会津八一&団塊のつぶやき

会津八一の歌の解説と団塊のつぶやき!

会津八一 2571

2019-06-30 22:57:56 | Weblog
会津八一に関するブログ 1080

偶感・第3首(会津八一)  2019・6・30(日)  歌の解説  

    いにしへ の かみ も そぞろに おどろかむ 
               くぬち こぞれる ひと の ちから を


 全ての国民が力を合わせて、と詠むが八一はその脆弱なことを認識していただろう。      

会津八一 2570

2019-06-29 18:56:59 | Weblog
会津八一に関するブログ 1079

偶感・第2首(会津八一)  2019・6・29(土)  歌の解説  

    ひさかたの そら さへ さけむ あらた なる  
               くに おこる とふ もの の ひびき に 
    

 新しい国が興ると詠む。国威高揚の歌である。

会津八一 2869

2019-06-28 19:29:45 | Weblog
会津八一に関するブログ 1078

偶感・第1首(会津八一)  2019・6・28(金)  歌の解説 

 むらぐも は いゆき もとほり あめつち の 
               わかるる とき と いま を かも いはむ


 今を天地の分かれるはじめの時と言うのか!と敗戦に転じた今を感じて詠う。   


会津八一 2868

2019-06-27 18:14:27 | Weblog
会津八一に関するブログ 1077

山光集・偶感・5首(会津八一) 2019・6・27(木)  
                      昭和十八年四月

 偶 感  「敗色が濃くなったこの時代の影響を受けた空虚な作と言えるが、挙国一致が叫ばれた雰囲気の中では仕方がなかったかもしれない」
                                        
1 偶感(第1首)
    むらぐも は いゆき もとほり あめつち の 
               わかるる とき と いま を かも いはむ   
2 偶感(第2首)
    ひさかたの そら さへ さけむ あらた なる  
               くに おこる とふ もの の ひびき に     
3 偶感(第3首)
    いにしへ の かみ も そぞろに おどろかむ 
               くぬち こぞれる ひと の ちから を      
4 四月三日神武天皇祭にあたりて(第1首)
    おほみて に ぬぼこ とり もち をたけび に  
               うたひまし けむ かむながら かも    
5 四月三日神武天皇祭にあたりて(第2首)
    あめつち の なか つ みくに の くに の ほ と  
               さだめまし けむ かしはら の みや  

会津八一 2867

2019-06-26 19:23:16 | Weblog
会津八一に関するブログ 1076

香薬師・第5首(会津八一)  2019・6・26(水)  歌の解説 

 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第5首)

    かど の へ の たかまどやま を かれやま と 
                 そう は なげかむ こゑ の かぎり を


 盗まれた像を想って嘆く僧を詠う。五首を終わる。 

会津八一 2866

2019-06-25 17:31:25 | Weblog
会津八一に関するブログ 1075

香薬師・第4首(会津八一)  2019・6・25(火)  歌の解説 

 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第4首)

    いでまして ふたたび かへり いませり し 
                 みてら の かど に われ たちまたむ


 二度の盗難にあったが戻った。だから三度目の今回も~~、と思う。

会津八一 2865

2019-06-24 18:57:26 | Weblog
会津八一に関するブログ 1074

香薬師・第3首(会津八一)  2019・6・24(月)  歌の解説 

 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第3首)

    みほとけ は いまさず なりて ふる あめ に 
                 わが いしぶみ の ぬれ つつ か あらむ


 この八一の初めてのいしぶみ(碑)を山光集・歌碑(八首)で詠っている。

会津八一 2864

2019-06-23 17:54:03 | Weblog
会津八一に関するブログ 1073

香薬師・第2首(会津八一)  2019・6・23(日)  歌の解説 

三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第2首)

    みほとけ は いかなる しこ の をのこら が 
                 やど にか たたす ゆめ の ごとく に


 この美しい仏像を盗んだ行為に深い憤りと悲しみがある。
 素空はこの盗まれた仏像を木像で再現しようとレプリカのある新薬師寺、早稲田大学文学部を訪れた。

会津八一 2863

2019-06-22 19:00:34 | Weblog
会津八一に関するブログ 1072

香薬師・第1首(会津八一)  2019・6・22(土)  歌の解説 

 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第1首)

    をろがみて きのふ の ごとく かへり こし 
                 みほとけ すで に なしと いはず やも


 八一の愛した香薬師像が盗まれた。新薬師寺にはレプリカが安置されている。
 しかし、2015年、ノンフィクションライターの貴田正子氏が仏像の一部である右手を発見。その取材過程をまとめた『香薬師像の右手』を上梓している。   

会津八一 2862

2019-06-21 19:01:24 | Weblog
会津八一に関するブログ 1071
2019・6・21(金)

山光集・香薬師・五首(会津八一) 昭和十八年三月   

 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める  5首
            香薬師を詠んだ歌は11首ある。 参照  
                                    
1 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第1首)
    をろがみて きのふ の ごとく かへり こし 
                 みほとけ すで に なしと いはず やも   
2 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第2首)
    みほとけ は いかなる しこ の をのこら が 
                 やど にか たたす ゆめ の ごとく に
3 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第3首)
    みほとけ は いまさず なりて ふる あめ に 
                 わが いしぶみ の ぬれ つつ か あらむ        
4 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第4首)
    いでまして ふたたび かへり いませり し 
                 みてら の かど に われ たちまたむ  
5 三月二十八日報ありちか頃その寺に詣でて拝観するに香薬師像のたちまち何者にか盗み去られて今はすでにおはしまさずといふを聞きて詠める(第5首)
    かど の へ の たかまどやま を かれやま と 
                 そう は なげかむ こゑ の かぎり を   


会津八一 2861

2019-06-20 23:40:25 | Weblog
会津八一に関するブログ 1070

平城宮址・第13首(会津八一)  2019・6・20(木)  歌の解説

平城宮懐古(第7首)

    いくたび を われ また きたり この をか の 
                 みくさ の うへ に もの おもはめ や


 これからも何度も来て往時を偲び思うだろうかと詠む。

会津八一 2860

2019-06-19 19:02:14 | Weblog
会津八一に関するブログ 1069

平城宮址・第12首(会津八一)  2019・6・19(水)  歌の解説

平城宮懐古(第6首)

    ひさかたの つきひ はるけき おほみや の 
                 かれたる しば に もの もひ やまず


 「ものもひやまず」、昔への私の思いは尽きることがないと詠む。

会津八一 2859

2019-06-17 20:02:04 | Weblog
会津八一に関するブログ 1068

平城宮址・第11首(会津八一)  2019・6・17(月)  歌の解説

 平城宮懐古(第5首)

    あるとき は からびと さびて すごろく の     
                 さい ふり けらし みやびと の とも


 唐の人のように双六の賽を振っただろうと想像する。 

          (明日第3火曜日は休みます

会津八一 2858

2019-06-16 18:54:31 | Weblog
会津八一に関するブログ 1067

平城宮址・第10首(会津八一)  2019・6・16(日)  歌の解説

平城宮懐古(第4首)

    あるとき は まなこ しひたる たうそう に 
                 もの たまはりて ねぎらはせ けむ


 「まなこしひたる」とは失明した鑑真和上のこと。 

会津八一 2857

2019-06-15 19:35:47 | Weblog
会津八一に関するブログ 1066

平城宮址・第9首(会津八一)  2019・6・15(土)  歌の解説

平城宮懐古(第3首)

    あるとき は みちのくやま に さく はな の 
                 くがね いでぬ と とよめき に けむ


 聖武天皇の大仏建立は陸奥より金が献上されて進んだ。