いよいよ夕食の時間です。2年前にお世話になった居酒屋「いつみ」さんは、ホテルのすぐそばです。暖簾をくぐってカウンター席に着きました。自分が最初の客でした。北海道のお酒「国稀」を、ちょっと熱燗にしてもらっていただきました。お造りの盛り合わせやニシンなどを肴にのんびり飲ませていただきました。そのうちに、増えてきたお客さんともおしゃべりするようになり、楽しく、5合ほどいただきました。明日はこのお店はお休みだそうですが、いつみさんの次にいいお店があったら教えてくださいと訪ねてみましたが、笑っただけでした。
この日は日曜日です。かなり昔からのご縁があっていつもお邪魔する、同じ建物にある「ミニ」さんはお休みです。ほろ酔い加減で、寒い風が吹き荒れる中、全日空ホテルの背後に広がる港まで歩きました。左手には、ドームと呼ばれる旧桟橋の特徴ある屋根付きの埠頭が続いています。そこに広がる芝生広場を抜けて停泊している巡視船のそばまで歩きました。そうしていると、さすがに体が冷えてきます。前回もお邪魔した全日空ホテルのバーへ行きました。
最上階にあるバーには、カウンターに白人男性の2人組、ボックス席には女性3人組など2組のお客さんがいました。自分は、まずマティーニをいただきました。マティーニのおいしさが分からなかったものですから、バーへ行くと、勉強のつもりで、いまでも必ず一杯は頼みます。ところで、マティーニについてくるあのオリーブはどうするのがいいのでしょうか。いつも残したままにしてしまいます。どなたか教えてくれませんか。
お酒をいただきながら、ひとことふたこと、バーテンダーさんと言葉を交わすようになります。そのようになるあの雰囲気が、とても好きなので、バーにはよく行くのです。このバーは、バーテンダーさん一人ですべてに対応しますから、なかなか忙しそうです。
もう一つの定番ジントニックもいただいて、夜景を見ながら、呑みともだちにメールを入れたりしてのんびり過ごさせてもらいました。
そして、ホテルにもどり、ドーミーインの名物である無料でいただけるラーメンをいただこうと思ったのですが、部屋に入るとすごく眠くなり、ベッドへ横になったとたんに寝入ってしまったようでした。
2日目の朝です。6時になるのを待って起きだしました。テレビで天気予報を見ると、あまり天気は良くなさそうです。このホテルの部屋は、大浴場があるので、部屋にはバスタブがなくてシャワーブースがあります。シャワーを浴びてから、寝起きのいいちこをいただきます。いつも持っていく焼き干し飯(残りご飯を乾燥させたものを煎って味付けしたもの)をつまみにいただきます。
昨日もらったガイドブックも見ながら、この日の行動予定を考えます。明るくなってきた外の様子を見ると、とにかく風が強そうです。ときおり小雨も交じっているようです。近くのビルを見ると、屋上に水を溜めているようです。そこに、鳥が5羽ほど浮かんでいます。その水面は、強い風でできる波紋が見えています。ちょっと珍しい眺めでした。その後朝食をとって、9時過ぎにホテルを出ました。
いまにも降り出しそうな曇り空、強い風が吹いています。それでも、稚内公園への入り口の一つである「北門神社」へ参拝して、開基100年記念塔の方へのぼっていきます。海も荒れています。体が吹き飛ばされそうな風の中、氷雪の門に寄りました。第2次大戦末期の南樺太の悲しい歴史を心に刻むにはふさわしい厳しい気候です。そして、南極犬タロ、ジロの碑を見て、さらに丘を登っていきました。記念塔などは10月末で営業を休止していますのでほとんど人にも車にも遭いません。
ウォーキングのつもりで歩きました。稚内公園のフッツトパスのうちの「貯水池コース」を歩くつもりで、100年記念塔を超えて歩いたのですが、そのコースに入る分岐点を見逃したらしく、熊笹に挟まれた、砂利の道をしばらく歩くことになりました。こうなると、若干不安は感じたのですが、なにか目印に会うまで行ってみようと歩き続けました。そして、展望が開け、稚内港とは反対の利尻島側の海が見えました。また、左には芝生に覆われたような丘陵、そこにある四阿が見えてきました。また、立て札もあるようです。
