建築士伊藤の防災教育・耐震診断・耐震補強実績ブログ
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近況、同業者との交流、掃除や養生のこと
現在工事中の焼津市内の新築現場。
模型で外観については検討を重ねたこともあり、ほぼイメージ通りに建てることができた。
問題は正面部分に設置する縦格子だが、これは現場で何度か検証して位置を決めたい。
軒の出も1.2mあり、それ故に難しいと思う納まりがいくつかあった。
ただ、この建物については事前に様々な準備を行ったため、今のところ思ったより上手く納まったと思う。(もちろん油断はしていないので来週から現場で問題点がないかチェックは続ける。)
実際に工事を行うと、事前にこういう準備をすれば容易に作業ができると思う点がいくつかあった。
軒の出があまりない住宅が増えている中で、あえて屋根の形や軒の出を意識する設計をすることで他社との差別化ができればいいなと思う。
夏の日差しを防ぐにはやはり屋根の工夫が重要と思えてならない。
茶室増築工事の現場については、左官業者や建具業者がよく頑張って作業してくれている。(今は外回りの左官工事や室内の襖等の建具製作中)
特に建具は製作に時間がかかるため、お客様の了解を頂いて丁寧に作業をしているし、逐次私にも報告があるのでありがたい。
念入りに打ち合わせや図面を作成して細かく指示したかいがあったと思う。
室内の塗り壁については、乾燥期間をかなり設けたがそろそろ問題ないと判断した。
来週から照明器具やトイレなどの設備設置も行う予定。こちらの現場もお客様には逐次状況報告を行い、ご了解を頂きつつ進めている。
次の話。
最近、同業者との交流が増えるにつれて、マルワの問題点もいろいろ気が付くようになってきた。
例えば、現場清掃と養生については、まだまだ他にくらべてマルワはしっかりしていないと私は思っている。
どうしたら現場環境が良くなり、仕事がしやすく事故もないようにできるのか、そういうことも意識してただ清掃や養生をするのではなく、きちんと考えて作業する。
そういうことを責任者の私が率先してやっていくしかない。
同業者との交流は自分たちを見つめなおす良い機会と思うので、今後も意識して交流を続けてもらえるよう意識して行動したい。
来年も同じように仕事があるとは限らない、常に高い意識を持ち、こんな仕事や対応では来年は仕事がまったくなくなるだろうという強い危機意識をもって今日を過ごさなければならないと思っている。そこまで思いつめなくてもと指摘する方もいるかもしれないが、ほんの少しの気のゆるみが結局のところが高い代償を後々に支払うことになると思えば、楽観的にはなれない。
来週月曜日からまた気持ちを新たに頑張ろうと思う。
この写真は、現在設計中の住宅模型。
3Dでの検討ももちろん行うが、模型はやはり分かりやすいなと思う。
そもそも組み立てていて、この部分が実際に工事するときに大変になりそうだなと気が付くこともある。
設計というのは本当に重要で、ほんの少し屋根の勾配が違うだけで見た目が変わる。
今後も少しでも検討できる余地があれば、検討する姿勢は大事にしたい。
やる気
建築工事には様々な人が関わることが多い。
今手がけている茶室工事や新築工事でも多くの人が関わっている。
お客様(発注者)の声を聞き、関係者に指示を出すのは私の役目であり、当然すべての責任を負うのも私となる。
やる気だけではダメだが、やる気がすべての根源となるのは間違いない。
そして、私自身にやる気がなければ、私以外の関係者がやる気にならないと思う。
加えて、関係者にこの工事に対する考えや気持ちをしっかり伝えることも大事だと思う。
だからコミュニケーションは大事だし、仕事を依頼する側といっても相手の立場をときには気遣うことも大事だと思っている。
(とはいえ、一番優先すべきはお客様の立場でもある。)
私は正直にいうと期限ぎりぎりにGOサインを出したり、図面を提出することが多い。
これについては反省しなければならない点もあるが、期限ぎりぎりまで検討したいという気持ちが強いからというものもある。
例えば新築住宅のプレカット図面などは、それこそ承認期限ぎりぎりまで粘って検討する。
もう本当に手直しすべきところがないのかと疑ってチェックする。
不思議なことに期限ぎりぎりに1、2ヶ所だが、ここはこうしたほうがより良いものになるのではないかと気が付くことが多い。
先日も茶室の建具を依頼する島田の建具業者と密に打ち合わせをしたが、ぎりぎりまで建具のデザインを検討する私の熱意を理解してくれたのだろうか、同じように熱心に対応してくれるようになった。一緒に良いものを作りましょうといった暗黙の了解が感じられ、これならきっと良い建具を製作してくれると思っている。
ありがたいことだし、そういった業者に報いるためにも次の仕事を頂いて、また建具工事を依頼できるようにしたいと思うのだ。
当たり前のことだが、仕事があるということは本当にありがたい。
いつもその気持ち、謙虚さだけは失わないように続けたいと思う。