隻手の声(佐藤節夫)The voice of one hand clapping.

世の中の片手の声をココロで聴こう。

うらしま 再考Think Urashima over again

2013-02-23 15:05:22 | Weblog
報歳蘭
うらしま 再考Think Urashima over again  平成癸巳廿五年如月廿三日

“うらしま”を綴っていたら、雪中の車に2ヵ月閉じ込められた男性が、「冬眠」状態で生存していたというスウェーデンの話が、舞い込んできた。「コールド・スリープ」というらしい。3年前秋田の友人W君を訪ね、白熊の豪太は「冬眠しない」と聞いてびっくりしたが、宇宙船などで、緊急事態が発生した際、人工冬眠に入って救出を待つという話があるという。 この宇宙船が亜光速で進むと「ウラシマ効果」が発生するという。
 この亜光速とはどんな速さか?
光の速度の99%の速度だそうだ。その宇宙船はタイムマシンと呼ばれる物だろう。
 この宇宙船に乗れば、時間の進み方は約7分の1になるという。 10年間宇宙旅行すると、地球では70年経っていることになる。 時間は光速に近づくほどゆっくり流れるので、亜光速で進む宇宙船内ではそれほど時間が経っていなくとも、その間地球ではどんどん時間が経っているのだ。地球に帰還した宇宙船の乗組員が、コールド・スリープから目覚めてみると、宇宙船の中で経過した時間よりはるかに多くの時間が経っており、ウラシマ状態になる。 少しでも寿命が長く保てたということかな。この亜光速のタイムマシーンが実現するかというと可能性はゼロではないということらしい。

 人間は隔絶した社会で生きるのでなく、“人と人との関係において生きること"であり、決して自らの成功や満足のためにすることではないと思う。
 人間を物差しにして考えるのでない人がいる。
 昆虫の研究をしている矢島稔氏は、昆虫でもセミは、成虫が約2週間と短い。蝶もトンボも成虫の寿命はせいぜい3ヶ月位であるといっている。
だが、寿命が短いことがメリットになる場合もあるという。
一世代の長さが短いと環境の変化にうまく適応できるから、一年一化(昆虫の産卵から羽化までのサイクルが一年に一回)より二化や三化であるほうが、生物としてより有利な面もあるという。人間の一世代を約30年とすれば、百万年の間に約3万世代になるが、年一代の昆虫なら百万世代に達する。分化、適応という点で生き残る確率が高くなると考えられる。 人間とはケタ違いの「生きる力」をもっている。
ケタ違いの「無常」だから、「生きる力」があるということだろう。

お読み下され、感謝致します。










日本人のちからJapanese Power

2013-02-19 16:14:35 | Weblog
 玄侑先生
日本人のちからJapanese Power   平成癸巳廿五年如月十九日

先日、玄侑先生が、文化講演会でお話をされるということで、大垣まで頑張って車を走らせて、拝聴してきた。
ここのところ法事があり、私立高校の入試もあり、何か落ち着かない。あと1ヵ月で公立高校の入試だ。しっかりサポートしなくてはならない日々が続く。
今月は、2日のみボランティア活動で、アメリカ人とインド人の組4名をご案内。天守閣のバルコニーも風が強く、一回り出来ないように柵がしてある。
2月は、寒さが厳しく、ボランティアとはいえ、修行に思えてくる。昔の侍さんも厳しかっただろう。
火鉢はあっただろうから、今よりは良かったのかは分からない。いつ攻めて来られるか分からない日々だから。

 玄侑先生も師走なみの忙しさだという。金曜日は福島、土曜日は東京、日曜は岐阜の大垣と講演が続き、檀家で亡くなる方が出ると大変なことになるとおっしゃってました。
 テーマは「日本人のちから」だ。
現代日本で生きるためには何が必要なのか?
それが分かれば、力となるのであろう。
挨拶の不思議から話された。「こんにちは」「こんばんは」には、英語のように「Goodがない」のはなぜか? 震災を受けてから分かったそうだ。 周りの人と再会して「こんにちは」というのは、今日は昨日と違うのだ。「こんばんは」というのは、朝とは違うのだ。このようにして挨拶が始まるのだ。
世間で生きているのは無常である。だったら生きているこっちも無常でなくてはならないとする。変化し続けるのだ。

