人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

黒木和雄監督「父と暮らせば」を観る~新文芸坐「反戦・反核映画祭」

2016年08月21日 07時55分26秒 | 日記

21日(日).わが家に来てから693日目を迎え,リオ・オリンピック100メートル走で一人も決勝進出していないのに,4✖100メートルリレーで銅メダルを獲得した日本チームの勝利の秘訣を分析するモコタロです

 

          

            バトンの「アンダーハンドパス」が勝利の秘訣だって

            中学・高校と短距離をやっていたご主人様が言ってたよ

            ついでに言うと 銀メダルのパスは シルバーパスだってさ

          

  閑話休題  

 

池袋の新文芸坐で「8.15 反戦・反核映画祭」のうち「父と暮らせば」を観ました これは井上ひさし原作,黒木和雄監督による2004年製作の映画(99分)です

 

          

 

原爆投下から3年が経った1948年の夏,原爆によって目の前で父・竹造(原田芳雄)を亡くした美津江(宮沢りえ)は,自分だけが生き残ったことに負い目を感じ,幸せになることを拒絶しながら生きていた そんな彼女の前に,竹造が幽霊となって現れる.美津江が木下という青年に密かな好意を抱いていることを知っている竹造は,二人の恋を成就させるべく『恋の応援団長』として,あの手この手を使って娘の心を開かせようとするが,美津江は頑なに心を閉じるのだった しかし,幽霊の竹造と会話しているうちに,原爆投下の日に竹造が美津江をその場から逃がそうとしてわざとじゃんけんに負けたことを思い出す そして,自分の分まで生きて広島であったことを後世に伝えてほしいという父の切なる願いを知るようになり,生きる希望を取り戻す それを見届けた竹造は再びあの世へ帰って行くのだった

「TOMORROW 明日」にしても,この「父と暮らせば」にしても,黒木和雄監督の映画は,原爆による悲劇を描くにしても,声高に「反戦・反核」を唱えようとはしません 何気ない親子の会話によって,じわじわっと原爆の恐ろしさや残酷さを訴えていきます.原子爆弾の恐ろしさを声高に訴えるよりも,この映画を観せた方がはるかに反戦・反核運動になるでしょう

蛇足ですが,昨年12月に公開された山田洋二監督による「母と暮らせば」(吉永小百合,二宮和也)は,「父と暮らせば」の原作者・井上ひさし氏が,「母と暮らせば」という題で長崎を舞台に作りたいと言っていたころから映画化されたという話です  チャンスがあれば観たいと思います

コメント
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