The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

サキシフラガ・グラヌラタ Saxifraga granulata

2020-12-31 10:48:34 | ポルトガルの野の花

ユキノシタ科、Saxifragaceae、ユキノシタ属、ヨーロッパ原産、多年草、

学名:Saxifraga granulata、

英名:Meadow Saxifrage、Fair maids of France、Mountain rocket、西名:Saxifraga blanca、

2016年6月16日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

サキシフラガ・グラヌラタ Saxifraga granulata の花。

 

石灰岩質の岩場の尾根、草地、雑木林、牧草地などの幾分湿潤地に自生。花の直径は2センチほど。

 

 

草丈は15~50センチほど。多くは斜めに倒れかけていることが多い。

 

葉は円腎形でやや厚く、わずかに毛がある。葉はロゼット状に根生するのと茎の下部に互生するのとがある。

 

5月から6月ごろ、白くて芳香のある花を3~10個、散房花序に咲かせる。果実は2部分に分かれた卵形の蒴果で、花後、植物体は枯死し、零余子だけが残る。サキシフラガ・グラヌラタ Saxifraga granulata でした。

 

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は,学名の音読みから。属名の saxifraga とはラテン語の saxum(=岩)と frangera(=割る)の合成語で、「石を割る」の意となる。クモマグサが胆石などの結石を除去する薬用効果があると考えられたことによる。種小名は「顆粒状の」の意。

サキシフラガ・グラヌラータは、ユキノシタ科の多年草である。本種は、原産地の項に記した地で岩礫質な土壌地帯に自生する。草丈は15~40㎝程度となる。茎は概して斜上する。茎には腺毛が密生する。地下には桃色の球根を持つ。根出した葉はロゼットを構成し、茎葉は腎円形で茎に互生する。葉縁は多浅裂する。葉には腺毛が散生する。5~6月頃、花径2~3㎝程度で白色の5弁花を散房状につける。花弁には緑色の線状紋が入る。花冠喉部は黄色みを帯びる。開花時には芳香を放つ。花後には2分室を持った卵形の蒴果をつける。(GKZ植物事典より)

 

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ベリス・アンヌア Bellis annua

2020-12-30 11:54:27 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ヒナギク(ベリス)属、地中海沿岸地域原産、

学名:Bellis annua、

和名:ベリス・アンヌア、

英名:Annual Daisy、葡名:Margarida-menor、Margarida-annual、Margarida-do-campo、

2004年4月、2014年12月24日、2015年12月23日、ポルトガル、アルガルベ地方で、2015年1月9日、2016年1月19日、29日、2月7日、16日、2017年1月17日、2018年2月12日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ベリス・アンヌア Bellis annua の花。草丈は10cmから30cmほど。茎には短い毛が生える。

 

葉はへら形で、根際から生える。開花時期は12月から4月。茎先に頭状花を1輪ずつつける。

 

花の直径は3cmほど。花の真ん中には黄色い筒状花が集まり、その周りを舌状花が取り囲む。舌状花の色は白やピンク。

 

花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。

 

属名の Bellis はラテン語の「bellus(美しい)」から。種小名の annua は「一年生植物」の意。ベリス・アンヌア Bellis annua でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。優しく可愛げに富んだ草姿から。属名は、ギリシャ神話に登場する森の妖精ベリデスに由来している。(ギリシャ神話では、ベリデスが姿を変えた時に出来た花がヒナギクだったという。)種小名は、「一年生の」の意。

ベリス・アンヌアは、キク科の多年草である。草丈は10~30㎝程度となる。茎の周囲は短細毛に覆われている。葉は根生し、ヘラ状の卵形。開花期は12~4月頃、茎頂に径3㎝程度の花をつける。花色は白色~桃色の舌状、花の中心の管状花が黄色という取り組み合わせが一般的である。(GKZ植物事典より)

 

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アンテミス・カネスケンス Anthemis canescens

