山王 75
湘北 73
「流川さんのところから、攻め込まれましたね。」
「快もいい動きだ。もしかすると、流川さんを・・・。」
「流川は、そんな柔じゃない。」
「福田さん!」
「あいつは、仙道が認めた男だ。」
「・・・。」にこり。
(福田のやつ。)
攻守が変わって、湘北のオフェンス。
すぐに沢北が流川を抑える。
「お前のオフェンスの怖さは、十分に理解している。」
「・・・。」
「そして、お前を止めれば、湘北のオフェンスが止まることもな。」
「止まらない。」
「ん!?」
『ダン!!』
『グッ!!』
渾身の力を込めた流川のサイドステップ。
一瞬の切れ味だけは、今も鋭い。
45°
「頼むぞ!流川!!」
ボールは流川に渡った。
「まだいけるか。来いよ。」
「・・・。」
『バン!』
「なっ中か!!」
流川の選択は、沢北の意表をつくインサイドへのバウンドパスであった。
この状況、この時間帯での流川のパス。
流川の性格を知っているものは、みな驚愕していた。
しかも、受け取った相手は・・・。
「桜木だーーー!!」
「インサイド勝負!!」
驚きを隠せない湘北ベンチ。
「この局面で桜木先輩にパス!!」
「流川が桜木花道に・・・。」
「再び、このコンビ!!」
「流川は勝負を避けたのか!!」
「それほどまでに足が!!」
『キュ。』
流川が動く。
『キュッ!!』
沢北を抜く。
『クイ。』
桜木が首を振る。
『ザッ。』
河田の重心が揺れる。
その瞬間、桜木からの手の中から、流川がボールを受け取った。
「あっあの2人がハンドトス!!」
「今までにない展開!!!」
驚く弥生。
桜木によって、河田の重心を動かし、流川のコースが作られた。
誰もが想像を絶する動き。
「うっそ!!!!」
「あの2人が!!!」
「今度はハンドトス!!!沢北栄治を倒すために、惜しみなく協力しているわ!!」
「ナイスパス!桜木君!いけーーーー!!流川君!!」
「いける。」
「あっありえへん!」
「流川と桜木のコンビプレー・・・。」
「いけ!」
仙道の言葉にも力が入る。
『ダムッ!』
流川はワンドリから、ステップインで、山王ゴールを襲う。
『ダーン!』
「打たせるかーー!!」
遅れて、沢北のブロック。
『バッ!』
『スカッ。』
「!!!」
『シュパ!!』
流川はダブルクラッチを成功させた。
山王 75
湘北 75
「流川が凄すぎるーー!!!」
「オフェンスの鬼!!」
「ダッダブルクラッチーー!!!」
「また同点だーーー!!!」
「桜木!ナイスパス!!!」
「ルカワ!ルカワ!ルカワ!ルカワ!」
(認めてやるぜ!流川!!お前を無二のライバルだと認めたうえで、ぶっ潰す!!)
「ナ・・・ス。」ボソ。
「・・・。」
流川は桜木に聞こえないほどの声で、何かをいった。
それに桜木は無言で答えた。
『キュ!』
素早く桜木が沢北に張り付く。
「てめーには、一切ボールは触れさせん!」
「あめーよ。」
『ガシ!!』
フェイスガードにより、周りの把握が難しい桜木に、山王の壁が立ちふさがった。
「おのれ、丸男!邪魔をするな!!」
(そっちが2人なら、こっちも2人だ!)
『パス。』
沢北にボールが渡った。
「俺がいきます!」
咄嗟に河田をマークしていた白田が、沢北のコースに入る。
だが。
かまわず突っ込む沢北。
白田の長い腕が、シュートコースを塞ぐ。
沢北は表情を変えない。
『タン!』
(眼には眼を!歯に歯を!)
長い滞空時間。
「クラッチにはクラッチを!」
自分の腕を胸に引き付ける。
『バッ!』
白田のブロックを交わす。
『サッ。』
『スポッ!!』
お返しとばかりに、沢北のダブルクラッチが炸裂した。
「わっ!沢北がやり返したーー!!!」
「なっなんだ!この試合は!!」
「もうどっちが勝つかわからない!!」
『ドン。』
堂本は、右手の拳を床に叩きつける。
(いいぞ!沢北!!!)
