The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

アナガリス・モネリー Anagallis monelli

2021-10-31 10:27:51 | ポルトガルの野の花

サクラソウ科、Primulaceae、ルリハコベ属、ヨーロッパ西部原産の多年草、

学名:Anagallis monelli、

和名:アナガリス・モネリー、

英名:Garden Pimpernel、Blue Pimpernel、Flaxleaf Pimpernel、

葡名:Morrião-grande、Morrião-dos-xistos、Morrião-de-folha-estreita、 Morrião-perene、

2008年7月、2015年5月7日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2014年4月、5月10日、10月10日、2015年5月5日、6日、8月19日、2016年6月5日、2018年5月1日、12日、2020年2月22日、5月21日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

花の直径は1センチほど。

 

 

 

 

 

 

5月の草原は花畑

@2021 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ語の ana(=再び)と agallein(=楽しい)の合成語で、曇天時には花を閉じ、晴天に戻るとまた開花することから。別には、ギリシャ語の an(=無)と agallomei(=自慢する)の合成語で、やがてこの花が下を向くことからとも言われている。種小名はフランス園芸家 Jean Monelle への献名。

アナガリス・モネリーはサクラソウ科の多年草である。概して暖地の沿岸地方の日当たりの良い草原等に自生の見られる野草である。茎は 4 稜を持ち、分枝をしながら地を這い、やがて斜上する。草丈は 30~50cm 程度。葉は楕円状で茎に対生する。6 月頃~降霜期まで、濃青色で径 2㎝ 程度の 5 弁花を茎頂並びに枝先につけ咲き続ける。花弁の基部には赤色の模様が入る。花後には球状の蒴果をつける。 本種は、本来ヨーロッパが原産地であるが、現在では、汎温帯地域に広く帰化状態にある。(GKZ植物事典より) 

 

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ウルチカ・メンブラナケア Urtica membranacea

2021-10-30 09:59:20 | ポルトガルの野の花

イラクサ科、Urticaceae、イラクサ属、地中海沿岸地域原産、

学名:Urtica membranacea、

英名:Membranous Nettle、Large-leaved Nettle、

葡名:Urtica-de-cauda、Urtiga-de caudas、

2015年2月1日、2018年1月24日、30日、2月12日、2021年2月14日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ウルチカ・メンブラナケア Urtica membranacea の花。表示名は学名の音読み。イラクサ属 (Nettle) は、30から45種の顕花植物を含むイラクサ科の分類群である。主に温帯地域の都市部に分布する。ほとんどは草本の多年生植物であるが、一年生のものや低木になるものもある。

 

この属で最も有名なものは、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、北アメリカに自生するセイヨウイラクサ Urtica dioica である。またその他にも多くの種を含む。しかし、約100年前の文献でこの属に分類されている約100以上の種は、現在ではイラクサのシノニムとされている。またこの中には、現在でも亜種とされているものもある。

 

イラクサ属は、ハマキガ科(Tortricidae) ヒメハマキガ亜科(Olethreutinae)のミヤマウンモンヒメハマキ(Syricoris lacunana)やタテハチョウ科のチョウ等、多くのチョウ目の幼虫の餌となる。多くの種はとげを持っており、医学的な利用ができると期待されている。マオリ族に ongaonga と呼ばれるニュージーランドの固有種 Urtica ferox は、馬、犬、そして少なくとも1人の人間を殺したことで知られている。

 

 

 

イラクサ属から分泌される毒の性質は、まだよく分かっていない。多くの種のとげにはギ酸、セロトニン、ヒスタミンが含まれているが、イラクサ Urtica thunbergiana に関する近年の研究では、シュウ酸や酒石酸を多く含んでいることが示唆されている。(Wikipediaより)地中海沿岸地域原産のウルチカ・メンブラナケア Urtica membranacea でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読から。属名は、ギリシャ語の utrere(=焼く、傷つける)を語源としている。種小名は「膜質の」の意。