2020-12-29 10:39:46 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、カミツレモドキ(アンテミス)属、ヨーロッパ、地中海沿岸地域~中央アジア原産、

学名:Anthemis canescens、

2015年6月13日、2016年7月17日、2017年7月12日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

アンテミス・カネスケンス Anthemis canescens の花。ポルトガルの固有種。舌状花は弱いらしく確認した時点では100株のうち僅か2株だけに残っているだけであった。

 

よく見ると舌状花の痕が少し残っている。

 

筒状花は丸く盛り上がる。

 

花の直径は舌状花を入れて2~3cmほど。葉は羽状に細かく切れ込み、花茎は直立。

 

草丈は15cm前後。アンテミス属はヨーロッパ、 中央アジア、西アジアに約100種分布する。舌状花がかなり残っている状態のアンテミス・カネスケンス Anthemis canescens でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、ギリシャ語の anthos(=花)を語源としている。種小名は「灰白色の」の意。

アンテミス・カネスケンスはキク科の多年草である。本種は、概して高地の日当たりの良い岩礫質な土壌に自生の見られる野草である。茎は直立し、草丈は10から20㎝程度となる。葉は羽状に細裂し、茎に互生する。6~7月頃、長い花茎を伸ばし、その茎頂に径2~3㎝程の頭花をつける。花は、白色の舌状花と黄色い筒状花とで構成されるが、舌状花は、早い内に落下してしまい、筒状花のみが残ることが多い。因みに、詳細に関しては未調査だが、本種は2012年に Cota coelopoda へと学名が変更されているようである。わが国への渡来時期不詳。(GKZ植物事典より)

 

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シレネ・ポルテンシス Silene portensis

2020-12-28 10:38:37 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryphyllaceae、マンテマ属、南ヨーロッパ大西洋沿岸地域、イベリア半島原産、

学名:Silene portensis、

2014年10月20日、2016年12月8日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2015年2月12日、2016年11月17日、アレンテージョ地方で撮影、

 

シレネ・ポルテンシス Silene portensis の花。

 

花の直径は1センチほど。草丈は40センチほど。5枚の花弁の先は深く切れ込む。

 

花弁の表は白色、裏はバラ色になり、内側に巻き込む。

 

顎片には赤い不規則な条線が入る。葉は線形。花茎は細く枝分かれし先端に一つの花を付ける。

 

種小名の portensis はポルト(ポルトガルの町)産の、「port」+「(接尾辞)-ensis(~原産の、地名に因む)」酸性土壌の砂地の草原ややせた牧草地などに自生。シレネ・ポルテンシス Silene portensis でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、ギリシャ神話の酒神バッカスの養父であるシレネスの名に因んでいる。種小名は「ポルトガルの」の意。

シレネ・ポルテンシスはナデシコ科の2年草である。草丈は20~40㎝程度となる。本種は、イベリア半島の酸性土壌地帯に自生する野草である。茎は直立し上部で分枝をする。葉は線形~狭楕円形で茎に対生する。6~9月頃茎上部に径1㎝程度の5弁花をつける。各花弁は2深裂する。花は早朝時には平開するが、日中には先端部は内側に向けて巻き込んでしまう。花弁の外側は桃褐色で、内側は白色となる。萼筒には赤褐色の条線模様が走る。花後には卵形で8㎜程度の蒴果をつける。(GKZ植物事典より) 

 

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ガゲア・ソレイロリイ Gagea soleirolii

2020-12-27 10:31:18 | ポルトガルの野の花

ユリ科、Liliaceae、キバナノアマナ属、ヨーロッパ、イベリア半島原産、多年草、

学名:Gagea soleirolii、

英名:Yellow sta-of-Bethlehem、

2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ガゲア・ソレイロリイ Gagea soleirolii の花。花は花茎の先端に数個が散形状につき、基部に1-3個の緑色で線形の総苞がある。

 

花被片は6個あり、黄色か黄緑色で腺体はない。

 

 

 

