「アラブの春」と呼ばれる民主化のうねりが続くアラブ世界で、民衆に人気のある指導者はトルコ首相のタイップ・エルドアン(57)だ。米シンクタンクがエジプトなどアラブ5力国で行った調査で「理想の指導者像」のトップだった。
…中略。
世俗主義に転換
エルドアンはイスラムの教えを政治で実現しようとするイスラム主義の流れをくむ。宗教心の強い家庭に生まれ、イスラム宗教者を養成する学校を卒業後、大学で経営学を学んだ。
…中略。
政権は欧州連合(EU)加盟問題でも積極姿勢をとる。米国と強い友好関係も維持する。記者会見で態度の変化を問われて、「私の世界観は世界の変化に応じて変わった。道徳観は変わらないが、もう昔の私ではない」と言い切った。
チュニジアやエジプトではイスラム勢力が選挙で躍進し政治を主導する。エルドアンはカイロ訪問時に 「エジプトは世俗的な憲法を持つべきだ。世俗主義は宗教の敵ではなく、特定の宗教に偏らないということだ」と地元のテレビで語り忠告する姿勢を見せた。
…中略。
主要銀行の一つテニス銀行の主任エコノミストのサルハン・オゼルも「現政権は情報収集に非常に積極的だ。経済の責任者が直接私にも意見を聞いてくる。決定は迅速、対応は妥当だ」と語る。
…中略。
彼が好きな言葉ーー「フィールドでボールを持ちすぎてはいけない。重要なのはゴールすることだ」=敬称略
(中東駐在編集委員・川上泰徳)
…中略。
世俗主義に転換
エルドアンはイスラムの教えを政治で実現しようとするイスラム主義の流れをくむ。宗教心の強い家庭に生まれ、イスラム宗教者を養成する学校を卒業後、大学で経営学を学んだ。
…中略。
政権は欧州連合(EU)加盟問題でも積極姿勢をとる。米国と強い友好関係も維持する。記者会見で態度の変化を問われて、「私の世界観は世界の変化に応じて変わった。道徳観は変わらないが、もう昔の私ではない」と言い切った。
チュニジアやエジプトではイスラム勢力が選挙で躍進し政治を主導する。エルドアンはカイロ訪問時に 「エジプトは世俗的な憲法を持つべきだ。世俗主義は宗教の敵ではなく、特定の宗教に偏らないということだ」と地元のテレビで語り忠告する姿勢を見せた。
…中略。
主要銀行の一つテニス銀行の主任エコノミストのサルハン・オゼルも「現政権は情報収集に非常に積極的だ。経済の責任者が直接私にも意見を聞いてくる。決定は迅速、対応は妥当だ」と語る。
…中略。
彼が好きな言葉ーー「フィールドでボールを持ちすぎてはいけない。重要なのはゴールすることだ」=敬称略
(中東駐在編集委員・川上泰徳)