隻手の声(佐藤節夫)The voice of one hand clapping.

世の中の片手の声をココロで聴こう。

アメリカ雑記 American note

2014-09-24 17:46:02 | Weblog
酔芙蓉 速水御舟画
アメリカ雑記American note 平成甲午廿六年長月廿四日

先日は英語講師による講演があった。
いきなり自由の女神の足に鎖があるのはなぜという質問に、誰も答えれなかった。
昔、大学クイズ王選手権に甥っ子が出て、ニューヨークまで行った時、質問にあったという記憶はある。懐かしい福留さんの司会であった。
だから、鎖があることは知っていたが、なぜと言われると困ってしまう。
だから、調べましたよ。
「自由の女神」
右手には純金で形作られた炎を擁するたいまつを空高く掲げ、左手にはアメリカ合衆国の独立記念日である「1776年7月4日」とフランス革命勃発(バスティーユ襲撃)の日である「1789年7月14日」と、ローマ数字で刻印された銘板を持っている。足元には引きちぎられた鎖と足かせがあり、これを女神が踏みつけている。全ての弾圧、抑圧からの解放と、人類は皆自由で平等であることを象徴している。女神がかぶっている冠には7つの突起がある。これは、7つの大陸と7つの海に自由が広がるという意味である。
台座部分にはエレベータが設置されている。エレベータの最上階(10階)からは像の中のらせん階段を上って王冠部分の展望台に登ることができる。2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件後は安全のため、同展望台は閉鎖されていたが、2009年7月4日、独立記念日に合わせて約8年ぶりに再開された。再開後は、同展望台に入場できる人数が1時間あたり30人まで、1日240人までと制限されたほか、入場には予約が必要となった。台座部分の内部はアメリカの移民の歴史について展示する博物館になっており、エマ・ラザラス (Emma Lazarus) が書いた「新しい巨像 (The New Colossus)」という題の14行詩を浮き彫りにしたブロンズ製銘板が設置されている。たいまつは灯台とするためのものであったが、雲に反射して船舶運航の妨げになるということで中止された。また、女神像は元々灯台であったためニューヨーク港を向いている。
なお、自由の女神像はフランス系フリーメイソンリーとアメリカ系フリーメイソンリーの間に交わされた贈り物であった。台座の記念盤には以下の文言が刻まれている。
“ AT THIS SITE ON AUGUST 5TH, 1884, THE CORNERSTONE OF THE PEDESTAL OF THE STATUE OF "LIBERTY ENLIGHTENING THE WORLD" WAS LAID WITH CEREMONY BY WILLIAM A. BRODIE, GRAND MASTER OF MASONS IN THE STATE OF NEW YORK. GRAND LODGE MEMBERS, REPRESENTATIVES OF THE UNITED STATES AND FRENCH GOVERNMENTS, ARMY AND NAVY OFFICERS, MEMBERS OF FOREIGN LEGATIONS, AND DISTINGUISHED CITIZENS WERE PRESENT. THIS PLAQUE IS DEDICATED BY THE MASONS OF NEW YORK IN COMMEMORATION OF THE 100TH ANNIVERSARY OF THAT HISTORIC EVENT.
仮訳:
(この地にて1884年8月5日、「世界を照らす自由の女神」の像の台座の礎石は、ニューヨーク州
メイソン団のグランド・マスター、ウィリアム・A・ブロディーによる式典とともに設置された。
グランド・ロッジの構成員ら、合衆国およびフランスの政府の代表ら、陸軍および
海軍の将校ら、諸外国の使節団の構成員ら、ならびに名高い市民らが参列した。この銘盤はかの
歴史的事件の第100周年を記念してニューヨークのメイソン団により捧げられる。)

これまた、アメリカの歴史に関することでしたが、去年8月犬山城に来てくれたアメリカ人が今年も
来てくれた。出身は何州ですかと聞いたら、Pennsylvannia州だという。
隣の友人が「the Keystone State」とニックネイムを教えてくれた。
さらに謂れを聞くと、アメリカが、イギリスから独立の時13州が東海岸にあって、Pennsylvannia州がKeystone(かなめ石)だったのさ と教えてくれた。
1776年のことだ。
その13州を調べると、
ニューイングランド植民地群
• ニューハンプシャー植民地(ニューハンプシャー)
• マサチューセッツ湾直轄植民地(マサチューセッツ)
• ロードアイランド植民地(ロードアイランド)
• コネチカット植民地(コネティカット)
中部植民地群
• ニューヨーク植民地(ニューヨーク)
• ニュージャージー植民地(ニュージャージー)
• ペンシルベニア植民地(ペンシルベニア)
• デラウェア植民地(デラウェア)
南部植民地群
• メリーランド植民地(メリーランド) en:Chesapeake Colonies
• バージニア植民地(ヴァージニア) en:Chesapeake Colonies
• ノースカロライナ植民地(ノースカロライナ)
• サウスカロライナ植民地(サウスカロライナ)
• ジョージア植民地(ジョージア)
北から南へと続いてる。さらに、ウイキペディアによると