興奮が体を震わす。
「沢北栄治・・・。なんていう選手なの・・・。本当に止まらない・・・。」
「彼が、日本一の高校生プレイヤーなんです。それを今、流川君が、桜木君が越えようとしている。」
「流川君!桜木君も頑張って!!優勝まであと少しだよ!!」
試合終了まで、残り1分38秒。
山王、湘北にとって、長く熱い98秒を迎える。
山王 77
湘北 75
続く。
湘北 73
「流川さんのところから、攻め込まれましたね。」
「快もいい動きだ。もしかすると、流川さんを・・・。」
「流川は、そんな柔じゃない。」
「福田さん!」
「あいつは、仙道が認めた男だ。」
「・・・。」にこり。
(福田のやつ。)
攻守が変わって、湘北のオフェンス。
すぐに沢北が流川を抑える。
「お前のオフェンスの怖さは、十分に理解している。」
「・・・。」
「そして、お前を止めれば、湘北のオフェンスが止まることもな。」
「止まらない。」
「ん!?」
『ダン!!』
『グッ!!』
渾身の力を込めた流川のサイドステップ。
一瞬の切れ味だけは、今も鋭い。
45°
「頼むぞ!流川!!」
ボールは流川に渡った。
「まだいけるか。来いよ。」
「・・・。」
『バン!』
「なっ中か!!」
流川の選択は、沢北の意表をつくインサイドへのバウンドパスであった。
この状況、この時間帯での流川のパス。
流川の性格を知っているものは、みな驚愕していた。
しかも、受け取った相手は・・・。
「桜木だーーー!!」
「インサイド勝負!!」
驚きを隠せない湘北ベンチ。
「この局面で桜木先輩にパス!!」
「流川が桜木花道に・・・。」
「再び、このコンビ!!」
「流川は勝負を避けたのか!!」
「それほどまでに足が!!」
『キュ。』
流川が動く。
『キュッ!!』
沢北を抜く。
『クイ。』
桜木が首を振る。
『ザッ。』
河田の重心が揺れる。
その瞬間、桜木からの手の中から、流川がボールを受け取った。
「あっあの2人がハンドトス!!」
「今までにない展開!!!」
驚く弥生。
桜木によって、河田の重心を動かし、流川のコースが作られた。
誰もが想像を絶する動き。
「うっそ!!!!」
「あの2人が!!!」
「今度はハンドトス!!!沢北栄治を倒すために、惜しみなく協力しているわ!!」
「ナイスパス!桜木君!いけーーーー!!流川君!!」
「いける。」
「あっありえへん!」
「流川と桜木のコンビプレー・・・。」
「いけ!」
仙道の言葉にも力が入る。
『ダムッ!』
流川はワンドリから、ステップインで、山王ゴールを襲う。
『ダーン!』
「打たせるかーー!!」
遅れて、沢北のブロック。
『バッ!』
『スカッ。』
「!!!」
『シュパ!!』
流川はダブルクラッチを成功させた。
山王 75
湘北 75
「流川が凄すぎるーー!!!」
「オフェンスの鬼!!」
「ダッダブルクラッチーー!!!」
「また同点だーーー!!!」
「桜木!ナイスパス!!!」
「ルカワ!ルカワ!ルカワ!ルカワ!」
(認めてやるぜ!流川!!お前を無二のライバルだと認めたうえで、ぶっ潰す!!)
「ナ・・・ス。」ボソ。
「・・・。」
流川は桜木に聞こえないほどの声で、何かをいった。
それに桜木は無言で答えた。
『キュ!』
素早く桜木が沢北に張り付く。
「てめーには、一切ボールは触れさせん!」
「あめーよ。」
『ガシ!!』
フェイスガードにより、周りの把握が難しい桜木に、山王の壁が立ちふさがった。
「おのれ、丸男!邪魔をするな!!」
(そっちが2人なら、こっちも2人だ!)
『パス。』
沢北にボールが渡った。
「俺がいきます!」
咄嗟に河田をマークしていた白田が、沢北のコースに入る。
だが。
かまわず突っ込む沢北。
白田の長い腕が、シュートコースを塞ぐ。
沢北は表情を変えない。
『タン!』
(眼には眼を!歯に歯を!)
長い滞空時間。
「クラッチにはクラッチを!」
自分の腕を胸に引き付ける。
『バッ!』
白田のブロックを交わす。
『サッ。』
『スポッ!!』
お返しとばかりに、沢北のダブルクラッチが炸裂した。
「わっ!沢北がやり返したーー!!!」
「なっなんだ!この試合は!!」
「もうどっちが勝つかわからない!!」
『ドン。』
堂本は、右手の拳を床に叩きつける。
(いいぞ!沢北!!!)
興奮が体を震わす。
「沢北栄治・・・。なんていう選手なの・・・。本当に止まらない・・・。」
「彼が、日本一の高校生プレイヤーなんです。それを今、流川君が、桜木君が越えようとしている。」
「流川君!桜木君も頑張って!!優勝まであと少しだよ!!」
試合終了まで、残り1分38秒。
山王、湘北にとって、長く熱い98秒を迎える。
山王 77
湘北 75
続く。