「方丈記」を書いた鴨長明はコンパクトな生活を送ったという。折りたたんで牛車で移動。琴や琵琶も折りたたんだという。ちなみに方丈とは約3メートル四方だ。
「これでいいのか」と疑問の生活。最後に念仏2,3回申してやまぬとなっている。法然は6万回念仏を1日唱えたというから他力でなく自力ではないか。 1日は60×60×24=86400秒だから
やれない数ではないが、鴨長明は2,3回としている。自然で良いのではないか。
 
 日本は東と西で違ってくる。餅は、東は角で西は丸、侘び・寂びに対してバサラ、庵には城郭 のように両方が並ぶ。岐阜はちょうど真ん中で両方混在する。
古事記を読むと「一対」が出てくる。やむことなく出てくる。去るといえば来る。

今や、コンピューター化は当たり前の時代、データをいれていけば、忘れない。
会議をすれば、議事録造りで「現場を忘れる」ことになる。データを入力すること自体が目的になってしまっている。マニュアル化されてきているが、白紙で力を発揮する時である。
観音力と地蔵力で活発にと言われた。
 昔は「性善説」が強かったが、「性悪説」の世の中だ。凄い監視カメラの普及だ。名古屋と金沢が一番多いそうだ。そしてカメラが警察と直結していて見張っているそうだ。

仏門のきっかけは山田無文老師の座っている佇まいに感動した事と言われた。
「今日出来ることを明日に延ばすな」「明日出来ることを今日やるな」
無心の心が生産力ありなのだ。意識を1つに「唱える」ことが良いと言われた。

勝手な受け取で違っていましたら、御免なさい。
お読み下され、感謝致します。




からくり浦島Mechanical Urashima

2013-02-01 10:53:41 | Weblog
 
からくり浦島Mechanical Urashima   平成癸巳廿五年如月一日
 
犬山祭は針綱神社の祭礼で、1635年(寛永12年)大火後の復興を祈念して始められた。馬の塔を山車に代え、人形からくりを奉納するようになり、犬山城主第2代成瀬正虎の祭礼奨励もあり町々が参加して規模が大きくなった。
4月第1土・日に行われる。三層の山車13輌が笛・太鼓に合わせてからくり人形の演技を奉納する。その山車の一つ新町の車山からくり浦島は1928年玉屋さん製作で、江戸よりの演目から明治になって新演目として登場した。玉手箱の受け渡し、浦島の老人への変身が見物ですね。曲が3曲あり、各辻ごと、車切の場面で曲を変えるという。笛は能菅である。子供たちが稽古して伝承してきている。全曲CD,DVD化している。
これが伝統ですね。話はそれますが、町名の変更は気を付けないと伝統の破壊ですね。
岐阜⇒ぎふ というようにされると信長の歴史を大切にしていません。
もっとも家康は岐阜を嫌い、加納に城を造りましたが、根っこは信長に対する抵抗という方もみえます。犬山城は尾張藩のものでした。城主は大名じゃなくて付家老でした。
そこらあたりは「悲願」でブログに書いてあります。
では、英文解説です。

Urashima comes from Japanese folklore that has been talken since Muromachi Period and has been familiar to everyone.
Urashima Tarou helped a tortoise bullied by children.
Because of his good behavior, he was taken into an underwater palace. 
He had spent his wonderful time with a princess and dancing fish.
However he had to come back to his village.
<At the stage>
When he goes riding on a tortoise, a big shell appears and split.
Then a dazzling, beautiful princess appears and goes to the wave.
She hand him a magic box. She goes into the shell.
He opens the box and white smokes rise.
In a flash he becomes an old man with white hair.
 
It’s a sad story.
The most difficult scene to operate by only a thread is a climax that a princess hands him a box.
Both puppets don’t have clips to fix a box. So it’s the most nervous time to watch it.
And it is also difficult for operators to do quick work that Urashima Taro open the box and change face from black to white hair.
The scene that old Urashima cry, weep away makes us sad with sorrowful sounds (ohayashi)

* 浦島太郎のような昔話は、アメリカにもありました。NETで調べると。
『リップ・ヴァン・ウィンクル』(Rip van Winkle)は、19世紀アメリカの小説家ワシントン・アーヴィングによる短編小説。また、主人公の名前でもある。これはオランダからの移住者の伝説をもとにして、『スケッチ・ブック』(1820年発表)の中の一話として書き上げられたものである。
作者アーヴィングが晩年を過ごしたニューヨーク州のアーヴィントン(Irvington)には、このリップ・ヴァン・ウィンクルのブロンズ像が飾られている。

