フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

鬼平犯科帖

2014-05-03 22:24:23 | Weblog
世間は憲法記念日一色でしょう。あえて私は今日が命日の池波正太郎を話したいですね。1990年に亡くなられてからもう24年です。いまだに代表作の「鬼平犯科帖」が度々放映されていますから、亡くなられてから随分経過した感じがしません。
鬼平役は数多くの俳優が演じて来ました。丹波哲郎、萬屋錦之助、それに中村吉右衛門、吉右衛門のお父さんも演じていたことがありました。どの作品の鬼平も魅力的ですが、私には中村吉右衛門さんの鬼平により親しみを感じます。というのは、吉右衛門さんの作品には池波さんのもうひとつの顔の食通のシーンがよく登場するからです。このシーンに池波さんが愛した庶民的な目線がいかされて描写されています。もうひとつリーダーとして、部下との接触ぶりが現代にも通じるところが大きいのです。ボスとしての在り方を参考にした経営者も多かったのではないでしょうかね。
余談ですが、料理が上手な人は手順が良いと言いますから、作家としての話の運び方が優れていたのだと思いますね。