-14.3368

2012年11月05日 |  / 万葉集

11/5
「ま愛カナしみさ寝に我ワは行く鎌倉の美奈の瀬川よ潮満つなむか(#14.3366)」
「かわいくてわれは夜這いに鎌倉の美奈の瀬川は満潮かしら(舟で行って川瀬を上るのか)」

「百モモづ島足柄小舟歩き多み目こそ離カるらめ心は思モへど(#14.3367)」
「多い島足柄小舟は行くように逢いに行けぬも心で思う()」

「足柄アシガリの土肥トヒの河内に出づる湯の世にもたよらに子ろが言はなくに(#14.3368)」
「足柄の土肥の河内の湯のように決して絶えぬとあの娘らいうが(湯河原温泉のこと)」

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