ウルチカ・メンブラナケアは、イラクサ科の1年草である。本種は、地中海沿岸地方の山の斜面、或いはイベリア半島では沿海地のいずれも未開拓地等に自生の見られる野草である。草丈は30~80㎝程度となる。茎は直立し、表面に溝を持ち、周囲には刺毛を持つ。葉は楕円形~卵形で、縁部には荒い鋸歯を持ち、先端部は尖り、基部では長い葉柄に連なり茎に対生する。葉には茎同様に刺毛が散生する。雌雄同種、雌雄異花。6~9月頃、茎上部に円筒形の花穂を出す。花穂の下部には雄花がつき、上部には雌花をつける。花後には痩果をつけ扁平な種子を内包する。(GKZ植物事典より) 

 

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ラプランサス・スペクタビリス Lampranthas spectabilis

2021-10-29 10:06:16 | ポルトガルの野の花

ツルナ(ハマミズナ)科、ラプランサス(マツバギク)属、南アフリカ原産の半耐寒性の常緑多年多肉植物、

学名:Lampranthas spectabilis

英名:Fig Marigold、Trailing Ice Plan、

葡名:Chorina、

2013年5月23日、ポルトガル、エストレマドーラ地方で撮影、

 

ラプランサス・スペクタビリス Lampranthas spectabilis の花。表示名は学名の音読み。茎は木質化し、地上を横に這い、先端が立ち上がる。

 

茎は根本でよく分枝して、まばらなクッション状の群落になる。5月から7月ごろ、茎頂に、直径5センチほどのピンク色から紫色の花を咲かせる。

 

節があって、葉を対生する。葉は多肉質で、断面がやや三角になった棒状。

 

朝に花が開き、夕方に花が閉じる。春から夏にかけ、長期間開花を繰り返す。

 

乾燥地帯に生え、高さは 30 センチほど。名前は「きく」のような花と、松葉のような多肉質の葉から。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、葉が松葉状で花形は菊のようだから。属名はギリシャ語で「輝く花」の意。種小名は「美しい」の意。

マツバギクはハマミズナ科(←ツルナ科)の多年草である。草丈は 30㎝ 程度に。茎は匍匐し、マット状に広がりを見せる。また、掲載した写真に見られるように、高い場所から下垂させて栽培することも出来うる。茎は古くなると木質化してくる。5~7 月頃、茎長に径 5㎝ 程度の花をつける。花は昼間に日を受けて開き、夜には閉じる性質を持つ。花弁は、メタリックな輝きを見せる。わが国へは明治初期に渡来している。(GKZ植物事典より)

 

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プランタゴ・アルピナ Plantago alpina

2021-10-28 10:11:52 | ポルトガルの野の花

オオバコ科、Plantaginaceae、オオバコ属、ヨーロッパ原産、多年草、

学名:Plantago alpina、

和名:プランタゴ・アルピナ、英名:Alpine Plantain、

2009年6月21日、2015年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

プランタゴ・アルピナ Plantago alpina の花。種小名の alpina が示すとおり、標高の高い山岳地帯のオオバコ。

 

ヨーロッパの山地、アルプスやピレネー山脈に分布。ポルトガルではエストレラ山で確認。

 

標高 3000 メートル以下の、草地やたまに岩礫地などに生え、高さは 5~15 センチになる。

 

葉は線形で柔らかくて薄く、3 脈がある。6 月から 8 月ごろ、狭い穂状花序に緑黄白色の花を咲かせる。

 

プランタゴ・アルピナ Plantago alpina でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、ラテン語の planta(=足跡)に由来している。葉が大きいことからと言う。種小名「高山の」の意。

プランタゴ・アルピノは、オオバコ科の多年草である。本種は、アルプス地方~イベリア半島にかけての標高1350~2800mという高地に自生する野草である。地下に木質化した根を持つ。草丈は 30㎝ 程度となる。葉は線形で、葉質は薄く、表面に3本の脈を持つ。葉は根出しロゼットを構成する。6~8月頃、長さ程度の花茎を立ち上げその上部に長さ1~3㎝程度の穂状花序を出し、径2~3㎜程度で緑黄白色の小花を周囲に多数つける。花後には蒴果をつけ、径2㎜程度で半球状の種子を2~10個内包する。(GKZ植物事典より)

