ザ☆シュビドゥヴァーズの日記

中都会の片隅で活動する8~10人組コーラスグループ、ザ☆シュビドゥヴァーズの日常。
あと告知とか色々。

皆親分(キズナアイ)をすこれ

2019-02-15 00:32:07 | エスティオ
キズナアイさんにAIAIAIが認知されました!

男声四部合唱「AIAIAI」(バーチャルさんはみているOP)歌ってみた/The Shubidovers


こんばんは、エスティオです。

無事に博士号は取れます。もう取れると断言してもきっと大丈夫でしょう。
それくらい安心しておりますし、どちらにしても私がやれることはすべてやり切りました。

まあ、そんなことはどうでもよいのです。
キズナアイちゃんに当団のAIAIAIが認知されました。
というか動画で紹介されました。

奇跡のシンクロ「ふぁ○き○ー」!!!【みんなからの投稿紹介】


むしろこれめっちゃ好きなんて言葉をいただきました。
これは偏に私の先見の明によるものでしょう。嘘です。ぶっちゃけここまで大々的に取り上げられるなんてのは考えもしませんでした。

この曲をごり押しした際に最も強かった動機は「VTuberの曲をここでできなかったらシュビで二度とやることはない」ということ、および「新規層開拓」です。
前者はまあそういうことなんですが、後者については普段シュビを見ない層にもシュビを認知してもらいたいというものがあったためです。
あとは、これに加えて「VTuberによって認知されればある程度再生数が見込める」といったものもありましたが、まさか親分本人の動画にピックアップされるなんて思いもしませんでした。

ちなみに、この企画があると知ったのは録音当日の帰り道です。
動画投稿する際にこのタグをつければいけるんじゃないか…?
ということで二次創作関係のルールを調べ、とりあえず公式の定めたルール上は問題ないのでは?というところで、本人に怒られるか否かといった部分について一時的に議論が巻き起こりました。

親分の怒りに触れる動画は出してはいけない(意訳)といった一文があったのですが、果たしてシュビの動画は親分の怒りに触れないかどうか…かれこれ単行本一巻分の話し合いを重ねた結果、「怒られたら消そう」という結論に至りました。

結果として御覧の通りの結果となったわけですが、今回の編曲においてサビ直前の部分に原曲に絶対存在していない歌詞が挿入されています。
「できるの」という歌詞なのですが、今回の親分の動画において親分が歌ってくれたため実質公式の歌詞になりました。やったぜ。
そして、親分が聞いただけで笑っていたHO!の直前のせーの!などの掛け声のソロは私です。勝卍。

今回親分に取り上げてもらったことによる影響ですが、動画の再生数急増はもちろんのこと、チャンネル登録者数が一気に倍近く増えました。
これが親分の影響と新規層開拓の結果ですね。

ちなみに、現在親分の動画再生数は37万回(2/14 24時時点)なのでシュビの再生数も実質約37万回いってると言ってもいいのではないでしょうか(よくない)。

恐らくここまでごり押しするのも、恒常的にシュビに参加するのも今回がラストだと思うのですが、ラストがこれで私はとても満足しました。

しれっと何かしらの録音やら舞台で乗ってるかもしれませんがよろしくお願いします。
あと、ブログは多分続けて書くのでよろしくお願いします。


それでは。




…色々終わったし遊ぶんじゃい!

プロとアマチュアの距離

2019-02-14 00:44:06 | imock
imockです。
諸々ありましてしばらくブログを書いておりませんでした。誠に申し訳ありませんでした。

さて、昨日はシュビの動画がキズナアイご本人により紹介されるというびっくり事件が発生したり、9月に行われる演奏会の告知があったり、依頼のあった編曲譜が完成したりと盛り沢山な一日でした。さらに今日はTwitterで楽譜の違法コピー問題が再度取り沙汰されるということもありまして、そんな2日間の出来事に流されるまま、いつも通り試験を書き綴っていきたいと思います。



シュビの動画が紹介されているキズナアイご本人の動画についているコメントの中に「どれもプロの犯行」のような感じのものがありました。
お褒めの言葉を頂きありがたい限りではありますが、残念ながらシュビドゥヴァーズはプロではありませんし、おそらくあの動画に紹介されていたものは大部分はアマチュアに犯行であると思われます。

