テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

独酌酔言:今も高いロシア国民のプーチン支持率、戦時下の情報統制による世論誘導

2023年02月28日 | 世の中

ロシアがウクライナ侵攻を開始して2023年2月24日で1年

一向に出口の見えない戦争の行方、

それでも高い支持を得るプーチン、

2月21日、プーチン大統領は2時間に渡る年次演説を行った、

そこで主張されたのは、

「ウクライナのネオナチ政権」の脅威、

「ウクライナが核兵器を所有」しようとしている、

「戦争を仕掛けたのは西側諸国」だ、

などなど、日本に居ると何ら根拠のない主張を繰り返しているように思えるのですが、

ロシア政府系メディアの調査によると、、、

プーチンの演説は78%が「正直で誠実」と評価しているそうです、

ロシア国内のプーチンの支持率は80%超と相変わらず高い数字を維持しています、

戦争への慣れ、戦争反対に突出したくない戦時下の民衆心理などいろんな要因が指摘されていますが、

やはり大きいのは強力な情報統制でしょう、

独立系メディアの活動制限、海外とのインターネットの遮断など、

ロシア国民は世界の公正な情報に触れる機会が相当な割合で制限されている、という気がします、

ま、いつの戦時下政権で行われてきたことなのですが、、、

もちろん過去の日本でも行われてきました、

太平洋戦争末期の“大本営発表”

実際の戦況、戦果とはまるっきり違う虚偽の発表を繰り返し

戦争継続の正当性と国民の戦意高揚を煽り続けました、

当初、比較的正確だった発表も戦況の悪化と共に、酷い虚偽発表を繰り返すことになります、

例えば、昭和19年10月の台湾沖航空戦では、、、

(大本営発表)撃沈・航空母艦11隻、戦艦2隻他多数
(実際の戦果)撃沈なし、大破2隻、小破1隻

といった具合、

日本の大敗は大勝利に書き換えられていたのです、

これが大本営の意図だったのか?

それとも、現場部隊の誤認・過大評価の集積だったのか?論議はあるにせよ、

当時の日本国民は戦況の悪化を肌で感じつつも、

大本営発表を信じ、すがり、戦争継続の意志を持ち続けたのです、

この国民一体の戦争継続支持に疑問を呈する善良な市民は“非国民”の名の下に糾弾され、声を潜めていく、、、

なんとなく間違っているような気はするが、非国民にはなりたくない、軍部を支持する方が生き易い、反対しても無駄、といった無力感、

現在のロシア国内でも同じようなことが起こっているのではないだろうか?

そう思うと悲しくなってきます、

現在のロシアの状況はこれに似ているような気がします、

虚偽の戦果発表

続く戦争に反対する市民の拘束

先週、中国が停戦に向けての話し合いを持つべきと主張、

はたしてどこまで実効性があるか?疑問ですが、話し合いが必要なのだけはたしかに真実、

もっとも強力な戦争抑止力は、大きな戦果ではなく強力な外交力であります、

これは過去の戦争終結のプロセスを観ても明らか、

そして、、、

虚偽の情報操作で戦争を継続する政権はいつか必ず崩壊する、これもまた真実だと思います、




独酌酔言:凄まじい物価上昇で取り残される相対的貧困層、急増する「子ども食堂」

2023年02月21日 | 世の中

今日の独酌酔言で書きたいのは「日本の相対的貧困率の高さ」です、

これ、知らない人が多い、実は日本の相対的貧困率は高い

そして、2022年「子ども食堂」の数が急増

無料、もしくは安価で地域の子どもたちに食事を提供する子ども食堂が急増していることと、相対的貧困率は無関係ではないでしょう、

という事実を思い出させてくれたニュースを順番に紹介、

日銀総裁交代 ⇒

前任の黒田さんは安倍元首相の肝入りで2013年に日銀総裁に就任、

“物価2%上昇”を目標にアベノミクスの基本政策である金融緩和策を10年間続けた

が、、、景気は一向に上向かず、、、

物価が上がらない~給料が増えない~消費が上向かない~負のスパイラルに嵌ってしまった日本、

もちろん、マクロ経済政策だけが負のスパイラルの原因ではありませんが、
(他にもIT系技術産業の世界的取り残され、技術者育成支援の無策、若者の就労感の変化などetcあり)

結果論で観れば『アベノミクスは完全に失敗だった』という思いが沸々と、

凄まじい物価上昇率 ⇒

2022年12月の物価上昇率4%の衝撃

皮肉なことにロシアのウクライナ侵攻(戦争だ、これは!)の影響で、世界レベルでの物流崩壊が起こり、日本国内のあらゆる価格が高騰、物価だけが上がる事態に、、、

物価上昇はもう誰もが実感しているでしょう、

電気代もガス代もビックリするほど高くなりました、

安酒場の焼酎1杯だって値上りしています、

初任給を上げる大手企業 ⇒

そんな中、社員の生活を守り人材の確保を目指す大手企業では2023年度初任給を上げる動きが、

ユニクロ、バンダイ、三井住友銀行、任天堂、セガ、みずほ銀行etc、、、

20~30%UPとか5万円UPとか、久しぶりに給与UPに前向きなニュースが飛び交いましたが、

2023年の春闘 賃上げ率は2.7%?

