はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

城ロマン:掛川3城巡り(小笠山砦2)

2018-01-28 09:03:58 | ウォーキング
歩行記録                                                           H30-1-20(土)
歩行時間:8時間00分   休憩時間:0時間50分   延時間:8時間50分
出発時刻:7時25分     到着時刻:16時15分
歩  数: 38、253歩(推定距離27.16km)    GPS距離km
行程表
 掛川駅 0:10> 掛川城 2:00> 小笠山 0:05> 小笠山砦 0:05> 小笠神社 1:20> 高天神城趾入口 0:50> 本丸跡
 0:35> 高天神城趾出口 0:45> 県道合流 0:40> 横須賀街道合流 0:25> 大須賀図書館 0:25> 横須賀城趾入口
 0:40> 横須賀城趾出口 0:02> 西田バス停

 
                多聞神社の                                 多聞神社

  弓矢を地面に差し神社の境を表した物は何と呼ぶのだろう。岡部の神神社でも見かけたが名前を忘れてしまった。
名前はともかくこの弓矢の先には小笠神社ならぬ多聞神社が建っています。案内には
 「徳川の時代、笛が上手な15歳の少年が小笠山に登ったまま分からなくなってしまった。心配した母に、夢で小笠山の◯◯天と
なると告げた。病人があると夢で、薬を教えききめがあるので、ここに祀った。」
とある。
少し分かりずらいが “行方不明になった少年が仏となり、病人の夢に現れ効き目のある薬を教えた。” という事だろう。
しかし案内板の少年が化身した神の名前の下が消されていて判読できない。
だが神社の名前が “多聞” なので、病人お願いを沢山聞くという事から 「多聞天」 なのだろうと思った。
ところが多聞天を調べると 「毘沙門。常時、如来の道場を守り、法を聞くことが多いことからの名。」 と、あの有名な毘沙門天だった。
でも少年が毘沙門天ではイメージが合わないので、消えた文字は “多聞” ではないかもしれないな。

 
                展望台の四阿                                 笹峰御殿跡

  いつもは神社下の道を歩くのだが、今日は多聞神社の横にある道を稜線に出て南に下った。稜線とはいえ木の枝が邪魔で、
景色は枝越しにチラチラ見えるだけだが、その先に四阿の建った展望台がある。そこからは掛川市街が見えるのだが今日は
冬には珍しく霞んでいて写真を写すほどではなかった。多分富士山も見えると思うが分かりません。

  四阿から下る途中にベンチや椅子がある広まった所があるが、ここは曲輪だったのでしょうか? 分かりません。
登山道に出て小笠神社に向かうと、また尾根部分を平らにしたような所に二つの建物がある。一つはコンクリの箱を横に
したような物で、もう一つは使われなくなったトイレのようだった。
そのコンクリの中に凸凹になったブリキの案内板が置いてあり
 「笹峰御殿跡 徳川家康が掛川城の今川氏真を、また、高天神城を攻めた時に家康の陣屋があった所で、御殿は後に
取り拂われた。家康は浜松からここに来たのである。」
とあった。

  家康の掛川城攻めとは、武田の駿河侵攻で駿府を脱出し掛川城に逃げ込んだ氏親を、今度は家康が攻めたのです。
意気地のない氏真なら簡単に攻略できそうなものだが、家康は苦戦し掛川城を落城させることが出来なかった。
そこで作戦を変更して一転和睦戦略に舵をきる。家康に命や所領を安堵された氏真は勿論和睦に同意したのです。
その掛川城攻めの家康の本陣は天王山にあったとされるが、天王山とは今の掛川城が建つ前の場所の古掛川城だと言われます。
その古掛川城と掛川城の距離は直線で300m程しかありません。慎重居士の家康が戦闘している敵の目の前にいたとは疑問です。
かと言ってここ小笠山に陣を張っても、今度は直線距離で4km以上、しかも攻撃する道は無いのですから、陣と言っても見張台
程度の価値しかない。若し案内板の通り家康が掛川城攻略で浜松からここに来たのなら、多分 安全・保身 ためだったのでしょう。

  安全・保身は高天神城の攻撃の際でも考えられる。家康が高天神城の攻撃の時は城の周りに攻撃用砦を六ケ所設けている。
小笠山砦もその砦の一つだが、高天神城からの距離は一番遠く離れ5km弱もある。しかも砦の建つ場所は険路の上にあり防御は
しやすいが攻撃には不向きな場所だ。
そんな場所に砦を造った意味は、家康が安全を求めたからに違いない。と私の妄想的歴史観は蠢くのです。