 

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ケリドニウム・マジュス Chelidonium majus

2021-10-27 10:42:27 | ポルトガルの野の花

ケシ科、Papaveraceae、クサノオウ属、ヨーロッパ、北アフリカ原産、

学名:Chelidonium majus、

和名:クサノオウ(草の黄、痩(くさ)の王、草の王)、

英名:Greater Celandine、Tetterwort、Nipplewort、Swallowwort、Celandine poppy、

葡名:Quelidónia-maior、Erva-andrinha、Celidónia、Cerdronha、Cerudia、Erva-das-verrugas、Leitaria、Quelodónia、Caredona、Ceruda、

2015年6月13日、2017年5月23日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ケリドニウム・マジュス Chelidonium majus の花。表示名は学名の音読み。野原や林縁に自生し、前年の秋に散布された種子はすぐに発芽して根出葉から成るロゼットを形成し越冬する。春になると中空の茎を直立させ草丈40-80cm程度までに育つ。

 

葉は1-2回程度で深裂し、羽状複葉となって30cmまでに伸びる。

 

花は直径2cm程度の鮮やかな黄色の四弁花で、稀に八重咲きの株がある。5月から7月までの長期間にわたって咲いた後に、長さ3-4cmの莢が上を向いて実る。莢中にある半球形の種子は黒く、種枕(エライオソーム)が付着しており、これに惹かれたアリにより散布される。

 

植物体を傷つけると多種にわたる有毒アルカロイド成分を含む黄色い乳液を流し、これが皮膚に触れると炎症を起す。皮膚の弱い人は植物体そのものも触れるとかぶれる危険がある。

 

古くから主に民間療法において薬草として使用されてきた歴史がある。漢方ではつぼみの頃に刈り取った地上部を乾燥させたものを白屈菜と称し、特にいぼ取りや、水虫、インキンタムシといった皮膚疾患、外傷の手当てに対して使用された。また煎じて服用すると消炎性鎮痛剤として作用し胃病など内臓疾患に対して効果がある、ともされている。ケリドニウム・マジュス Chelidonium majus でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、一説には丹毒瘡に効用があるため瘡(くさ)の王からの転訛とも。また、別には、草が黄色の汁を出すからとも言われている。属名はギリシャ語の chelidon(=ツバメ)に由来している。アリストテレスの命名と言われているが、母ツバメがこの植物の汁でひな鳥の目を洗い視力を強めるという言い伝えに因んでいるという。種小名は「より大きい」の意。

クサノオウ(ヨーロッパ種)は、ケシ科の二年草である。本種は、我が国に自生の見られるクサノオウ(Chelidonium majus ver asiatica)種に対して分類上は母種となる。草丈は30~80㎝程度となる。茎は軟弱で基部では白色を帯びる。枝や葉が傷つくと横橙色の液体が出る。根出葉は頭大羽状葉でロゼットを作る。茎葉は、最大で35㎝程度となり、羽状に5~9裂し、各裂片は更に浅裂する。葉には長さ2~10㎝の葉柄が伴い茎に互生する。茎や葉柄には白色の長細毛が密生する。5~6月頃、茎頂に散形花序を出し、径2㎝程度で黄色の4弁花をつける。花後には、長さ2~5㎝程度で棒状の蒴果をつける。我が国に自生するクサノオウは花粉が不燃性である場合が多く、結実率が引くが、本種の場合、ほぼ100パーセントの結実率となる。有毒植物(全草)(GKZ植物事典より)

 

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ジュンクス・エフゥスス Juncus effusus

2021-10-26 10:06:35 | ポルトガルの野の花

イグサ科、Juncaceae、イグサ属、ユーラシア大陸・南北両アメリカ大陸・アフリカ大陸に分布、

学名:Juncus effusus、

和名:イグサ(藺草)、別名:トウシンソウ(燈芯草)、

英名:Soft Rush、Common Rush、Corkscrew Rush、Lamp Rush、

葡名:Junco-solto、

2016年7月17日、9月25日、2017年7月12日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ジュンクス・エフゥスス Juncus effusus の花。湿地や浅い水中に生える植物で、泥に根を下ろす。