そもそも、プロとアマチュアの違いとは何なのでしょうか?
諸説ありますが、決定的な違いはプロはその専門分野で収益を生み、生計を立てているということでしょう。
音楽家だと兼業ということもありますが、基本的にはその分野及び周辺分野専業でやっている人がプロであると思っています。

昔はコンテンツを作るために必要な専門的な技術は莫大なコストをかけて学ぶことが必要で、さらにそれを発信するためにも限られた手段しかなかったため、いかなる分野においてもプロとアマチュアの線引きは明確でありました。しかし、近年は技術(特にIT分野)の進歩により、誰でもコンテンツを作成することができ、発信することも出来る世の中になりました。おこづかい程度であれば収入を得ることも可能になりました。
逆にプロの方々もあえてアマチュアと同じ土俵(コミケとか)で活動することもあり、プロとアマチュアの距離は以前よりは短くなっているように感じます。

しかし、アマチュアがプロになれるか、という意味での距離感は以前と大して変わっていない、もしくはもっと難しくなっているのではないかと感じます。
例えばシュビメンは編曲依頼を受けることがしばしばあり、ほとんどの場合報酬を頂いております。他の方々がどれほど報酬を頂いているかは分かりませんが、どれだけ高額でも伴奏付きフルサイズ1曲あたり5万円と言ったところでしょう。これは手取りではなく額面の報酬なので、もし編曲専業で生活するなら月に5曲は浄書込みで完璧な楽譜を仕上げる必要があります。常に5万円で依頼を頂けたとしても1曲あたり6日で、ぶっ続けで書き続ける必要があるわけです。
界隈には優秀な作編曲家の先生がたくさんいらっしゃるので、そちらと常に質を比較されながらハイペースで活動しないと専業ではいられないのです。
また、アマチュアの編曲家も強者が相当おり、以前よりも競争相手は増え続けています。私にはできる気がしません。

新規参入のハードルが下がった近年において、夢を見ることは簡単になっても、夢を叶えることは競争相手の増加により難しくなっています。
それでも真に才能のある人はプロになれるし、そういう人がチャンスを得やすい環境になったのは事実ですので、才能のある方はご軽率にチャレンジして頂きたいものです。いざというときに引き返せなくなるリスクも昔より減りましたしね。

そんな環境の中、我々は変に緊張せず、いつも通りやりたいことをやりたい放題やっていければな、と思います。

それともう一つ、違法コピーが蔓延するとそもそも業界自体が潰れて誰一人としてプロになれなくなるので、楽譜や音源のコピーはやめましょう。
楽譜の出版やCDのリリースって結構初期投資がかかるんですよ……。我々はそこそこの人数でお金出し合ってるのである程度何とかなってますが、個人サークルとか本当に大変だと思います。
商業作品に至ってはそれこそあらゆる工程でその分野のプロが絡んでおり、機材面でも人件費面でも相当な費用がかかっています。それを1曲1000円程度で手に入れられるのは、はっきり言って安いです。
(私は業界の人ではないですが)作る側も買わせる工夫を日々凝らしてますので、みんなケチらず買ってね。



ちょっと支離滅裂ですが、眠いので今日はここまで。
本人公認を得て調子付くシュビドゥヴァーズの次回作にご期待ください。

ちゅっちゅ言ってる音源の処理がしんどい

2019-02-13 03:37:52 | hork(KJ)
先日アップロードされた動画
男声四部合唱「AIAIAI」(バーチャルさんはみているOP)歌ってみた/The Shubidovers


ニコニコYOUTUBE計4000再生ありがとうございます!
ってブログ下書きに書いてたんですが、いざアップロードという段になってキズナアイ本家からの公認というド級のニュースが入りました。ありがとうございますありがとうございますどうしてくれんだ。

思ってたよりもはるかに良い反応に(シュビ内では本家にキレられないかと真面目に心配していた)番組を差し替えしてお送りしようかとも思ったんですが、これはむしろ完全に流れを読み切ったエスティオさんのファインプレー。次のブログに期待したいと思います。

(仕切り直し)
アップロードから約二週間を経てようやくブログで触れる事が叶いました。先々週の火曜はこの動画のアップロード直前でブログどころではなく、先週の火曜は胃炎でブログどころではありませんでした。痛かったです。

