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伝統構法の木造住宅を救え

現在、いくつか耐震補強工事の依頼を頂いています。
その中でも特殊なのが伝統構法の木造住宅の補強です。

以前に別の業者に診断を依頼して、補強計画と見積もりを出してもらったようですが、内容(説明)が納得できなくて断ったようです。
話をよく聞くと、今の家にとても愛着があり、次の世代にきちんとした形で残したいのだが、補強したら耐震性は向上するのかといった不安やこういった昔ながらのやり方で建てられた住宅の補強は前例がないのではないかといった不安があり、悩んでいるようでした。

私たち親子は、これまでの補強工事の経験をフルに生かし、なんとかこの依頼者の期待に応え、不安を解消してもらいたいと思っています。いわば、これまでの集大成ともいえる仕事をやろうというわけです。

もちろん、伝統構法に対して、私たちだけで立ち向かうつもりはありません。
これまでの補強工事や耐震活動を通じて知り合った方々の関係を生かすつもりです。

そして、確かに耐震性があるということを第三者機関にも評価してもらおうと思っています。
それは、耐震性能評価書の申請です。
ただ、伝統構法の木造平屋建て住宅が対象になるのかという問題があります。
(現在、財団法人静岡県建築住宅まちづくりセンターにメールで問い合わせ中です。)

現在の一般住宅に対する耐震補強工事には、きちんと第三者がチェックするシステムがありません。
補助金申請時に役場職員が診断書や補強計画をチェックしていますが、補助金を支給するに足る工事かどうかを調べるものであり、診断や補強計画のミスをみつけることはおそらくできません。
つまり、診断者の自己責任によって行われている割合が非常に多く、工事も同様です。言い方を変えれば、業者や診断者はやりたい放題できるというわけです。

私が動的耐震診断を導入したり、耐震性能評価書の申請を考えているのは、いろいろな意味で現在の耐震補強に関するシステムに疑問があるからです。
それに依頼者だって、第三者からの評価や保証があった方が安心でしょう。

私は、この機会を大切にし、依頼者が任せてよかっと心から思える様にがんばりたいです。
やれることはとにかくやりますし、このブログでも経過を紹介するつもりです。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
伝統構築住宅の地震対策 (鈴木)
2007-12-23 15:52:15
最近急に決まった事なのですが、私が引き継ごうとしている叔母の家が遠方の伊豆にあり、昭和17年建造なので伝統構法のはずと思うのでどの様に地震対策したらよいのか色々色々調べて見ています。なにかすっきりわかる方法論を探しています。このブログでもどしどし取り上げてください。今までの記事、大変興味深く読ませて頂いております。
 
 
 
コメントありがとうございます。 (伊藤貴広)
2007-12-25 11:52:25
9月頃から耐震補強の依頼が予想以上に増えたことで、ブログへの書き込みが減ってしまいました。伝統構法に関して書きたい事がたくさんあります。
正月休みを利用して、できるだけ分かりやすく、私自身の見解や役立つ(と思われる)情報を公開しますので、参考にして頂ければ幸いです。
 
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