 

花は花茎の途中から横に出ているように見える。これは花が出る部分までが花茎で、そこから先は花序の下から出る苞にあたる。この植物の場合、苞が花茎の延長であるかのように太さも伸びる方向も連続しているので、花序が横を向いているのである。

 

花序は短い柄をもった花が多数つく。花は緑色でごく目立たない。ただし、よく似た姿のカヤツリグサ科やイネ科のものとは異なり、通常の花である。よく見れば、目立たないなりに6枚の花被がある。花被は三角形で先がとがり、開いている時は星形に見える。花被は果実が成熟しても落ちないで、その基部を包む鞘のような姿になる。果実には細かい種子が多数入っている。

 

畳表やゴザはイグサの茎で作られる。イグサの茎は帽子や枕の素材としても利用される。そのために使われるのは栽培用の品種でコヒゲ(小髭: cv.Utilis)と呼ばれる。野生種より花序が小さいのが特徴である。水田で栽培される。

 

 

ちまきを笹でくるむ際に、結わえる紐としても用いられる。別名のトウシンソウというのは「燈芯草」の意味で、かつて油で明りを採っていたころにこの花茎の髄を燈芯として使ったことに由来する。今日でも和蝋捉の芯の素材として用いられている。種としては北半球の温帯に広く分布する。基本変種はヨーロッパから北アメリカに分布し、日本のものよりやや大柄で果実の形が少し異なるなどの違いがある。(Wikipediaより)標高 1800 メートル付近で確認した、ジュンクス・エフゥスス Juncus effusus でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、ラテン古名で「結ぶ・縛る」の意で、この草で物を結んだため。種小名は、「疎らに広がりを見せる」の意。

ジュンクス・エフサスはイグサ科の多年草である。本種は世界各地の低湿地に自生の見られる野草である。草丈は 1,5m 程度となる。地中にある地下茎から茎が直立する。茎は円柱形で濃緑色。5~6月に茎の中程に掲載した写真に見られるような花穂を横向きにつける。本種は、オーストラリア大陸並びにマダガスカル島では帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

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ゲニスタ・フロリダ Genista florida

2021-10-25 09:50:59 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、ヒトツバエニシダ(ゲニスタ)属、イベリア半島原産、

学名:Genista florida、

葡名:Giesta pioneira、Piorno dos-tintureiros、

2016年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ゲニスタ・フロリダ Genista florida の花。表示名は学名の音読み。

 

花の大きさは2センチほど。

 

 

 

背丈は1メートルほど。普通のエニシダに比べて全体に小ぶりだが3メートルに達するものもあるという。

 

葉は披針形で互生。標高1500mあたりで確認。イベリア半島の劣化した森林や山岳地帯の岩場に自生。ゲニスタ・フロリダ Genista florida でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、ラテン語で「小低木」の意。種小名は「多花の」の意。

ゲニスタ・フロリダは、マメ科の落葉樹である。本種は、イベリア半島の日当たりの良い乾燥した酸性土壌の荒れ地に自生の見られる潅木である。樹高は1~3m程度となる。株基から多数の茎が叢出し、茎は直立して、上部でよく分枝をする。茎は直立し葉は披針形または長楕円形で、枝に互生する。5~7月頃、枝先に総状花序を出し、2㎝程度で黄色い蝶形の小花を多数つける。花後には莢果をつけ、内部に6個程度の種子を持つ。(GKZ植物事典より)

 

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スコルピウルス・スルカトゥス Scorpiurus sulcatus

2021-10-24 10:20:10 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、シャクトリムシ(スコルピウルス)属、地中海沿岸地域原産、

学名:Scorpiurus sulcatus、

和名:シャクトリムシマメ(尺取虫豆)、

英名:Caterpillar-plant、Prickly Scorpion’s-tail、Prikckly Caterpillar、Single Flowered Scorpiurus、Caterpillar Prickly Scorpions Tails、

葡名:Cabreira、Cornilhão、Cornilhão-fino、Cornilhão-liso、Cornilhão-pequeno、

2010年4月22日、2014年5月30日、7月27日、2015年4月29日、5月5日、2018年5月1 日、3日、12日、23日、28日、6月3日、6日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