Pennsylvania's nickname is The Keystone State because it was the middle colony of the original 13 colonies and because Pennsylvania has held a key position in the economic, social, and political development of the United States. The state song of Pennsylvania also mentions the state nickname in the second verse: "Birthplace of a mighty nation, Keystone of the land." The word keystone is from architecture, it describes the central wedge-shaped stone in an arch which holds all the other stones in place:
それが最初の13の植民地の中央の植民地であったので、そして、ペンシルバニアがアメリカ合衆国の経済で、社会的で政治的な開発で重要な立場を保ったので、ペンシルバニアのあだ名はキーストーン・ステートです。ペンシルバニアの州の歌も、第2の韻文で州のあだ名を口にします:「広大な国(土地のKeystone)の発祥地。」単語かなめ石は建築からあります、それは適所にすべての他の石を持つアーチで中心くさび形の石を記述します。

Three of our most treasured documents were written in Pennsylvania: the US Constitution, the Declaration of independence, and the Gettysburg address.
我々の最も大事にされた文書の3つは、ペンシルバニアに書かれました:米国憲法、独立のDeclarationとゲティスバーグ・アドレス。

ペンシルバニア州の誇りでしょうね。13州を北から南と巡る旅をバケット・リストに入れていこう。 お城で待機する活動も、とても人生の勉強になる。体に気を付けて長くやりたい。

お読み下され、感謝致します。

夏椿・沙羅双樹Camellia

2014-09-20 19:35:58 | Weblog

夏椿・沙羅双樹 camellia 平成甲午廿六年長月二十日

今年は雨が多かった。しかも極端に量が半端でなかった。
土砂災害を引き起こす位、大変なものだった。
私の周りはお陰さまで、一部避難勧告が出たという話だけであった。
20年も前、住民の間で「無視するよ」という話がでた。
なぜなら「勧告」はアドバイスadviceだから?
自己責任で判断でよいのか?
それより強い行政は「指示」である。
「指示」は、インストラクションinstruction である。
皆定義がはっきりしていない。
advice ⇒guidance or recomenndations with regard to prudent action

instruction ⇒ a direction or order

こうオックスフォード新英英辞典にある。
こうなると、各自治体の早めの「勧告」「指示」をこまめにだしてもらうしかない。
下手に見に行って、行方不明になった方々が多かった。
まだまだ 台風が襲ってくるから 気を付けねば。

写真は、岐阜市長良の三甲美術館の庭に咲いている夏椿・別名沙羅双樹の花である。
6月中か下旬の花で、絹本に描かれ掛け軸に表装してある。

お読み下され、感謝致します。

一神教(3)要約の英文Summary in English

2014-09-11 14:17:14 | Weblog
一神教(3)要約の英文Summary in English a revised edition 平成甲午廿六年長月十一日


After reading “ Monotheism and Nation” (Dialogue between Mr.Uchida and Mr.Nakata)

Now the U.S. is trying to intrude their favorable political system on Islamic countries.
At once they want control over goods, capital, information and human-beings in the free and opened market. They call it “globalization”, but they desire hegemony ,the total control and make the world come under their influence.
The current U.S. is thinking “we are a country” and “we are the world” at one time.
Flattening the world aims to standardize desire.
The ideal of global capitalism is that people in the world have the same desire.
So they produce large scale goods into the market and make a huge profit.
Globalization hasn’t finished yet. Because there are Islamic countries which have 1.6 billion people. They keep the same religious customs, talk the same language, and share the same world view and same philosophy.
If American globalists seriously want to complete globalization, the only way is to abolish the Islamic bloc/zone.
When we say “dissolve”, we think it is the way to break up a nation-state. But with the Islamic bloc/zone the story becomes the reverse. Originally they are nomads in a desert and have a sense of solidarity by the way of crossing border. So they run away across the border simply into the neighboring country.
It’s different from the case of attacking ordinary enemy militarily to strengthen the sovereignty and independence of each nation-state and territory. They acknowledge antagonism of neighboring countries’ interest and force both countries to hate each other. In other words, the policy that strengthens nation- state or territory state is chosen.
I think it’s an American basic strategy against the Islamic countries. From now on the world strategy of the U.S. will take double standards that apply the pressure to abolish nation-states against non-Islamic bloc/zone and to strengthen nation- states against Islamic bloc/zone.
It’s an indispensable strategic problem for globalization under the leadership of the U.S. to make this huge Islamic bloc/zone powerless politically.
On September 11, 2014 , U.S. President Barack Obama laid out his plan to carry out air strikes in Syria to degrade and ultimately destroy the Islamic State militant group.
I suppose U.S. President Barack Obama has stuck in the mud from “degrading” to ”ultimate destruction” of ISIS.シリアへの空爆が泥沼に入ってしまったことになる。


