キツネノマゴ科、Acanthaceae、ハアザミ(アカンサス)属、地中海沿岸地域~ヨーロッパ~熱帯アジア原産、多年草、
学名:Acanthus mollis、
和名:ハアザミ(葉薊)、
英名:Bear's Breeches、 Sea Dock、Bears Foot、Oyster Plant、
葡名:Aacanto、Acanto-manso、Branca-ursina、Erva-gigante、Gigante、Pé-de-urso、
2012年6月、ポルトガル、バイラーダ地方で、2018年5月4日、5日、6月3日、コスタ・アズール地方で撮影、
アカンサス・モリス Acanthus mollis の花。潅木帯や丘陵の岩礫地の斜面などに生え、高さは1~2メートルになる。花は棘のある緑色から紫色を帯びた苞に包まれる。葉は、ローマ建築におけるコリント式円柱の柱頭を飾るモチーフとして使用されてきた。
葉は濃緑色で根生し、羽状に深裂する。晩春から初夏にかけて、丈夫な穂状花序をだし、白色から藤色、淡紅色などの筒状花を咲かせる。ヨーロッパでは、根を民間薬として用いる。学名の Acanthus は、ギリシャ語の akantha(とげ)に由来し、葉に刺のあることから。和名はその意訳。
葉の形が古代ギリシャ人に好まれ、建築・工芸の装飾文様としてよく用いられた。代表的なものは、B.C.5c.に始まるコリント式 Corintian order 円柱の柱頭 capital の装飾。(トゲハアザミ A. spinosus を写したものという)。アカンサス文様は、ヘレニズム時代に東方にもたらされ、ガンダーラ美術などにおいても造形されている。
日本には、明治時代にまず西洋建築の装飾として知られ、明治末になってから植物そのものが入った。
アカンサス・モリス Acanthus mollis でした。
©2021 MUZVIT
(GKZ植物事典より) 和名は、葉がアザミの葉に似ていることから。属名は、ギリシャ語の akantha(=刺)に由来し葉の縁に刺があることから。種小名は「やわらかい」の意。
ハアザミは、キツネノマゴ科の多年草である。和名よりも英名のアカンサスの名で親しまれている。葉長は50㎝を超え、縁には大型の鋸歯が見られる。花茎は1mを超える程に成長するので、公園や幾分広めの庭園などに植えられることが多い。花は、ジギタリスによく似ている。アカンサスはギリシャ建築のコリント様式の円柱頭の模様から美術史の上でも著名となっている。アカンサスは、明治末期に我が国に渡来し、主に公園などで植栽されている。(GKZ植物事典より)