なんとなくホッとして、そこまで行くと、稚内市教育委員会が今年5月に立てた「熊出没、立ち入り禁止」の看板がありました。周りには、だれもいませんし、この季節ですから問題ないとは思ったのですが、若干不安な気持ちになりました。とにかく記念塔までもどることにしました。1,500メートルも歩いたようです。歩くのは得意ですから苦になりませんが、急いでもどりました。ただ、風は強く、ときおり体を持っていかれるほどです。
ほぼ3キロメートルも全然違ったコースを歩いたことになります。自分は、こういう失敗をよくやるんです。思い込みで、違う方向に向かったりすること。道を聞くのが嫌いなものですから。ただ、このときは道を聞こうにもだれもいませんでした。今回もまたそんな失敗をしてしまいました。
もう、貯水池コースに入ることはあきらめて、市街へ向けて下っていくことにしました。途中にあるレストハウスで休憩しました。風力発電の巨大な風車の下にあります。この日の強風でも風車は廻っているという感じではなく動いています。なにか理由があったのでしょうか。レストハウスに入ると、ちょうど地元稚内のコミュニティーFMの放送が始まったところでした。昨日見た副港市場の施設内にあるスタジオからの放送です。
それによると、利尻・礼文航路は午後から運休だということでした。ちょうど歩いているときフェリーが港へ着くのが見えましたが、それが最後だったようです。それだけ、風が強いということだったのでしょう。そのラジオ放送をしばらく聞きながら小休止して、市街地へ下りました。
そろそろお昼です。昼食はラーメンにしようと決めています。いつもだと青い鳥で決まりなのですが、今回は、ほかのお店にも行ってみようと思っていました。「悦ちゃん」というお店がありました。そこにしました。お店に入ると、体が冷え切っていたのがよく分かりました。
メニューにお奨めと書いてある味噌ラーメンを頼みました。次々と入ってくるお客さんの注文も9割方味噌です。しばし待つうちにラーメンが来ました。ちょっと甘めの味噌でしたが、たっぷりの野菜やひき肉と相まってとてもおいしい味噌ラーメンでした。このラーメンで体が暖まり元気が出たものですから、午後も観光へ行くことにしました。
(つづく)
この日は日曜日です。かなり昔からのご縁があっていつもお邪魔する、同じ建物にある「ミニ」さんはお休みです。ほろ酔い加減で、寒い風が吹き荒れる中、全日空ホテルの背後に広がる港まで歩きました。左手には、ドームと呼ばれる旧桟橋の特徴ある屋根付きの埠頭が続いています。そこに広がる芝生広場を抜けて停泊している巡視船のそばまで歩きました。そうしていると、さすがに体が冷えてきます。前回もお邪魔した全日空ホテルのバーへ行きました。
最上階にあるバーには、カウンターに白人男性の2人組、ボックス席には女性3人組など2組のお客さんがいました。自分は、まずマティーニをいただきました。マティーニのおいしさが分からなかったものですから、バーへ行くと、勉強のつもりで、いまでも必ず一杯は頼みます。ところで、マティーニについてくるあのオリーブはどうするのがいいのでしょうか。いつも残したままにしてしまいます。どなたか教えてくれませんか。
お酒をいただきながら、ひとことふたこと、バーテンダーさんと言葉を交わすようになります。そのようになるあの雰囲気が、とても好きなので、バーにはよく行くのです。このバーは、バーテンダーさん一人ですべてに対応しますから、なかなか忙しそうです。
もう一つの定番ジントニックもいただいて、夜景を見ながら、呑みともだちにメールを入れたりしてのんびり過ごさせてもらいました。
そして、ホテルにもどり、ドーミーインの名物である無料でいただけるラーメンをいただこうと思ったのですが、部屋に入るとすごく眠くなり、ベッドへ横になったとたんに寝入ってしまったようでした。
2日目の朝です。6時になるのを待って起きだしました。テレビで天気予報を見ると、あまり天気は良くなさそうです。このホテルの部屋は、大浴場があるので、部屋にはバスタブがなくてシャワーブースがあります。シャワーを浴びてから、寝起きのいいちこをいただきます。いつも持っていく焼き干し飯(残りご飯を乾燥させたものを煎って味付けしたもの)をつまみにいただきます。