初動(動きの激しいアップロードから2日前後)で1000再生を突破した例は、今までに上げたアニソン合唱化でもそう多くはなく、プロジェクトの中でもかなりの成功作と言えるのではないでしょうか。
コメントでも「腕を上げた」「野太い」「馬」等、お褒めの(でないかもしれない)言葉を頂き、喜ばしい限りです。

ところでこの音源ですが、今回は録音の段階で演奏クオリティが高く、外科的な編集を殆ど施していません。試行内容も殆どが音色の追求に集中しており、全体として負担も少なく楽しいマスタリング作業です。収録時点での歌の完成度が高いとこういう良いこともあるんですね。

ではなんで直前になって修羅場ってたのかと言いますと、暫定のマスタ音源を上げてから細かいノイズに気づいてしまったからです。それも結構いっぱい。
この曲は、歌詞の特徴として、リップ音が発生しやすいという所があります。
特に多いのが「ちゃ」「ちゅ」「ちょ」といった音を発する際、口を動かした時に発生するクチャっと言う音です。

これが「ちゅめて・ちゅめて」とか「ちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃのおちゃのまに」とか、この曲でやたら出てくる「ちゃ」行周辺に大量発生していました。

普通、こういうノイズは特定のテイクや特定のパートに偏って存在している事が多く、途中からはある程度当たりをつけて犯人探しをしていきます。しかし今回は全パート・全テイクにほぼ満遍なくノイズが散らばっており、全てを総当たり的に探す作業が各所に挟まれる事になりました。アップロード前、残り時間と勝負という局面でこの作業は覿面にメンタルを削られますね。
…大丈夫大丈夫。コミケ前よりマシです。(一番ヤバいのはCD入稿直前のノイズ発覚)


尚今回の音作りは、実際にこの曲が演奏されたライブハウスの音質を参考に、バスの存在感・安定感を調整しています。ホールやアリーナの様な残響ではなく、シンプルな空間に大パワーのスピーカーがズンっと響かせる締まった低音。クラシカルな音楽の延長ではなく、今回の様なテクノ系だからこそ出来るアプローチです。
あくまで「合唱」の音作り枠内ではありますが、他のアニソン合唱動画とはまたひと味違う味わいをお楽しみいただけると幸いです。それでは!

毎回ためになる記事を書こうと思うと大変

2019-02-11 20:43:09 | エス
 なのでためにならない記事を書いて次回以降の記事作成の心理的ハードルを下げるのが今の自分に求められているタスクなのではないかと思いましたまる。エスです。こういう心理的ハードルを下げるライフハックは人生を豊かに送る上で結構重要だと思っています。

 シュビにはその昔ドゥさんという男がいまして、もう退団して何年も経つのですが、今日一緒に歌う夢を見ました。
 曲は「Yes! プリキュア5 スマイルGo! Go!」でした。シュビのかなり古い楽譜の一つです。ちゃんコラとかに提供してた覚えがあります。
 懐かしいなーなんて思いながら起きて、アンサンブル交流会の打ち合わせに行ったらてるくんがいました。なんか今日は昔の知り合いに縁のある日なのかもしれません。
 てるくんにシュビ戻ってきなよって誘ったんですが「あんな当日楽譜渡されて録音までもっていくスケジュールの団体無理です」(意訳大幅誇張)って言われて断られちゃいました。ごもっともすぎる……

 ホリエモンが「ブログに代わってTwitterやFacebookが流行ったのはタイトルを書かなくていいからだ」と言ってましたが、適当に書いてからタイトルつけても案外どうにかなりました。このくらい適当でいいんだよこのくらいで。

もう一人のボクが残してくれたタスク

2019-02-09 23:42:37 | さら
さらです。どうも。


自分は色々と予定を忘れてしまいます。
人間は忘れる生き物ですが、ちょっと自分はその忘れ具合が世間一般の方よりもやや進んでいるようなので、todoリストを作成したりリマインダを大量に並べたりして、忘れても大丈夫な仕組みを色々と試行錯誤しています。
現在は自分のtodoリストを適当なフリーソフトで管理しており、PCからもスマホからも勤務先からも閲覧・登録できるようにしてあります。


todoリストの運用については様々なノウハウがインターネット上で語られているので、今更あれこれ細かくコツとか列挙するつもりもないのですが、
本日得られた気付きとして
「todoリストにタスクを登録する時は、誰が見てもある程度内容の分かるタイトルを付ける」
ことが極めて重要というものがあるので、これを書き残しておきたいと思います。