アーヴィントンにあるリップ・ヴァン・ウィンクル像
**概要
いつもやかましい妻にガミガミどなられながらも、まわりのハドソン川とキャッツキル山地の自然を愛する呑気者の木樵リップ・ヴァン・ウィンクルは、ある日、愛犬と共に猟へと出て行くが、深い森の奥の方に入り込んでしまった。すると、リップの名を呼ぶ声が聞こえてきた。リップの名を呼んでいたのは、見知らぬ年老いた男であった。その男についていくと、山の奥の広場のような場所にたどり着いた。そこでは、不思議な男たちが九柱戯(ボウリングの原型のような玉転がしの遊び)に興じていた。ウィンクルは彼らにまじって愉快に酒盛りするが、酔っ払ってぐっすり眠り込んでしまう。
ウィンクルが目覚めると、町の様子はすっかり変っており、親友はすべて年を取ってしまいアメリカは独立していた。そして妻は既に死去しており、恐妻から解放されたことを知る。彼が一眠りしているうちに世間では20年もの年が過ぎ去ってしまったのである……
リップ・ヴァン・ウィンクルは、アメリカにおいては伝説的な人物とされており、「時代遅れの人」の代名詞にもなっている。
この物語はまさに「アメリカ版浦島太郎」と言うべきもので、「主人公にとってはいくらも経っていないのに、世間ではいつの間にか長い時が過ぎ去っていた」という基本的な筋の類似性から、「西洋浦島」とも呼ばれている。
One autumn day, Rip is escaping his wife's nagging, wandering up the mountains with his dog, Wolf. Hearing his name being shouted, Rip discovers that the speaker is a man dressed in antiquated Dutch clothing, carrying a keg up the mountain, who requires Rip's help. Without exchanging words, the two hike up to an amphitheatre-like hollow in which Rip discovers the source of previously-heard thunderous noises: there is a group of other ornately-dressed, silent, bearded men who are playing nine-pins. Although there is no conversation and Rip does not ask the men who they are or how they know his name, he discreetly begins to drink some of their liquor, and soon falls asleep.
He awakes in unusual circumstances: it seems to be morning, his gun is rotted and rusty, his beard has grown a foot long, and Wolf is nowhere to be found. Rip returns to his village where he finds that he recognizes no one. Asking around, he discovers that his wife has died and that his close friends have died in a war or gone somewhere else. He immediately gets into trouble when he proclaims himself a loyal subject of King George III, not knowing that the American Revolution has taken place; George III's portrait on the town inn has been replaced by that of George Washington. Rip is also disturbed to find another man is being called Rip Van Winkle (though this is  in fact his son, who has now grown up).

***更に、ルーマニアにも、不老不死のテーマで語られているという。
去年、講演会があった。            講演名「浦島太郎とルーマニアの不老不死」eternal youth                    講 師:ニコラエ・ラルカ(スピルハレット大学教授)
場所は、愛知県立大学にて行われたそうだ。
中根千絵準教授(説話文学)によると、ルーマニアは日本研究が盛んな親日国。国民の多くが、戦争や震災など『大変なことがあっても必ず立ち上がる国』として好意的イメージを持ち、自然環境も似ている。
ラルカ準教授は「不老不死を求める主人公が通常とは時間の流れが違う世界にたどり着き、元の世界に戻ると何百年も経っていた」という筋書きの「ファト・フルモス」の物語を紹介した。
注:「ルーマニア民話の世界」からの説明によると
「Fat-frumos とは「すばらしい若者」というほどの意味だが、民話だけに残る古語」だそうです。

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浦島太郎の話は、何とオーストラリアはメルボルン近郊にあるHuntingdale Primary Schoolハンティングデール小学校まで、伝わっていた。イマ―ジョンプログラムで日本語を学んでいる児童が、去年9月、日本語劇「浦島太郎」を演じたという。

不老不死といっても、人間どうやっても120歳まででしょう。
人間一度権力を握ると「不老不死の薬」を求める傾向にあるらしい。
中国は秦の始皇帝ですね。彼の命を受け、徐福が探し求めて、日本は佐賀県にまで来ていました。伝説でしょうが。

今生きていることが、幸せなんでしょうね。