「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ファミ劇太陽放送7/23=ジーパン、複雑な心境の初射殺/世間を震撼させる事態に藤堂チームが挑む

2019-07-23 06:04:12 | ファミ劇日誌
さて、7/23のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


7/23(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#76
ファミリー劇場HD(CS)


7/23(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#77
ファミリー劇場HD(CS)



第76話 48.12.28 おふくろ (ジーパン)

セミレギュラー:菅井きん

ゲスト:小原英明 北原一実
  石井麗子 高尾礼子 山口雅生 与力礼子 向井洋一郎 二瓶餃一 伊藤健 夏木順平
  武藤英司

脚本:鎌田敏夫
監督:児玉進

派出所の警官が殴られて拳銃を奪われた。若い男女の計画的犯行だった。
残された銃弾は5発。
一方病院に勤めているジーパンの母・たきが拳銃で撃たれて重傷を負う。
捜査の手がかりもないままに、今度は若い女と起業の診療所に勤める医師が次々と同じ拳銃で射殺された。
その頃、盗みの容疑で若い女が逮捕された。拳銃を奪った若い女のモンタージュに似ているので、殴られた警官に面通ししたところ、犯人の女に間違いないという。
母を撃たれたジーパンは私怨にかられその女を追及するが、女の口は固かった。
女の身元はハンドバックの金具から割れた。女は町田和子といい、兄の勇一は行方不明だった。
そして捜査の結果、二人の母親が亡くなった病院に殺された医師と若い女が看護婦として勤めていたことが判り、さらにジーパンの母はその殺された看護婦と間違えられて撃たれたらしいことが判った。
さらに、和子を取り調べているうちに、和子が母親の死は病院の手術の失敗であることを泣きながら明かす。
拳銃を持った勇一が次に狙うのはその病院の院長に違いないとボスらは慎重に警戒するが、そのすきをついて網からもれた院長の息子を勇一が人質にとって、院長をおびき寄せようとした・・・・。

太陽初の「マカロニのいない、年末作」はその時の主役であるジーパンの初射殺を描きます。
マカロニも年末の12月に初射殺、拳銃を持ちたくなかったジーパンも12月というのは、新人刑事の成長過程をジーパンもマカロニに重ねて描いていたことになりますが、これはテキサスから崩れます。
ジーパンの育ての親的位置の鎌田敏夫さんは、登場編を、ジーパンが刑事として拳銃というものの重要性に気付く#72を執筆、そして本作はもっと複雑な感情を描きます。
母・たきが「人間違い」で撃たれた背景には、ずさんな手術の末死んだ母の復讐を果たそうとする兄妹がいて、私怨で怒りが爆発していたはずにジーパンはあまりにも不幸なその兄妹に共感したもののその為刑事として冷静さを取り戻した矢先に兄を計らずも射殺・・・という不条理さは、あまりにも悲しい・・・。
一方、シンコとの仲は段階を踏んではいますが、さらに接近している感じがするところが、この作品の救いとなっていますが、ジーパンは新たな拳銃に対しての十字架を背負う事となってしまいます。


第77話 49.01.04 五十億円のゲーム (ボス・チーム)

セミレギュラー:平田昭彦

ゲスト:藤田進
 草薙幸二郎
 高原駿雄 入江正徳 
 奥野匡 重松収 田村勝彦 前田哲朗 片山滉 山本武 関口真砂子 斉藤英雄

脚本:小川英 武末勝
監督:児玉進

濃縮ウランを運搬中の原子力研究センターのライトバンが、一方通行路に誘い込まれ、運転していた所員は麻酔薬をかがされ車ごと奪われた。
その後、犯人から濃縮ウランを五十億円で売りたいと七曲署に電話がかかってきた。要求をのまなければ、濃縮ウランを溶かして水源地へ放り込むという。
この警察への挑戦といえる犯罪に、西山署長や本庁筋では捜査公開をボスに迫るが、ボスはパニックを防ぐために非公開捜査を強行する。
しかし、必死の捜査も犯人たちに裏をかかれ失敗してしまう。その上、犯人たちはまるでゲームを楽しむかのように、貯水池にペンキを投げ込んだり、新聞へすっぱ抜いたりして社会不安を掻き立てるのだった。
その為、捜査本部は本庁に移され、ボスは窮地に立たされるが・・・・。

1974年の年始作品はパニック必至の事態と犯人グループの多額の金銭要求という、国をも震撼させるような事件にボスが毅然と対処、ボスの指揮者としての手腕がいかんなく発揮されます。ただし、全て成功するわけではなく犯人たちはボスの作戦をあざ笑うかの如く、功名に裏をかき、ハラハラさせる展開となりますが「、しかし、犯人グループの「ゲーム」感覚の犯罪という点での「隙」をボスは見逃さなかったというのが、この辺りが痛快でもあります。
西山署長とボスの関係性が、この頃から「ライバル」という感じから、西山がボスを頼る部分が出てきます。指さし「藤堂君!」は変わりませんが、その辺りの関係性の変化が、西山署長をただのヒール役とは言い切れないものを生んだ切っ掛けの作品とも云えると思います。

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