何らかのチームで共有しているtodoリストとかであれば、まぁ当たり前のことですね。
しかし完全に自分しか見ないようなものなら、文字通り自分さえ読めればいいわけで、ややハイコンテクストな題名を適当に付けてしまいがちです。
本日自分のリストを見返して未完了のものがないか確認していたのですが、どうやら私は半年くらい前に

「俺はたった今からパケットを捨てる」

というタイトルのタスクを起票していたようです。
特に説明文などもついていません。何これ。
ちなみにこのアプリは各タスクに優先度を振ることができ、よほどのことがない限りは面倒なのでデフォルトの"並"にしているのですが、この謎パケット捨てるタスクはわざわざ優先度:高に設定されていました。
何なのだ、これは。どうすればいいのだ。


ということでtodoリストに起票する際は、最低限「何をもって完了とするのか」みたいな一言くらいは書くべきかもしれませんね、という話でした。
というより、半年前の自分や半年後の自分は、ほぼ別人格の他人であると考えて起票した方がいいですね。
でもこうやって起票のハードルを設定すると、面倒になって結局登録そのものを行わなくなったりするんですよね。
生きるって難しい。
ではでは。

アニメを早送りで見るのは有りや無しや

2019-02-04 23:09:51 | エス
 エスです。昨日仕事放棄してスプラトゥーンやってたら事務作業が溜まりまくってて白目になりました。

 こんな合唱団に所属してはいますが、実を言うと私はそこまでアニメを見る方ではありません。
 たまーに気に入った作品を深く掘っていくタイプで、「今期は3つ、前は5つぐらい見てた」みたいな見方はしない方です。アニソン化プロジェクトでやった曲のアニメに関してはできる限り最後まで見るようにしていますが、それも途中で断念することがあり、安定して最後まで見るものはそこまで多くない、というのが実情です。
 これにはいくつか理由があり、幼少期テレビと縁がない生活(ネットの方が身近だった)を送っていたことからテレビを見る習慣がないこと、曜日が関係のない仕事のため定期的な視聴のリズムを作れないこと、1年の内8ヶ月は超朝型の生活になるのでリアルタイム視聴ができないことなどが挙げられます。
 ならば録画、と思ってもそもそもテレビを見る習慣がないためついつい貯めこみがちで、前々期と前期の録画だけで既に60話を超えているとなるとただでさえ重い腰がますます重くなろうというものです。
 そこで、以前大学の後輩が言っていた「早送りでアニメ消化する」という方法ならなんとかなるのではないか? と。2倍くらいまでの速さなら問題なく聞き取れると言っていたので、60話溜まってるなら単純に30話分の時間が圧縮できます。

 もちろん早送りで見ることによる弊害も当然ながらあります。
 まず間が短くなること。とくにシリアスな場面などの間が詰まりすぎてしまい雰囲気に合わなくなってしまう可能性があります。声優さんの台詞運びの妙なども潰れてしまうでしょう。
 ほかにもBGMが聞こえにくくなったり一瞬の小ネタを見逃したりという問題もあります。

 まあー、だとしても時間短縮はかなり魅力的に見えます。まだやってないんで実際やった後だと感想も違ってくるのかもしれませんけど、少なくとも今溜まってる分を普通に見るのはもう正直ムリですし、今までも「ちょっと興味あるし録画しとくか」→「見る時間ないしそこまで見たいってわけでもなかったしもういいや消そう」って何回もやってきたので、見ないよりかは見た方がいいの精神もアリなのかなあと思っています。それに面白かったらたぶん等速で見始めると思うし何回も見る。

 ここまで書いて気付いたんですが時間がないというよりその作品にそこまで時間をかけるほどの魅力/きっかけを感じていないというのが一番大きいのかなあと思いました。本当に時間がないならバーフバリ(3時間17分)7回も見る余裕はない。
 まずは試してみてから考えます。ではまた。