スコルピウルス・スルカトゥス Scorpiurus sulcatus の花。表示名は学名の音読み。スコルピウルス・ヴェルミクラツス Scorpiurus Vermiculatus に殆ど同じだが、花に覆輪がない。

 

 

 

花の直径は 1 センチほど。草丈は 10 センチほど。葉はヘラ型で、株元からロゼット状に広がる。

 

果実はウズムシマメ(スコルピウルス・ヴェルミクラツス Scorpiurus vermiculatus)同様、ウズを巻く。表面には棘があり、その姿は花からは程遠い。

 

英名では「サソリのしっぽ」という名前が付いているほどで、不気味である。スコルピウルス・スルカトゥス Scorpiurus sulcatus でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、本種の果実の形状から。(学名の直訳から)属名はギリシャ語の scorpios(=サソリ)と oura(=尾)の合成語で果実の形状を示している。種小名は「ざらざらの」の意。

シャクトリムシマメはマメ科の1年草である。茎は地を這い、群落を構成し、草丈は 10㎝ 程度となる。茎や葉には白色の軟細毛が密生する。葉は、篦型で、縁部は全縁、先端部は尖り、基部では葉柄状に狭まり茎に互生する。葉はロゼット状に地に広がりを見せる。4~5 月頃、葉腋から花柄を伸ばし、径 1㎝ 程度でマメ科特有の蝶形花を付ける。花色は黄色で喉部に赤色の条線模様が入る。本種は、花も果実もウズムシマメ(Scorpiurus vermiculatus)によく類似しているが、ウズムシマメの場合、花弁の黄色い地色の周辺部に濃色の覆輪模様が入るので区別出来る。更に花径もウズムシマメに比して本種は幾分小ぶりとなる。花後には青虫が渦を巻いたような形状の果実を付ける。果実の表面は有毛。本種は、明治期に我が国に渡来している。(GKZ植物事典より)

 

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ルメックス・アセトセラ Rumex acetosella

2021-10-23 10:10:12 | ポルトガルの野の花

タデ科、Polygonaceae、スイバ属、ヨーロッパ原産の多年草、北半球の温帯に広く分布、

学名:Rumex acetosella、和名:ヒメスイバ(姫酸葉)、

英名:Sheep's Sorrel、Red Sorrel、Sour Weed、 Field Sorrel、葡名:Azeda、

2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ルメックス・アセトセラ  Rumex acetosella の花。花の直径は8ミリほど。草丈は15センチほど。田畑や道端によく見られる。シュウ酸を含むため葉に酸味があり、家畜があまり食べないので牧草地では害草として扱われることがある。

 

葉は、スイバのそれを小さくしてやや縦長にした矢尻型。雌雄異株で、性別は性染色体によって決定される。冬期はロゼット状あるいは地下部のみで休眠しており、春から初夏にかけて花茎を中臺(ちゅうだい)させる。

 

 

 

一つの花茎には数百個の小花が咲く。花粉は風によって運ばれる風媒である。雄花の葯は微風によってもたやすく揺れ、花粉散布に適している。雌花の柱頭は羽毛状。雄花には、大きな萼片がありしばしば赤く色づくが、昆虫の訪問はほとんどない。雌花の萼片は目立たない。まとまった群落では花期には花序が目立ち、赤あるいはオレンジ色に染まる。

 

種子には散布のための器官はない重力散布である。しばしば埋土種子として地中に残る。横走根によって無性繁殖する。ベニシジミの食草である。シュウ酸を含むので料理の酸味づけやチーズ作りの凝固剤として用いられることがあるが、多量に摂取すると中毒の恐れがある。(Wikipediaより)ルメックス・アセトセラ Rumex acetosella でした。   

©2021  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、小形のスイバの意。属名はラテン古名 rumez(=槍)の意で、葉の形状から。種小名は「やや酸っぱい」の意。