アジアからヨーロッパに200種ほどあり、日本には3種ある。

 

ポルトガルの高原に咲くガゲア・ソレイロリイ Gagea soleirolii でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、イギリスの植物学者 Thomas Gage への献名。種小名は、19世紀フランス人軍人で、エンジニアでもあり、地質学者でもあり、アマチュアの植物学者でもあり、特にコルシカ島の植物を採集した Jseph-François de Soleirol への献名。

ゲイジア・ソレイロリーはユリ科の多年草である。原産地の項に記した地の標高1000~2500m級高地の比較的日当たりが良く、岩礫質な土壌地帯に自生する野草である。地下に径1㎝程度の鱗茎を持ち、線状の根生葉を1個出す。草丈は5~15㎝程度となる。3~5月頃、茎頂に散形花序を出し、径1㎝程度の花を1~3個つける。花被片は6個で、花色は黄色である。根出葉は長さ15~30㎝程度で、1個のみである。葉の表面は粉白色を帯びた淡緑色である。4~5月頃、花茎を立ち上げ、散形花序を出し、径2㎝程度で花被片6個の黄花を4~10個程度つける。花茎には2個の苞葉がつく。花後には長さ7㎜程度で、3稜のあるほぼ球状の蒴果をつける。(GKZ植物事典より)

 

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ビデンス・ピローサ Bidens pilosa

2020-12-26 10:24:51 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、センダングサ属、熱帯アメリカ原産、1年草、薬用、

学名:Bidens_pilosa、

和名:コセンダングサ(小栴壇草)、

英名:black-jack, beggarticks, farmer’s friends and Spanish needle cobblers pegs.

葡名:picão preto

2018年1月30日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

ビデンス・ピローサ Bidens pilosa の花。茎は直立し、草丈は50~110センチ。

 

花期は9月~11月。葉は奇数羽状複葉で、鋸歯のある卵形の小葉が3~9個つく。

 

白色の舌状花と黄色い筒状花のある頭花を咲かせる。種小名の Pilosa は「毛深い」の意。

 

舌状花は5~8枚。花の直径は1センチほど。

 

荒地や道端に自生。古い時代にアジアや環太平洋地域に分布。現在では、世界中の熱帯・亜熱帯地域に広く帰化している。

ビデンス・ピローサ Bidens pilosa でした。

©2020 MUZVIT

 

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ビデンス・アルバ Bidens alba

2020-12-25 10:15:44 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、センダングサ属、熱帯アメリカ原産、1年草、薬用、

学名:Bidens alba、

和名:オオバナノセンダングサ(大花栴壇草)、別名:タチアワユキセンダングサ(立淡雪栴壇草)、サシグサ(沖縄本島)、ムツウサ(宮古島)、シロノセンダングサ(白野栴壇草)、

英名:Romerillo、Shepherd’s Needles、Beggar's Tick、Cobbler's Pegs、Fisi'uli、Hairy Beggar-Ticks、Hairy、Kofe Tonga、Matakaro、Spanish Needles、

葡名:Carrapicho-De-Agulha、Picão-Preto、

2014年9月25日、ポルトガル、バイラーダ地方で、2016年11月22日、2018年1月30日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

 

ビデンス・アルバ Bidens alba の花。花期は9月~11月。

 

白色からレモンイエローの舌状花と黄色い筒状花のある頭花を咲かせる。

 

舌状花は5~8枚。花の直径は3センチほど。荒地や道端に自生。古い時代にアジアや環太平洋地域に分布。現在では、世界中の熱帯・亜熱帯地域に広く帰化している。

 

茎は直立し、草丈は50~110センチ。葉は奇数羽状複葉で、鋸歯のある卵形の小葉が3~9個つく。

 

ビデンス・アルバ Bidens alba でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)属名はギリシャ語の bi(=2)と dens(=歯)の合成語からで、果実に歯のような形の刺が2本あるため。種小名は「白色の」の意。