臨界期仮説について

2019-02-03 23:15:24 | ヨン様
こんばんは、ヨン様です。


言語学界では広く浸透しているものと思われますが、人間の言語習得には「臨界期」と呼ばれる発達段階上の限界時期がある、という仮説があります。
つまり、ある言語について、一定の年齢までに習得できる環境にあれば、当該言語を母語あるはそれに準じたレベルで使用できるのに対し、ある年齢を上回ってしまうと、母語なみに習得することが困難になってしまうということです。

このことは、私たちの母語に対する容易さと、外国語学習の困難さを比べれば、経験的にもはっきると分かることなのではないかと思われます。
このブログを読んでいる人のほぼすべては、日本語の母語話者であり、生まれたときから今日にいたるまで、ほとんどの時間を日本語とともに過ごしてきたものと推察されます。
そのような人々にとって、日本語を使用することはほとんど苦もないことです。
もちろん、文章や話し言葉の巧拙はあるにせよ、「日本語が話せない/聞き取れない」という理不尽な思いをしたことのある人は、皆無といってよいでしょう。
これは、日本語を不自由なく使いこなしている人の多くは、一定の年齢よりも前から日本語に接し、習得を完了しているからであると考えられます。
それに対し、一定の年齢を超えてから習得しようとした言語(ほとんどの日本人にとっては、おそらく英語)については、まったく対照的な感覚を持っているはずです。
ある概念や要求を伝えたいときに、母語である日本語の場合にはほとんど意識せずに伝えることができますが、非母語である英語等の言語でそれと同等の内容を伝達しようとすることには、かなりの困難が伴うのが普通です。
では、一番最初に習得した言語の場合にこのような困難が必ず伴うのかというと、必ずしもそうではありません。
バイリンガルの例からも分かるように、一定の年齢以下で習得を開始した言語の場合、それが必ずしも第一言語ではなくとも、かなりの程度習熟することが可能です。

以上のことを総合すると、言語の習得に際し、一定程度の習熟度に達するためには、習得の開始年齢が極めて重要な要因になっていることが伺えます。
このような、一定程度の習熟度に達するための習得開始年齢の上限が、いわゆる臨界期と呼ばれるものになります。
ヴァイオリン等、一部の楽器については練習の開始年齢が重要であるとされていますが、それと似たようなことが言語にも言われているということです。
臨界期というのはあくまで仮説的概念であり、いつが臨界期にあたるのかは個人差等もあるものと考えられますが、おおよそ10代前半くらいがそれに相当する時期であると考えられるでしょう。

臨界期仮説においては、普通、「脳の成長など、何らかの生理的要因により加齢とともに言語の習熟が困難になる」というような説明が与えられています。
つまり、これは人間側の意識でどうこうできる問題ではなく、脳が幼少期から変質してしまうのだ、と考えるわけです。
しかし、このような説明が妥当であるかどうかは、議論の余地があるでしょう。

例えば、一定年齢に達するまでに日常的に特定の言語を使用していた場合、話し手と聞き手の知識のギャップや他者に対する配慮など、かなり高度な思考がその言語によって可能になっていることになります。
すると、脳の変質という要因とは別に、伝達内容が母語の表現とともに惹起され、新しく習得している言語の定着を阻害してしまうというのは、十分に考えられるのではないでしょうか。
要するに、一定の年齢に達した人は、伝えたい概念のほうが高度化してしまっているために(伝えたい内容と、学習して身に着けた外国語の技術との間に埋めがたい溝が生じてしまうために)、習得が困難になっているということです。
これは、脳そのものに言語習得の困難さをもたらす要因があるのではなく、伝達したいという欲求やそれを実現できない悔しさ、もどかしさ、羞恥心などが非母語の習得を妨げていると考える点で、生理的要因によって説明しようとするアプローチとは異なっています。

もちろん、この点についてはもっと慎重に検討しなければはっきりしたことは分かりません。
もし、生理的な要因によって非母語の習得が困難になっているのでなければ、子供と同じように習得の実践をすれば、臨界期を過ぎた大人も非母語を母語並みに使いこなせるようになることを予測しますが、それを実証的に分析するのは簡単なことではないでしょう。
また、文法的にかなり正確に非母語を理解している人であっても、口頭で話した場合に強い訛りが出ることは珍しくありません。
そのような事実を踏まえると、音韻と文法では、臨界期が一致しないという可能性も考慮に入れる必要があります。