ヒメスイバは、タデ科の多年草である。本種はヨーロッパ原産の野草であるが、北半球の温帯地域には各地で帰化状態にある。我が国もその例に漏れない。概して荒れ地や路傍等に多く見られる帰化植物である。草丈は20~50㎝程度と小形のため、「ヒメスイバ」の和名を持つ。雌雄異株。茎はとても細い緑色で直立する。葉は鉾形で、基部が耳状に張り出す。根生葉は長楕円形で長さ10~20㎝、葉の縁は細かく波を打つ。5~8月頃、茎の節々に多数輪生し、まばらな総状花序をつけ、夥しい程の小花を多数つける。開花時期は、花茎部は赤味を帯びる事が多い。本種の花は風媒花で、種子は自然散布される。本種は種子による自然繁殖以外に地下茎の横走によっても繁殖をするそのために、群落を校正することが多い。本種には太い直根は無く、細い地下茎が伸びるだけである。日本では、本州以西で帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

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クラセア・アルガルビエンシス Klasea algarbiensis

2021-10-22 10:19:14 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、クラセア属、地中海沿岸地域原産、

学名:Klasea algarbiensis、

2014年6月5日、14日、2015年5月5日、11日、2016年6月5日、2020年5月28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

クラセア・アルガルビエンシス Klasea algarbiensis の花。

 

非常に背が低い。

 

 

 

種小名のアルガルビエンシスは南のアルガルベ地方の意味だが、コスタ・アズール地方でも確認。

 

大雨が降ると、赤土の台地はドロの川になる。そんな場所にうっかり生えてしまったのが運のつき。毎回痛めつけられる。クラセア・アルガルビエンシス Klasea algarbiensis でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はリンネの弟子で、18 世紀スウェーデン人医師 Lars Magnus Klase への献名。種小名は「(ポルトガル)アルガルベ地方の」の意。(GKZ植物事典より)

 

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セサモイデス・プルプラスケンス Sesamoides purpurascens

2021-10-21 10:30:26 | ポルトガルの野の花

モクセイソウ科、Resedaceae、セサモイデス属、スペイン・ポルトガル・フランス・イタリア・チュニジア・アルジェリア・モロッコ原産、多年草、

学名:Sesamoides purpurascens、

西名:Gualdilla、葡名:Reseda-de-parda、Estrêta、

2014年10月10日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016年7月17日、2017年7月12日、ベイラ地方で撮影、

 

セサモイデス・プルプラスケンス Sesamoides purpurascens の花。表示名は学名の音読み。

 

草丈は 30 センチほど。

 

山岳地帯の茂みの多い岩場などで生育。

 

 

 

セサモイデス・プルプラスケンス Sesamoides purpurascens でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語の sessem(=ゴマの古名)と oides(~のような、似ている)の合成語から。種小名は「帯紫色の」の意。

セサモイデス・プルプラスケンスはモクセイソウ科の多年草である。本種は原産地の項に記した地域で、標高 800m 以下の日当たりの良い未開拓地に自生する野草である。概して、岩礫質な土壌や砂壌地を好むと言う。茎は多数根出する。茎には疎らに刺がある。草丈は 15~60㎝ 程度となる。茎下部は木質化する。茎基部での葉は、長さ 10~35㎜ 程度の狭楕円状で、縁部は全縁、先端部は尖り、基部は茎を抱き、互生する。茎葉は 7~20㎜ 程度での線状披針形で、茎上方に行くほど葉は小さくなってゆく。4~7 月頃、茎頂に長い花穂を出し、径 5~8㎜ 程度で白色の花を下方から上方へと咲き上げる。花の中央部は赤色を帯びる。花序上部の茎は赤味を帯びている。(GKZ植物事典より)

 

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アリウム・パニクラトゥム Allium paniculatum

2021-10-20 10:25:54 | ポルトガルの野の花

ヒガンバナ科、Amaryllidaceae、ネギ属、地中海沿岸地域原産、

学名:Allium paniculatum、

英名:Pale garlic、Mediterranean onion、Panicled onion、葡名:Alho-paniculado

2014年6月3日、2020年6月17日、7月21日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016年6月16日、アルトアレンテージョ地方で撮影、

 