これに対して中小企業ではそんなに簡単に給料が上がるわけではないようです、そりゃそうでしょう、

でも、これじゃ物価上昇率に追いつかず、実質賃金減少ということに、、、

なんとなく一層格差が広がるような嫌な予感がします、

そして、、、

日本の相対的貧困率は15~16% ⇒

日本の貧困率が15%~16%と聞くと、え!?ウソでしょ!と、直感的に思う人が多いのでは?

だいたい6人に1人、学校の35人クラスなら4~5人はそんな環境で生活している、ということです、

“相対的貧困”、これはちょっと説明が必要です、

大雑把に書くと、国内の平均可処分所得の半分に満たない可処分所得しかない層のことです、

“相対的”なこの定義で考えると、一定の率で必ず貧困層が生まれるワケですが、それでも日本の相対的貧困率はG7中ワースト2位

やはりなにかが足りない日本社会なのです、

日本の貧困ラインは可処分所得127万円(2018年)、これに満たない人が15%程存在するということです、

というかこれでいくと、日本の平均可処分所得は平均250万円ほどしかない、ということになります、

これで十分裕福で幸せな国だ、という実感は湧かないですよね、

さらに、毎日の食事にも困っている子どもたちもいます、

相対的貧困層のうち、どれくらいの割合が毎日の食事にも困っているのか?

よく分りませんでしたが、最後にこんなデータも、

2022年全国のこども食堂、全国で7331箇所に急増 ⇒

子ども食堂=無料、もしくは安価で地域のこども達に栄養価の高い食事を提供する社会活動です、

この活動は2010年頃から東京都大田区の「こども食堂 だんだん」で始まり、

その活動が全国に波及しているので、現在は活動普及に伴い拠点数も増えている、という観方も出来ますが、

やはり、毎日の食事も家計の負担になっている、

という家族のニーズが「子ども食堂」の増加を後押ししている、という観方も出来ます、

いったい日本国内のどれほどの家庭で、毎日の食事に苦労しているのか?

さて、ロシアのウクライナ侵攻が世界中の物価に影響を与えている現状、

この状況の中で我が国はどのようにして豊かで幸福な国民生活を実現するのか?