        
                     堀 切                                   小笠山砦跡

  この堀切が小笠砦では一番大きくて場所も登山道横にあり、近くには 「小笠山砦」 の杭も建っているのすぐ分かります。
杭には 「徳川家康が掛川城と高天神城を攻めた時に作った砦である。」 と書かれている。

 
               人工地形                                   人工地形

  砦跡付近の林の中には、掘ったような跡や平らに均したような場所があちこちで見られるが、ここに砦が有った事を知らなければ
自然の地形と見逃してしまいそうです。

 
               小笠神社展望台                                 高天神はどこに

  小笠神社の社務所の展望台は南側が開けているので、高天神城を始め遠州灘方面が見えるのだが、今日は生憎な
天気でスッキリ見えません。高天神城も見えている筈ですが、どの山そうなのかはっきりしません。
多分あの山と思う山はあるのですが自信がない。毎回双眼鏡を持ってこようと思っていても、いつも忘れてしまいます。

 
                小笠神社                                   神社のリフト

  毎回お馴染みの小笠神社です。何年か前に各地の神社などに油を撒いた事件があったが、その痕跡が今も残っています。
くだらない事をする奴がいるものだと思うが、去年もまた油撒き事件が発生して中国人女性が手配された。
これが逆な立場なら中国国民はどのような行動をとるでしょうね。

 
              小笠神社の階段                               小笠神社の階段

  神社から急な階段が幾層も続いています。どうですかこんな所を馬に乗って攻撃できると思いますか。

 
                小笠神社参道入口                              小笠池

  参道入口の大きな案内板を見ていた人が 「小笠山の見所は六枚屏風と聞いたけど、どのように行くのですか?」 と聞いて来た。
一人歩きの老ハイカーを見てベテランとでも思ってくれたのだろうか。期待に添わなければと得意になって説明する私です。

  小笠池付近は大東町時代には釣りやハイキングにと手を入れていたようだが、今はその名残といった風になっている。
写真上に見える白い建物が小笠神社の展望台の所です。展望台から覗き込んだが池が見えなかったが、よく見れば見えたのかな?
最近静岡県では溜池上部が崩壊し土石流が発生する個所の調査をしていると報道されていたので、県の 「土砂災害危険マップ」 を
覗いてみたら、小笠池と小笠神社の間が “急傾斜地崩壊危険個所” に指定されていた。矢張り怖い場所なのだ。

 
                 小笠池隧道                            ここは怖かった(以前の写真)

  池の堤防を渡り崖の下を行くと小さな隧道がある。この隧道を潜って行くと県道251号脇の無線中継所に出る事ができる。
だが途中に犬戻りのような崖の上の細道がある中々恐ろしい場所です。
私も最初はここを何気なく歩いていたが、ある時六枚屏風の上で小砂利に滑り危うく崖下に落ちそうになった時がある。
その後は普段何とも思わない所でも怖さを感じて歩いていたのだから、大人しく帰れば良いものをこの道に来てしまった。
そしてこの崖の上の細道を見て震え上がってしまった。
さんざ悩んで末に勇を決して渡ったものの、渡り終わってからも怖さは抜けず、もう二度とここへは来ないと思った。
そんな事のあった後で掛川市のHPを見ると、この箇所が通行禁止なっていた。
今はどうなっているのだろう。通行禁止は解除されたのかな? でも解除されてももう歩く気はしない。
 
 
              小笠池Pの案内板                              ここを乗り越えて

  池の堤防の下は駐車場になっていて古い案内板が建っていた。崖の上の細道はと見ると、赤く印があり 「通行止め」
追記されていた。池を回る道には何も書かれていないが隧道を通るには照明器具があった方が良いでしょう。

  県道249号に合流すると歩道の無い車道の隅を歩く事になる。県道の右下には小笠池を水源とする下小笠川が流れていて、
渡る事はできないが川向うには車も通れる舗装された道が見える。
でも大丈夫です? 県道に合流してすぐの所のガードレールが切れていてロープで封鎖されている。おまけに 「関係者以外
立入禁止」
なんて書いてある。
しかし公徳心の薄い私はロープを跨いで対岸に渡るのでした。更に図々しく 「ここは歩道にすべし」 なんて思いながら。

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