アリウム・パニクラトゥム Allium paniculatum の花。表示名は学名の音読み。種小名のpaniculatum は円錐花序の意味。

 

ひとつの花は釣り鐘型で、大きさは6ミリほど。

 

地中海沿岸地域、黒海沿岸地域などに広く生育する。

 

 

 

ポルトガルでは2か所で目にしたが、そのほかでは見たことがない。道路わきや荒れた耕作地などに成育する。アリウム・パニクラトゥム Allium paniculatum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、ニンニクのラテン古名から。種小名は「円錐花序の」の意。

アリウム・パニキュラタムは、ネギ科(←ユリ科)の多年草である。本種は、原産地の項に記した地域での標高1500m以下の比較的乾燥した丘陵地や畑地、路傍等に自生の見られる野草である。草丈は30~80㎝程度となる。鱗茎は1,5㎝程度の卵形である。葉は管状であり、中空でもあり、長さは30㎝程度となる。7~8月頃、最大で80㎝程度の花茎を伸ばし、その頂部に花序を出し、最大で100個程度の花を散形状につける。花は6㎜程度の鐘形で、白色~黄白色地に桃紫褐色の条線模様が走る。本種は、国際自然保護連合(IUCN)では「軽度懸念(LC)}に指定されているが、北米やオーストラリアでは帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

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キルシウム・アルヴェンセ Cirsium arvense

2021-10-19 10:21:07 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、アザミ属、ヨーロッパ原産、多年草、

学名:Cirsium arvense、

和名:セイヨウトゲアザミ(西洋棘薊)、

英名:Creeping Thistle、Canada Thistle、Canadian Thistle、Lettuce from Hell Thistle、California Thistle、 Corn Thistle、Cursed Thistle、Field Thistle、Green Thistle、Hard Thistle、Perennial Thistle、Prickly Thistle、Small-flowered Thistle、Way Thistle、

葡名:Cardo^das-vinhas、Cardo-hemorroidal、Cardo-rasteiro、

2016年11月22日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

キルシウム・アルヴェンセ Cirsium arvense の花。表示名は学名の音読み。草原や道ばた、湿ったところなどに生え、高さは 50~120 センチになる。

 

地下茎を伸ばして広がり、茎はよく分枝する。茎葉は楕円形で、羽状に浅裂から中裂し、裂片の先には 3 ミリほどの鋭い棘がある。

 

 

 

雌雄異株で、6 月から 10 月ごろ、茎頂や枝先に散房花序をだし、淡紅紫色の頭花を咲かせる。葉はヒレアザミに似ているが、茎に翼はない。

 

アジアや北アメリカに広く帰化している。日本では 1970 年代に関東地方と北海道で帰化が確認されている。英名の多いのに驚く。イギリスではそれだけ各地で繁殖しているということだろう。でもポルトガルでは今回初めて確認した。キルシウム・アルヴェンセ Cirsium arvense でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、外来種のアザミであることから。属名は、ギリシャ古名 cirsion から来た名で、ギリシャの医師ディオコリデスが、静脈(cirsos)を広げるのに用いたヒレアザミ属(carduus)の薬草の名で、アザミに似ていることから転用されたと言われている。種小名は「牧場内の、耕作地内の」の意。

セイヨウトゲアザミはキク科の多年草である。本種は、ヨーロッパ原産の野草であるが、世界各地の市街地や路傍、牧場等で帰化状態にあり、その繁殖力の旺盛さから問題視されている。草丈は 30~150㎝ 程度となる。ほぼ全草無毛である。雌雄異株。茎の稜や葉上には刺がある。茎は、上部で分枝をする。葉は明緑色で、表面には光沢がある。葉姿には個体差がある。6~10 月頃、茎上部並びに枝先に散房花序を出し、淡桃紫色の頭花を上向きにつける。本種は、ヨーロッパ原産であるが、現在では、世界各地の温帯~寒帯地域で帰化状態にある。我が国も例外では無く、昭和 40 年代後半頃より各地で帰化状態にあることが確認されている。(GKZ植物事典より) 

 

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ヒパレニア・シナイカ Hyparrhenia sinaica