オオバナノセンダングサはキク科の多年草である。草丈は0,5~1,5m程度。茎断面は4~6角形で、淡緑色、多毛である。葉は5枚の小葉で構成される複葉で、下部は茎に対生し、上部では互生する。開花期はほぼ通年で、径3㎝程度の頭状花をつける。舌状花は白色、筒状花は黄色。痩果は平たい4稜形で、頂部に刺を持ち、衣服や動物の毛に容易に付着する。我が国へは、弘化年間(1844~1848)に観賞用として導入されている。昭和38年(1963)に高知県で帰化状態にあることが確認されており、その後各地に広まりを見せている。我が国の外来生物法では要注意外来生物に指定している。日本生態学会選定した我が国の「侵略的外来種ワースト100」にも本種は含まれている。一方、近年の各種の研究結果、薬用としても注目され、また、ネコブセンチュウに対する駆除効果があるとして自然農法への取り組みの上で着目されつつある(GKZ植物事典より)

 

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ゲラニウム・ピレナイクム Geranium pyrenaicum

2020-12-24 10:34:27 | ポルトガルの野の花

フウロソウ科、Geraniaceae、フウロソウ属、ヨーロッパ、地中海沿岸地域の山岳地帯原産、多年草、

学名:Geranium pyrenaicum、

和名:ピレネーフウロ(ピレネー風露)、

英名:Hedgerow Crane's-bill、Hedgerow Geranium、Gedgegrow Crane's-bill、

2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

葉は丸く5~7の切れ込みがあり、対生。

 

春から秋に紅紫色の花をつける。花びらの枚数は5枚だが、先端が2つに浅く裂けているため10枚に見える。

 

空き地や道端などに生育する。

 

花の直径は1cmほど。草丈50cmで1メートルの広さほどに繁茂する。

 

北アメリカやヨーロッパ、日本に帰化している。日本では北海道の札幌市と小樽市で定着が報告されている。(wikipediaより)

ゲラニウム・ピレナイクム Geranium pyrenaicum でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の直訳から。属名は、geranos(=ツル)から出たギリシャ古名。長いくちばし状の果実をツルのくちばしにたとえたものとか。種小名は「ピレネー山脈の」の意。ピレネーフウロは、フウロソウ科の多年草である。本種は、地中海沿岸地方の標高200~1900m程度の山岳地帯で、比較的乾燥した土壌に自生する野草である。概して、森林・耕作地・路傍等に自生する。草丈は50cm程度となる。全草は毛深く、茎の基部は木質化する。茎は直立するが上部で良く分枝をし、草丈の倍程度の横方向へ広がりを見せる。株元から根生葉を出し、ロゼット状に広がりを見せる。茎葉は、ほぼ円形で、縁部は5~7裂し、茎に対生する。4~7月頃に花茎を出し、径1㎝程度で紅紫色の5弁花を見せる。各花弁は先端部で2深裂をするために、遠目には10個の花弁があるようにも見える。花後には径5㎜程度で褐色の蒴果をつける。本種は、地中海沿岸地方原産種であるが、ヨーロッパ各地、特に北欧地域では帰化状態にある。更に、北米でも帰化状態にある。我が国でも、北海道で帰化状態にあることが確認されている。(GKZ植物事典より)

 

 

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ゲラニウム・ルキドゥム Geranium lucidum

2020-12-23 10:01:42 | ポルトガルの野の花

フウロソウ科、Geraniaceae、フウロソウ属、アイルランド・イギリス・ヨーロッパ大陸・西アジア・北アフリカ原産、1~2年草、

学名:Geranium lucidum、

英名: Shining Crane's bill、 Shining Geranium、Shiny Geranium、

2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ゲラニウム・ルキドゥム Geranium lucidum の花。

 

ヨーロッパから北アフリカ、ヒマラヤにかけて広く分布。やや日陰の荒れ地などに生えている。高さは50センチほど。葉は円形で、5~7に深裂する。夏が近づくと、葉や茎が赤く色づき、蝋質の光沢を持つ。