昨日もらったガイドブックも見ながら、この日の行動予定を考えます。明るくなってきた外の様子を見ると、とにかく風が強そうです。ときおり小雨も交じっているようです。近くのビルを見ると、屋上に水を溜めているようです。そこに、鳥が5羽ほど浮かんでいます。その水面は、強い風でできる波紋が見えています。ちょっと珍しい眺めでした。その後朝食をとって、9時過ぎにホテルを出ました。
いまにも降り出しそうな曇り空、強い風が吹いています。それでも、稚内公園への入り口の一つである「北門神社」へ参拝して、開基100年記念塔の方へのぼっていきます。海も荒れています。体が吹き飛ばされそうな風の中、氷雪の門に寄りました。第2次大戦末期の南樺太の悲しい歴史を心に刻むにはふさわしい厳しい気候です。そして、南極犬タロ、ジロの碑を見て、さらに丘を登っていきました。記念塔などは10月末で営業を休止していますのでほとんど人にも車にも遭いません。
ウォーキングのつもりで歩きました。稚内公園のフッツトパスのうちの「貯水池コース」を歩くつもりで、100年記念塔を超えて歩いたのですが、そのコースに入る分岐点を見逃したらしく、熊笹に挟まれた、砂利の道をしばらく歩くことになりました。こうなると、若干不安は感じたのですが、なにか目印に会うまで行ってみようと歩き続けました。そして、展望が開け、稚内港とは反対の利尻島側の海が見えました。また、左には芝生に覆われたような丘陵、そこにある四阿が見えてきました。また、立て札もあるようです。
なんとなくホッとして、そこまで行くと、稚内市教育委員会が今年5月に立てた「熊出没、立ち入り禁止」の看板がありました。周りには、だれもいませんし、この季節ですから問題ないとは思ったのですが、若干不安な気持ちになりました。とにかく記念塔までもどることにしました。1,500メートルも歩いたようです。歩くのは得意ですから苦になりませんが、急いでもどりました。ただ、風は強く、ときおり体を持っていかれるほどです。
ほぼ3キロメートルも全然違ったコースを歩いたことになります。自分は、こういう失敗をよくやるんです。思い込みで、違う方向に向かったりすること。道を聞くのが嫌いなものですから。ただ、このときは道を聞こうにもだれもいませんでした。今回もまたそんな失敗をしてしまいました。
もう、貯水池コースに入ることはあきらめて、市街へ向けて下っていくことにしました。途中にあるレストハウスで休憩しました。風力発電の巨大な風車の下にあります。この日の強風でも風車は廻っているという感じではなく動いています。なにか理由があったのでしょうか。レストハウスに入ると、ちょうど地元稚内のコミュニティーFMの放送が始まったところでした。昨日見た副港市場の施設内にあるスタジオからの放送です。
それによると、利尻・礼文航路は午後から運休だということでした。ちょうど歩いているときフェリーが港へ着くのが見えましたが、それが最後だったようです。それだけ、風が強いということだったのでしょう。そのラジオ放送をしばらく聞きながら小休止して、市街地へ下りました。
そろそろお昼です。昼食はラーメンにしようと決めています。いつもだと青い鳥で決まりなのですが、今回は、ほかのお店にも行ってみようと思っていました。「悦ちゃん」というお店がありました。そこにしました。お店に入ると、体が冷え切っていたのがよく分かりました。
メニューにお奨めと書いてある味噌ラーメンを頼みました。次々と入ってくるお客さんの注文も9割方味噌です。しばし待つうちにラーメンが来ました。ちょっと甘めの味噌でしたが、たっぷりの野菜やひき肉と相まってとてもおいしい味噌ラーメンでした。このラーメンで体が暖まり元気が出たものですから、午後も観光へ行くことにしました。
(つづく)
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