フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

貫禄

2017-08-22 23:58:41 | Weblog
私には余り縁のない言葉ですが、「貫禄がありますね」は言われた人は嬉しい言葉でしょう。ただし、太っている人を冷やかす言葉では嬉しくありませんがね。「小柄だけど貫禄十分だね」「目の光に貫禄があるね」など身から出る雰囲気を表現されれば本物の貫禄です。
もともと「貫」はつらぬく、とか銭をさすという意味を持っています。ここから、通貨の単位や重さの単位として使われようになりました。そうそう、時代小説で穴のあいた銭100文をつないだものが「貫」です。「禄」は禄高とか俸禄の意味で収入を言います。ですから、貫禄は収入があってずっしりした重量感を持った人を表現した言葉なんですね。
「貫禄がつく」というのはこうした重量感が身に備わってきたという意味なのです。今でもそう意味で使われているでしょうが、体重とは関係ないことを覚えておく事です。貫禄がある、精神的にこうした表現をされるようにしたいですね。もう、遅いですかね(笑)。