 

5月から8月ごろ、ピンクの花が咲く。

 

萼筒は卵形で5稜があり、稜は赤褐色を帯びる。

 

英名は、花後の萼筒を「ツル」に見立てたもの。ゲラニウム・ルキドゥム Geranium lucidum でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の geranos(=ツル)に因んでおり、長いくちばし状の果実の形状から。種小名は「光沢のある」の意。

ゲラニウム・ルキダムはフウロソウ科の1~2年草である。本種は原産地の項に記した地の急な山の斜面等に自生する野草である。草丈は10~35㎝程度となる。葉は掌状で5~7深裂し、茎に互生する。茎はほぼ無毛であるが、概して赤味を帯びることが多い。6~8月頃、茎上部に集散花序を出し、桃色の5弁をつける。花後には、先端が長く突き出ていて外皮に5稜を持った果実をつける。本種は、北米やオーストラリアでは帰化状態にある。(GKZ植物事典より) 

 

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プランタゴ・ランセオラタ Plantago lanceolata

2020-12-22 10:35:23 | ポルトガルの野の花

オオバコ科、Plantaginaceae、オオバコ属、ヨーロッパ原産、多年草、

学名:Plantago lanceolata、

和名:ヘラオオバコ(箆大葉子)、

英名:Ribwort Plantain、English Plantain、Snake Plantain、Black Plantain、Long Plantain、Ribble Grass、Black Jack、Jackstraw、Lam's Tongue、Hen Plant、Wendles、Kemps、

葡名:Lingua de ovelha、

2017年5月23日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

細長いへら状の葉を水平から斜め上に放射状に伸ばし、その上へ茎を幾本も30から50センチくらいに伸ばして花の穂をつける。

 

穂には小さな花が密生しており、下から上へと次々に咲き上がっていく。穂の周りに細い糸に支えられてつき、白い輪のように目立つのはおしべである。オオバコより大きく高いが、オオバコのような踏みつけ耐性はない。江戸時代末期に侵入したものとされ、その後広く日本全土に分布を広げた。

 

畑地、道端、果樹園、河川敷、牧草地、荒地などに耐乾性があるため広く生育する。

 

葉は細長くへら状。北アメリカをはじめ世界中に分布を広げ、コスモポリタン雑草となっている。環境省指定の要注意外来生物類型2に指定されている。

 

ヘラオオバコはヨーロッパでハーブとして食用や薬用に利用され、家畜用飼料としても栽培されている。(Wikipediaより)

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、葉が篦状であることから。属名は、ラテン語の planta(=足跡)に由来している。葉が大きいことからと言う。種小名は「披針形の」の意。

ヘラオオバコは、我が国の荒れ地や砂地、牧草地などによく見られるオオバコ科の一年草である。本来ヨーロッパ原産であるが、今日典型的な帰化植物と化している。花穂を見れば、オオバコの仲間と判別できるが、葉姿だけでは、まるで別属の植物にも見える。花茎は非常に長い(20~70㎝程度)が、花穂は2~8㎝程度とあまり長くない。花期は6~7月。本種は、ヨーロッパ原産種であるが、今日、世界各地で帰化状態にある。我が国へは江戸時代末期に渡来しているが、今日、我が国では典型的な帰化植物として定着を見ている。我が国の「外来生物法」では、本種を<要注意外来生物>に指定されている。(GKZ植物事典より)

 

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キティスス・オロメディテラネウス  Cytisus oromediterraneus

2020-12-21 10:24:13 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、エニシダ属、地中海沿岸地域、フランス、スペイン、ポルトガル、北アフリカ原産、

学名:Cytisus oromediterraneus、

英名:Provence broom、Purging broom、Pyrenean broom、

西名:Piorno serrano、葡名:Piorneira-da-estrêla、

2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

キティスス・オロメディテラネウス  Cytisus oromediterraneus の花。

 

