川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

松阪市長選挙を終えて

2009-01-27 14:01:57 | 日記
 1月25日に行われた松阪市長選は新人山中氏の圧勝、現職下村氏の完敗に終わった。「草の根選挙×組織選挙」とか「アリと象の戦い」とか評されたように、今回の選挙戦術は全く正反対であった。また候補者もはつらつとした30才代前半の派手な新人山中氏に対して、地味で堅実な60才代後半の現職下村氏と全く正反対のタイプであった。

 私はゆえあって下村陣営に身を置いていたが、「こんな官制の選挙で勝てるのかなあ」とか、「組織選挙で上滑りするのでは」と心配する声もあった。しかし下村陣営としてはあの戦法しかなかったのではないかとも思う。「自民、民主相乗りの選挙なんておかしい」「大方の市議会議員が現職に付くのはおかしい」そのような批判や、下村市政そのものに対する批判ある中での難しい選挙であった。

 山中陣営から聞こえてくる盛り上がりや、次々と打ちだしてくる戦法は「敵ながらあっぱれ」としか言いようがなく、県議会議員一期途中での転身で、かって県議選で彼を支えた仲間の多くが離れていく中での選挙にしては見事であった。

 今後は彼が掲げたマニフェストがどのように実施されていくかに注目が集まる。少し大風呂敷を広げすぎたのではないか。小学生以下の児童の医療費を無料にするための財源はどうするのだろう。まして現在1300億円ある市の借金を10年間で半減するという話しは、1年間に平均すると65億円もの借金を返済しなくてはならない。現在の松阪市で年間10億円の借金返済のため各部署が汲々としているのをみると、この金額は途方もない数字である。マニフェストに書かれた40項目もの施策が、市民や議会の同意を得ながらこの4年間でどのように実施されるのか注目される。

コメント (3)
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