TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

屋久島・番外編 ~ 出発前

2017年09月13日 | SUWV
 屋久島合宿シリーズは前回で完結したつもりだったが、この合宿にまつわる2つの出来事をどうしても追加したくなった。それはシリーズ第1回で名前だけふれた「焼きそば事件」と出発当日の大酒飲みのことだ。

 実は、私たちが執行部のときの活動をまとめた「木霊8号」に収められている「嗚呼!屋久島サバイバルパート」も、その2つの出来事から書き始められている。(というか、私が書いたものだが…)


【木霊】




◇出発前夜 「焼きそば事件」

 大学の正門近くに「祐福」という食堂があったが(今もあるかもしれない)、そこの企画で、焼きそば5杯完食でタダというのがあった。店の壁には成功者の名前が簡単なプロフィールとともに張り出されていた。合宿出発前夜、3,4人で夕食に行った。「焼きそば5杯…」の張り紙が目に飛び込み、興味を示していたら先輩であるAさんが私にチャレンジしてみたらと勧めるのであった。5杯は無理にしてもいけるところまでと思って店の人に尋ねると、「チャレンジは初めから5杯作ります。失敗しても5杯分の料金をいただきます」ということだった。それを聞いて逡巡する私に、「失敗しても良いからいけるとこまでやってみろ。代金は俺が出すから」と言ってくださったのだ。お祭り好きの先輩は、その場の賑わわせに私を担ぎ出したのだった。

 1杯目、余裕。まだまだ十分いける。
 2杯目、いい感じで満腹になる。
 3杯目、途中から苦しくなるも、3杯も食べられて大満足。

 ここで、「もう無理です」とギブアップ宣言すると、先輩が「思い出づくりに、何とかあと1杯だけ」と言葉巧みにそそのかすものだから、自然と4杯目にチャレンジする流れになってしまった。

 4杯目、無理すれば何とかなるもので,どうにかこうにか胃に詰め込んだ。

 これで終わったと思ったら、例の先輩が豹変し,「ここまできて投げ出すってあるものか」と、今度は説教しながら5杯目を迫るのだ。完全にしてやられたと思ったときには後の祭り。

 5杯目、やいのやいの囃し立てられながら、どうにかこうにか完食。

 私はすぐにでもトイレに行って戻したかったのだが、先輩が「今、席を立ったらみっともない」などと言い出すものだから、しばらく席で目を白黒させていた。
 店を出ると,すぐにボックス村に向かった。その入り口の水道の所の溝で吐けるだけ吐いた。お腹が苦しかったのもあるが、それ以上に、お腹を壊し体調不良の状態で合宿に参加するわけにはいかないという責任感からだ。最後はのどに指を突っ込んで涙を流しながら吐いた…


◇出発当日 「ジャイアント事件」

 ボックスの横で壮行会をしてもらった。初めは軽い感じで始まったと思うが、そのうち調子に乗って飲むわ飲むわ…
 合宿ノートには「ジャイアント12本」と記してあったが,上の木霊8号には「7人でジャイアントを11本あけた」とある。さらに、「7人のうち5人まではその日出発予定の屋久島パートのメンバーだったという」とある。合宿ノートは当日の記録であるが,かなり酔っ払って書いているので、木霊の記述の方が正確であろう。合宿出発後にあの大酒盛りは話題になったであろうから。残った誰かが瓶を数えて、「11本も!」と。
 まあ、11本にしてもすご過ぎる。第1回でも書いたが、ジャイアントは大瓶3本分である。ということは、7人で大瓶33本空けたのだから…

 私にとって屋久島合宿は、出発前のこの2つの出来事もセットなのだ。しょうもないと言われればそれまでだが、自分の中では強烈な思い出として今も残っている。


 その日の夜行で出発する私たちへ、飲むだけ飲んでみろとばかりにジャイアント11本の餞…
加えて駅での盛大な見送りとたくさんの差し入れ。
 感謝してあまりあるとにかく豪快な先輩方だった。
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