標高の高い山に生育。

 

5月6月、エストレラ山の山肌は黄金色に染まる。

 

山道沿いにはピンクのエリカが咲きそろい、その上には頂上までキティスス・オロメディテラネウスがびっしりと山肌を埋め尽くす。

 

キティスス・オロメディテラネウス Cytisus oromediterraneus の花でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語古名 Kytisos(=ウマゴヤシ等)を語源としている。種小名は girishagono oros(=山)と meiterraneus(=地中海)の合成語から。

キティスス・オロメディテラネウスは、マメ科の落葉樹である。本種は、原産地の項に記した地、特にピレネー山脈等、イベリア半島の山々の標高400~1900m級高地に自生する灌木である。樹高は40~150㎝程度となる。本種は群落を構成し、加えて茎は良く分枝をし、全体的には掲載した写真に見られるようにほぼ半円球状の樹冠を構成する。葉は長さ19~12実IR、幅2~6㎜程度の単葉で茎の各節に1~2個がつく。5~7月頃、茎上部の葉腋に黄花の蝶形花をつける。開花時には蜂蜜状のぞっとするような異臭を放つという。花後には長さ15~30㎜程度の莢果をつける。(GKZ植物事典より)

 

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ファラクロカルプム・オッポシティフォリウム Phalacrocarpum oppositifolium

2020-12-20 11:15:05 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ファラクロカルプム属、イベリア半島(スペイン、ポルトガル)原産、固有種、多年草、

学名:Phalacrocarpum oppositifolium(=Chrysanthemum oppsitifolium=Chrysanthemum herminii=Leucanthemum oppositifolium)、

2016年6月16日、7月17日、2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ファラクロカルプム・オッポシティフォリウム Phalacrocarpum oppositifolium の花。花の直径は2センチほど。

 

 

草丈は20~30センチほど。

 

ポルトガルでは標高の高い山の岩場などに自生。

 

 

ファラクロカルプム・オッポシティフォリウム Phalacrocarpum oppositifolium の花でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名の語源不詳。種小名は「対生葉の」の意。

ファラクロカルプム・オッポシティフォリウムはキク科の多年草である。本種はイベリア半島の標高400~1600m程度の高地で、概して花崗岩地帯での岩場が露出しているような牧草地等に自生する野草である。草丈は10~30㎝程度となる。葉は楕円状であるが、縁部が羽状に多裂する。羽片はほぼ線形~狭楕円状となる。4~8月頃、花茎を伸ばし、その頂部に径2㎝程度の白色の花をつける。 (GKZ植物事典より)

 

 

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サントリーナ・インプレッサ Santolina impressa

2020-12-19 09:48:00 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ワタスギギク(サントリーナ)属、地中海沿岸地域ポルトガル原産、常緑低木、

学名:Santolina impressa、

2012年7月、2017年5月21日、6月16日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

サントリーナ・インプレッサ Santolina impressa の花。花の直径は1センチほど。草丈は30~80センチほど。

 

葉は灰緑色で細く、マッチ棒状。

 

開花は5月から7月。ボール状の中に無数の筒状花を咲かせる。ポルトガル、コスタ・アズール地方の固有種?

 

限られた地域のみの自生であるが、個体は豊富で安定している。それでも希少種のため絶滅危惧種としてレッドリストに登録されている。

 

サントリーナ・インプレッサ Santolina impressa でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、サンスクリット語の candana(=香木の一種)がアラビアを経てギリシャ語で santalon(=サンダル)となったと言われているが、このサンスクリット語が語源と推測される。種小名は「凹んだ」の意。

サントリーナ・インプレッサはキク科の常緑低木である。樹高は30~80㎝程度となる。茎は概して斜上する。葉は細い糸状で長さ5センチ前後で、茎に互生する。6~7月頃、茎頂に写真に見られるような黄色で径1㎝程度の花をつける。本種は、国際自然保護連合(IUCN)では、絶滅危惧種(LC)に指定されている。(GKZ植物事典より)

