フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

個人主義

2016-05-28 23:28:17 | Weblog
街中の出来事でどうも理不尽だと思えることに出会っても、知らないふりをする傾向が強いですね。まあ、さわらぬ神に祟りなし、でしょうか。自分の中にもそんな気分が少なからずあるようで、反省しきりです。他人に対して無関心な人が増えているように思えるのです。
「知らずして言うは不智なり、知りて言わざるは不忠なり」という言葉があります。知ったかぶりをするのは、自分の浅はかさを見せることで知っていて教えないのはよくないという意味です。言葉を使わない風潮を助長しているようです。言葉は他人に自分の意思を伝えることですが、またこちらがどう思っているか、判断してもらうことでもあるのです。
言葉の衰えはさらに進んでいます。携帯電話やパソコンなど、相手の顔を見ないで伝達出来ることが多くなったからでしょう。面と向かう煩わしさを断って過ごせれば楽ですからね。会話が無いと気持ちが読めなくなります。となると私たちはどうしても疑心暗鬼になります。もっと肉声を使いましょう。