政治家・企業家・学者のみなさんの叡智に期待します、


今度は日本が手を差し伸べる番です、トルコ・シリア地震から1週間

2023年02月14日 | 世の中

今度は日本が手を差し伸べる番です、

1890年(明治23年)9月16日夜半、

明治天皇に謁見、オスマン帝国の勲章を届けた帰路、

和歌山県串本沖でオスマン・トルコの軍艦「エルトゥールル」号が嵐のため遭難、600名以上の乗員が海に投げ出されました、

この乗員の一部が紀伊大島地区に漂着、住民は嵐の中、献身的に救助看護にあたり69人の命が助けられました

明治天皇も政府を挙げての支援を命じ、生存者は手厚い看護を受け、4カ月後に日本の軍艦により母国へ送り届けられました、

その後、日本国内でトルコへの義捐金を募る運動も起きています、

1985年(昭和60年)、イラン・イラク戦争に巻込まれ帰国困難な日本人200名以上がイランの首都テヘランに取り残されてしまいました、

各国が自国民を航空機で救出する中、日本は救援機を送れませんでした、

当時の自衛隊は海外派遣原則不可、日本航空も安全確保が出来ないと救援機を出せません、

そんな時、トルコ政府が救援機を派遣、日本人215名を救い出してくれました、

政府間の正式調整は無く、駐イラン大使と民間商社マンの懇願によりイラン政府が自主的に動いてくれたのです、

当時、テヘランにはトルコ人も多く残っていましたが、日本人を優先して救出するという英断でした、

この決断を生んだのが、「エルトゥールル」号遭難救助への恩返しです、

トルコ政府は95年も前の恩を忘れていなかったのです、

1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災と大きな地震による災害が起こる日本、

大きな地震災害の度に、トルコは災害救助隊や義捐金を提供してくれています、

それは「エルトゥールル」号事件から綿々と続く両国の友情と、お互いへの思いやりの歴史が支えているのです、

そして今、日本がトルコに手を差し伸べる番です、

2023年2月6日、トルコを震源とするM7.8の大地震が発生

トルコと隣国シリアと合わせて東日本大震災を上回る3万3000人以上が死亡(2月13日現在)、

世界各国から救助隊、医療支援隊がトルコへ入り、現在も懸命な救助救援活動が続けられています、

日本からも緊急救助隊をはじめ、様々な団体がトルコへ入っています、

微力ながら、国内にいるワタシたちにも出来ることもあります、

NHKニュースサイト「日本からできること」 ⇒ 記事はこちらから、

寄付できる団体の一覧も記事後半に出ています、

1世紀以上にわたって続く、トルコと日本の友情と思いやり、恩返しの歴史

今またその次のページを開くときが来ています、




「恵方巻き」と名付けたのは・・・セブンイレブンさんだそうです^^)風習型販促キャンペーンは強し

2023年02月07日 | 世の中

2月3日は節分でした、ま、毎年の恒例行事ですが、、、

「恵方巻き」の攻めっぷりは凄かったなあ、

スーパーや寿司屋は云うに及ばず、コンビニ、ファミレス、居酒屋、弁当屋、うどん屋に蕎麦屋、果てはドラッグストアまで、どこもかしこも「恵方巻き」の洪水でした^^笑)

2023年の恵方=南南東を向いて丸囓りする、、、

という行動をみなさん、無邪気に結構楽しんで囓っていたんではないですか?

は、ワタシも囓りましたよ、美味しかった、

2023年2月3日の1日でいったい何本の「恵方巻き」が売れたのか?・・・

調べてみましたが、分りませんでした、ガクっ!

ウイキペディア『2007年の推計本数3000万本』という数字がありました、

節分に「恵方巻き」を食べるという風習、関西由来のようですが、いまでは全国に普及しているとか、

となると、今はひょっとすると5000万本くらいは売れているかも、、、

@500円としても250億円か、一大イベントですな、

さて、節分の風習と云えば、「豆まき」こそが正真正銘の“節分の風習”だと思っています、これは間違いなさそう、

ワタシが子どもの頃には、たしかに「豆まき」やっていました、でも「恵方巻き」を食べた記憶はありません

でも、いまや「豆まき」よりも「恵方巻き」のほうが幅を利かせている感じ、

ま、この「恵方巻き」、たくさんある“風習型販促キャンペーン”ですから仕方ないか、ね、

大阪では大正期辺りから海苔巻きを食べる風習があったようですが、

1930年代、これを大阪鮓(寿司)商組合がフーチャー、

1970年代にはデパートで売り出されるようになったそうです、

こちらのサイトが詳しいです 

1980年代にはコンビニも「恵方巻き」商戦に参戦、その後、全国に普及してきます、

そして、、、上記サイトには驚きの情報が、、、

「恵方巻き」のネーミングはなんと!!「セブンイレブン」さんだそうです、

これにはビックリ、

てっきり昔から有る名前だと思い込んで居ました、

いかんイカン、まんまと風習型販促キャンペーンに乗せられていました、

しかし、ここまで普及したら海苔屋さんはウハウハでしょうね、

さて、次は早くも2月14日のバレンタインデー、と云えば「チョコ」ですよね、

もちろんこれも“風習型販促キャンペーン”です、

世界各国では花を贈る事が多いようですが、日本ではチョコ、これもまた“風習型販促キャンペーン”の製菓(元い成果)です、

先駆的な製菓会社が有ったようですが、1970年代後半にデパートや大手製菓会社が本格参戦、若い女性を中心に定着したそうです、

その次は3月3日の雛祭り、こちらは「雛あられ」、

さてはこれも“風習型販促キャンペーン”か!?

と、思いきや、こちらは江戸時代から有る風習のようです、やるやん!「雛あられ」^^)

雛あられの詳細はこちら 

5月5日の端午の節句、この日に食べる「柏餅」や「ちまき」も古い歴史があります、正統派、

“土用の丑”に鰻を食べるのも“風習型販促キャンペーン”ですね、

でも江戸時代起源、

エレキテルなどを発明した平賀源内が考案したという説があるので有名でしょう、

他にも、クリスマスのケーキやチキン、

クリスマスの夜、昔はどこの酒場(当時はパブが流行っていた)に行っても、問答無用に骨付きチキンが出てきたもんです^^)懐かしいです、

最近浸透してきたハロウィンは食べ物と云うより“仮装アイテム”の“風習型販促キャンペーン”になっているようですね、

まったく仮装したことないですけど、

古来、風習にはそれぞれちゃんとした合理的理由があるので、それに倣って新しい風習が産まれても、ま、エエかな、

美味しく食べて、楽しんでしまえばこっちのもんです、

しかし「恵方巻き」のネーミングがセブンイレブンさんだったとは、目から鱗でした、

◆コロナ概況

感染者数はだいぶ減って来ました、

でも死者数はまだまだ高いレベルです、

もうちょっと、もうちょっと、