 

 

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メンタ・スピカタ Mentha spicata

2020-12-18 10:24:31 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、ハッカ属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Mentha spicata、

和名:ミドリハッカ(緑薄荷)、オランダハッカ(和蘭薄荷)、スペアミント、

英名:Spearmint、米名:Speamint、葡名:Hortelão-verde、Hortelã-comum、

2012年7月、2014年7月30日、31日、8月3日、2015年7月20日、25日、8月1日、8月5日、8月23日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016年7月17日、9月25日、ベイラ地方で撮影、

 

メンタ・スピカタ Mentha spicata の花。

 

スペアミント(spearmint)はハッカ属の植物である。古くからハーブとして用いられている。

 

ペパーミントよりもハーブとして用いられた歴史は古い。聖書でハッカとされている植物はスペアミントの一種ともされるナガバハッカ(Mentha longifolia)とされている。

 

ペパーミントはスペアミントとウォーターミント M. aquatica の交配種とされている。草丈30-60cm程。

 

葉は対生し、ふちにのこぎりの刃のような形で切れ込みがある。葉脈はペパーミントと比較するとあまりはっきりしない。夏から秋にかけて茎の先端に長さ5cm程度の花穂を伸ばし、そこに白から淡紫色の花を多数つける。不稔性であることが多く、地下茎により栄養繁殖する。(Wikipediaより)

種小名の spicata は穂、穂状花序の意。メンタ・スピカタ Mentha spicata でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は全草が濃い緑色をしていることから。属名は、テオフラテスが用いた名で、地獄の女王 Proserpine によってハッカに変えられたと言われているギリシャ神話の女神 Menthe の名を語源とするラテン名から。種小名は「穂状花序のある」の意。

ミドリハッカはシソ科の多年草である。茎は4稜を持ち直立し、草丈は30~60㎝程度となる。葉は短い葉柄を持った卵形で縁には鋸歯があり、先端部は下部の葉はほぼ鈍頭となり、上部の葉は尖る。7~8月頃、茎頂に穂状花序を出し、白色~淡紫色の小花を多数付ける。本種は、概して不燃性であり、地下茎により栄養繁殖をする。我が国へは江戸期に渡来している。(GKZ植物事典より) 

 

 

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トリフォリウム・インカラツム Trifolium incarratum

2020-12-17 11:04:42 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、シャジクソウ(トリフォリウム)属、南ヨーロッパ原産、耐寒性一年草、

学名:Trifolium incarnatum、

和名:クリムソンクローバー、ベニバナツメクサ(紅花詰草)、ストロベリーキャンドル、

英名:Crimson Clover、Italian Clover、葡名:Trevo-vermelho、Erva-do-amor、Trevo-encarnado、

2013年5月、2015年5月7日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2014年4月22日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

トリフォリウム・インカラツム Trifolium incarratum の花。日当たりのよい牧草地や草原に自生。

 

草丈は50~60cmほど。3月から5月ごろ、穂状花序に深紅色の花を咲かせる。鮮やかな真紅のクローバー、めったに見かけない花。

 

花穂は4cmほどで、この種類では大型。

 

シャゼンムラサキやシレネのあいだに真っ赤なトリフォリウム・インカラツム。

 

種小名の incarnatum は赤い、紅色の意。トリフォリウム・インカラツム Trifolium incarratum でした。

©2020 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、花色から。属名の  Trifolium とは、「三つ葉」の意。種小名は「肉色の」の意。

ベニバナツメクサは、園芸界ではストロベリーキャンドルの名で流通しているマメ科の一年草である。今日、わが国では帰化状態にあるシロツメクサやアカツメクサの仲間でもある。草丈は、40㎝前後。細い花茎の上に写真に見られるような花穂を見せる。長さは3㎝前後。花色は英名の通り紫がかった赤色である。わが国へは明治期に牧草として渡来している。(GKZ植物事典より)

 

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