一神教(2)monotheism

2014-09-02 23:13:11 | Weblog

遅咲き月下美人
一神教(2)monotheism   平成甲午廿六年長月二日

日本は「八百万の神の国」と言われる多神教の風土である。
因みに、犬山城をお守りしている針綱神社の御祭神を調べてみると、何と10祭神もお祭りしている。イザナギの神、ククリヒメの神、オオアナムチの命(大国主命)、タケツツクサの命、タケタオリの命、オホアラタの命、タマヒメの命、タケイネタネの命、オツナネの命、そして オハリハリナネムラジの命という祭神です。
 ご存じ「天照大神」は「伊邪那岐神と伊邪那美神」との娘ですね。
 
ところで、一神教に話をもどしますと、対談されているユダヤ教、キリスト教、イスラームの三つの一神教はいずれも同じ中東の砂漠で、同じ唯一絶対の神を戴いて成立した兄弟のような宗教である。
その一神教の起源について、中田氏は解説する。(一神教の風土)
 人類の太祖アダムこそが神から教えを授かった最初の人間で、その後、神はノアやアブラハム等に顕れる。イスラームではアダム、ノア、アブラハム等は、すべて唯一神アッラーへの帰依(イスラーム)を説いた預言者であり、モーセ、ダビィデ、ソロモン、イエス、ムハンマド等は皆、このイスラームを説く預言者の系列に属するとする。
 さらに、アブラハムの次男イサクが、アブラハムの正嫡であり、今のイスラエルの地を与えられた選民ユダヤ人であり、その最大の預言者モーセが授かった成文の『律法』と口伝の正統な解釈権を有するのがラビと呼ばれる学者であると考えるのが、ユダヤ教徒になる。ユダヤ教徒はユダヤ人のイエスが預言者であるとは認めず、もちろん、ムハンマドの預言者性は認めません。 ユダヤ人イエスが、預言者を越えた神の子であり、無原罪のイエスの贖罪(しょくざい)死によってのみ人類の罪は贖われ(あがなわれ)、したがってイエスを神の子と認める者だけが救済されると説く者が、キリスト教徒となる。
 歴史的に、キリスト教はイエスを神の子とユダヤ教徒を敵視し、ムハンマドを偽預言者とみなしてきた。
 同じ起源から生まれてきて、微妙に違う。信仰を基礎づけるのは、キリスト教だと「汚れない魂」を、ユダヤ教は信仰の完成のために知性的な成熟を要求する。イスラームはその両方に目配りしているそうだ。
 イスラームの共同体の人々は共に食い、飲み、分かち合う文化をもつ。それはもともと遊牧民だったところに由来する。ユダヤ教徒はディアスポラ(離散)の民ですから、離散の地でも定住できず、機動性の高い商業に従事した者が多かった。ところが、キリスト教は農耕定住民の宗教になった。
 日本人は典型的な定住の農耕民で、危機的状況に遭遇した時に、瞬時に決断する強力なリーダーが要請されない。「和を以て貴しとなす」というのが日本における集団の意思決定の基本ルールで定住共同体でなければ出てこない発想だ。
 
*ユダヤとイスラームは共通点があるのだが、なぜいがみ合っているのか?(内田)
  ユダヤ人はもともと国がなくて世界を越境し続ける交易の民、コスモポリタンだったわけである。それで実力をつけたから嫌われたけれど、さらに国家を作っちゃったからますます話が複雑になった。遊牧民だったのに定住民になろうとしたから。(中田)
   パレスチナに対する暴力的な弾圧を見て、とんでもないことをすると内心で思っているユダヤ人は世界中にいる。でも、公然と批判できないのだ。
  なぜかと言うと、世界中に散っているユダヤ人たちは自分たちのいる国でいつ反ユダヤ的な動きが在るか分からないから。そのいざという時に、最後の頼みの綱がイスラエルなのだ。イスラエルにだけは逃げ帰ることができる最後の避難場所である。(内田)