いずれにせよはっきりしているのは、一定の年齢を過ぎると非母語の習得が困難になるということです。
なにをそんな当たり前のことを、と思うかもしれませんが、「では、なぜそのようになっているのか」という疑問に答えることは、重要でありながら容易ではありません。
コミュニケーション能力を高めるという点では、多言語を柔軟に習得できる脳の構造になっていてもおかしくないのに、実際にはそうなっていないのです。
事実として存在する臨界期を、脳の発達段階によるものとみなすのか、人の意識の成熟に伴う二次的な要因によるものと見なすのかは、そのような疑問に対する答えの一つとなりますが、どちらが正しいかは今後いろいろな人が実験等を通じて明らかにしなければならない課題であると言えるでしょう。

とまぁ長々と書いてきましたが、要は、外国語の勉強は、幼少期に自然と身に着けてしまったというようなラッキースケベを除き、基本的にかったるいものだということです。
私にとっても外国語学習の時間は楽しいばかりではありません。
ただ、かったるいなりにそれなりのお付き合いの仕方があり、そういったお付き合いのためには、自分自身の母語についてよく知っておくことが、本来的には重要なことだと言えるでしょう。
この言語は日本語とこういう点で違うのか、ということに自覚的になれるからです(例えば、「そういえば太郎はまだ学生だった」というようなとき、英語では過去形を使うことがありませんが、このような場合に日本語に足元を引っ張られないようにするためにも、日本語がどのような場合に「~た」の形を使うのかを知っておくことは、極めて有意義です)。
敵を知り、己を知ることで、非母語学習の困難を軽やかに乗り越えていきたいものです。


本日は臨界期の話を通じて、最後には自戒めいたことを申し上げました。
脳みそのせいであれ、学習者の意識のせいであれ、まずは日本語について知るところから外国語の学習を始めてみるというのも、悪くないんじゃないでしょうか。

それでは!

動画制作とコスト

2019-02-02 23:30:02 | さら
さらです。

先日冬アニメの曲が投稿されております。引き続きよろしくお願いいたします。

男声四部合唱「AIAIAI」(バーチャルさんはみているOP)歌ってみた/The Shubidovers


もちろん台詞・掛け声パート付きです。いつもの。楽譜最後のページが全域に渡り台詞が続いていたため、1ページに収めるのに苦労しました。


ちなみに今回は動画も作りました。ブラック合唱団から提示される〆切設定による短い制作期間……も何もただ静止画を拾い集めて並べただけなのでかなり雑な仕事ですが、今の世の中クオリティよりもスピードです。Get Things Doneです。
音源についてはクオリティも一定以上求められるので古城さんには頭が上がりません。

過去にも少し動画の編集はしており、macbookで頑張って編集したり頑張って書き出しの時間に耐えたりしていたのですが、作業がひたすら伸びて連日夜通しの動画制作となり、翌日の仕事に支障が出ることなんても珍しくありませんでした。
そこでというわけでもないのですが去年PCを買い替えた際、完全にオーバースペックなものを用意してみました。今回こちらのPCで動画を編集してみたところ先代よりも遥かに書き出しが速く、動画ソフトと戯れる作業がスムーズに終わってとても良かったです。
マスタ動画も20秒足らずで書き出されるのでなかなか爽快です。テスト用に動画を何回も書き出せるって工数的に大変お得ですね。難しいことは考えずにちゃっちゃと先行投資で殴るべきです。
IT企業の皆様におかれましては、是非エンジニアにはオーバースペックなマシンを与えて欲しいものです。やっすい低スペックマシンをコスト削減と銘打って与えて、そのために作業時間が無駄に伸びて残業代があちこちで発生するとか、結果的に人件費でコスト増えてますよね。いや特に私怨とかは含まれてないですよ。
そしてあんまりこういうことを書くと次回から
「さらさん良いPC持ってて動画制作早いんですよね?じゃあ今回もお願いします。明後日までによろしく」
みたいな風潮が団内に生まれそうで本当に怖い。素材の静止画集めに一番時間がかかるんだよォー!


ゆくゆくは音源を与えるとマッチする画像を勝手に引っ張って並べてくれるサービスの時代が来てほしいですね。
早くスーパーAIとかいうやつで何とかしてください!
おわり