2021-10-18 10:30:40 | ポルトガルの野の花

イネ科、Poaceae、ヒパレニア属、地中海沿岸地域原産、多年草、

学名:Hyparrhenia sinaica、

英名:Cooltai Grass、Thatching Grass、

2016年2月22日、3月8日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ヒパレニア・シナイカ Hyparrhenia sinaica の花。

 

草丈は最高1メートルほどになる。

 

日当りの良い牧草地や道端などに自生。

 

 

ヒパレニア・シナイカ Hyparrhenia sinaica でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の hypo(=下)と arren(=陰茎)の合成語から。種小名は「(エジプト)シナイ半島の」の意。

ヒパレニア・シナイカはイネ科の1年草である。本種は原産地の項に記した地で、概して日当たりの良い草原や乾燥した牧草地等に自生が見られると言う。草丈は 40~120㎝ 程度となる。葉は、幅 2㎜ 程度までの線形で、所々に白色の斑点が入り、幾分赤味を帯びている。3~11 月、茎上部の葉腋に対になった小穂を出し、開花する。(GKZ植物事典より)  

 

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プセウドグナファリウム・ルテオ・アルブム Pseudognaphalium luteo-album

2021-10-17 10:25:52 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ムギワラギク(ハハコグサ)属、ヨーロッパ原産、薬用、採油、

学名:Pseudognaphalium luteo-album、Helichrysum luteoalbum(=Gnaphalium luteoalbum=Laphangium luteoalbum、

和名:セイタカハハコグサ(背高母子草)、

英名:Jersey Cudweed、Weedy cudweed、葡名:Helichrysum luteoalbum、

2016年11月17日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2018年1月30日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

プセウドグナファリウム・ルテオ・アルブム Pseudognaphalium luteo-album の花。表示名は学名の音読み。全体に綿毛があり、ハハコグサに似て白っぽく見える。ハハコグサとそっくりだが、名前のように背丈が高く 20~50cm になる。ハハコグサのように頭花の塊が多くなく、先端に 1~3個。

 

茎は基部で分枝し、下部がやや倒伏して先が直立する。茎の上部で 1~6 に分枝し、長さ 1~8㎝ の花序の柄の先に頭花を固めてつける。

 

葉は長さ 1~6㎝ の線形~スプーン形。小型の場合は葉が茎に沿うことも多い。

 

 

 

頭花は直径 2~4㎜、先が帯黄褐色~帯褐紫色、色の濃いものもある。中央に筒状の 4~10 個の両性花、周囲に 135~160 個の雌花がつく。雌花の花筒が糸のように細い。総苞は長さ 3~4.5㎜ の円筒形~卵形、総苞片は 3~4 列。外総苞片はほぼ透明、内総苞片は下部が緑色、熟すと褐色になる。痩果は長さ 0.6~0.7㎜、表面に乳頭状突起がある。冠毛は緩く合着し、長さ 1.5~2㎜、束になって落ち、簡単に欠けた環になる。プセウドグナファリウム・ルテオ・アルブム Pseudognaphalium luteo-album でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名はハハコグサに比して草丈が高いことから。属名はギリシャ語の gnaphallon(=一握りの尨毛、それから転じてフェルト)を語源としている。種小名は「黄白色の」の意。

セイタカハハコグサは、キク科の1~2年草である。草丈は15~60㎝程度となる。全体的にハハコグサに似ていて茎は白色の細毛に覆われている。葉は長さ1~6㎝程度の線形~匙形で、茎に互生する。4~6月頃、茎上部で分枝した枝先に散形状に径2~4㎜程度の頭花を数個つける。花色は黄色~桃褐色。花の中央部は筒状の両生花、周囲には多数の雌花がつく。総苞の長さは3~4,5㎝程度のほぼ円筒形~卵形、総苞片は3~4列となる。花後には0,4~0,7㎜程度の痩果をつけ、冠毛は長さ1,5~2㎜程度である。本種は、ヨーロッパ原産種であるが、今日、グリーンランドや南極大陸を除いて、世界のどの大陸でも帰化状態にある。我が国でも例外では無く帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

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