 今、アメリカはイスラーム諸国に介入して、自分たちにとって好都合な政治体制を無理
やりにそこに成立させようとしている。それと同時に、世界のフラット化を目指して商品
、資本、情報、人間がクロスボーダ―で自由に開放的な市場で世界を覆い尽くそうとし
ている。グローバリゼーションとは言えないものだ。アメリカの覇権でしかないし世界
のローカル化である。今のアメリカは、自分たちは一つの国であると同時に世界であ
ると考えている。
 そのアメリカ型グローバリゼーションに対抗するため、内田氏は、「食」に関して警鐘
をならしている。そもそも農産物は商品として扱うことができるのかという問題ですね。
 自由貿易論者の思考の中には、需給バランスが回復するまでのタイムラグの間に人間が
飢え死にするかもしれないというリスクはカウントされていない。日本は今コメに80
0%の関税をかけているが、自由貿易論者はこういう障壁を撤廃しろという。そんな非効
率なことはやめて、違う金儲けの方法を算段して、儲けた金で外国からコメを買えばいい
と。だから、TPP(環太平洋経済連携協定)に参加したら、日本の農林水産業は確実に壊滅
する。農家の中に「農産物は商品でない。食糧はできるだけ自給自足すべき。それは輸入
できなくなると餓死者が出る『糧』だから。」という農家・国民が増えれば、グローバル化
は阻止できる。世界のフラット化は、欲望の標準化を目指す。            
グローバル資本主義の理想は、世界中の人が同一の欲望を抱くことだから、
同一仕様の製品を大量に市場に投入して、莫大な利益をあげれるようにもっていく。
だから、固有の食文化を潰して、世界中の人間が同じような食べ物を主食とするよう
もっていくのだけれど、食文化というのは、飢えないための人類の知恵が働き、飢えの
リスクを散らすための安全保障となるだろう。
 グローバル化はまだ完成していない。それを阻(はば)む人口16億の巨大
イスラーム圏が存在する。同一の宗教儀礼が守られ、同一の儀礼の言葉が語られ、
同一のコスモロジー、同一の人間観が共有されている。アメリカン・グローバリストが
本気でグローバル化を完成させようとしたら、イスラーム圏を潰すしかない。
 
 今世界中の至る所でアメリカの世界戦略がイスラーム集団と激しいフリクション(摩擦)
を起こしているけれど、それはそれぞれの地域での個別的な政治的紛争にたまたま
アメリカが巻き込まれて、そのつどなぜかイスラーム集団と対立していることではない。
 もっと根本的な理由でアメリカはイスラームと「不倶戴天」の関係にはまり込んでいる。
それはアメリカ主導のグローバリゼーションはイスラーム圏が存在する限り成就しない
からです。アメリカはたぶん直感している。イスラーム圏を無力化しない限り、
グローバル化、つまり「パックス・アメリカーナの半永久化」は実現できないことが、
なんとなくわかっている。だから、どうしてもイスラーム圏は解体しなければならない。そういう意識が働いているのではないかと思う。内田氏の凄いところですね。
普通『解体』という時は国民国家を壊していくやり方を考える。でもイスラームの場合は
話が反対になる。もともと遊牧民的な集団で、クロスボーダーな仕方で連帯しているから
簡単に国境をすり抜けて隣国に逃げる。普通の敵国を軍事的に攻撃する場合とは違って、
国民国家・領域国家それぞれの主権と独立性を強化し、隣国との利害の対立を認め、国民
同士が憎しみ合うように仕向ける。つまり国民国家・領域国家を強化するという政策が選
択される。それがイスラーム圏におけるアメリカの基本的な戦略だと思う。
 
 これからのアメリカの世界戦略は、非イスラーム圏に対しては国民国家を解体する方向
で圧力をかけ、イスラーム圏に対しては逆に国民国家を強化するというかたちで圧力をか
けるというダブル・スタンダードでいくのじゃないかと思う。
 この巨大なイスラーム圏を政治的に無力化することはアメリカ主導のグローバリゼーシ
ョンにとって必須の戦略的課題である。

この本が発行されたのは2月である。
イスラム教スンニ派の過激派組織『イスラム国』が、14年6月29日出来た。
アブー・バクル・アル=バグダーディーが「カリフ」であり、あらゆる場所のイスラム教徒の指導者であるとし、イスラーム国家であるカリフ統治領をシリア・イラク両国のISIS制圧地域に樹立すると宣言した。また同声明において組織名からイラクとレバントを削除し、「イスラーム国 (Islamic State)」と改変することを発表した。(ウィキペディア)
 そこへアメリカは空爆を行ったという事態になって、流動的だ。
 冷静に見守ろう。湯川さんの動向は発表になってない。

お読み下され、感謝致します。