Tokyo Walker

諸事探訪

ゼブラ柄の話し

2024年04月09日 14時50分31秒 | カメラ

 最初に手に入れたのが2022/09/28、Auto-Takumar 55mmF1.8(後期)であった。してその2日後の2022/09/30、Auto-Takumar 55mmF1.8(前期)を入手した。結局同じようなものが前期、後期と揃うかたちになってしまったのである。それにはちょっとした理由がある。

「前期」を落札するとき、前玉に盛大な拭きキズがることは承知していた。だから「後期」のLensを転用出来ないか期待したのである。実際、この顛末はどうなったかと言うと、焦点距離55mmF1.8で5群6枚という構成は同じであるが、「前期」はUltron型、「後期」は変形 Double Gauss型ということになっている。要するに似て非なるものである。
前玉、後玉は確かに同じ径で互換性がある。しかし、肝心の屈折率が異なるのである。
実際にLensを入れ替えてみると、大幅にFlange backがズレてしまう。結局、ニコイチは出来なかったのである。それに「後期」は、格安で入手できたにも関わらず意外に美品で部品取りには勿体ない、「そのまま使うべき」モノであった。それに比べて「前期」は「後期」に比べて4倍以上の価格で入手したにも関わらず、使ってみようと言う気にもならないくらい幻滅するLensなのである。仕方なく全て清掃して最初の状態に元に戻すことにした。
      
 Pentaxの「ゼブラ」デザインは、他には見掛けない。この時期だけ作られたモノであるらしい。
他メーカーにもゼブラ柄はあるが、数は少ない。とにかく「ゼブラ」というだけで、お高いのである。どう考えても見合わない値段である。それから時が流れ、ゼブラのことは忘れ去ったかに思えたが、突然再会の機会がやって来た。
 2024/03/03、PENTAX K型がLens付きで出品されているのを見つけた。Lensの画像や商品説明は少なく、判断に困るものだったが、なんとなく良さそうな雰囲気が・・・・したのである。
落札の結果、Lensは最初の「前期」よりもかなり綺麗で、例のTop Lens(盛大な拭きキズ)とRear End Lens(カビ痕が目立つ)の2枚を入れ替えることが出来た。Lensのヌケも上々である。Focus環も文字がより綺麗(鮮明)なので交換した。
 分解してみると判るが、このLensは銅鏡内部で緩衝材としてゴムが2か所使用されている。
最初の「前期」は分解に失敗して、緩衝材の止めネジを1本破断してしまい欠品状態である。
これも正常な状態に修復することが出来た。絞り羽根10枚というのも魅力の一つだが、慣れているとはいえ組み立てはなかなか難しい。悪戦苦闘のRestoreを経て、ほぼ完璧にニコイチを完成させることが出来た。気分の問題かもしれないが、とにかく完全修復されて使ってみようという気持ちになったことが何よりも重要なことである。



 なぜ、ゼブラに拘るのか。実はAuto-Takumar 55mmF2で撮った写真に原因がある。
詳しくはBlog:2021/05/16「菖蒲」を参照していただければと思うが、その画像の背景ボケがどうしても気になってしまい、「当然、F1.8にすればもっと良いはず」という勝手な妄想に陥ってしまったのである。
2024/03/20「早春」でも記したように「Lensが明るくなった分、気難しいLensになったという印象」なのだが、要は使い方次第であって、Lensの魅力を何等損なうものではない。
Old lensのファンとしては至福のAuto-Takumar 55mmF1.8(ゼブラ柄)なのである。



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