『無能の人』(1991)
監督:竹中直人 原作:つげ義春 音楽:GONTITI
出演:竹中直人、風吹ジュン、三東康太郎、山口美也子、マルセ太郎、神戸浩、神代辰巳、大杉漣、井上陽水、いとうせいこう、須賀不二男、久我美子、野村昭子、原田芳雄、三浦友和 ほか
竹中直人の映画初監督作品。つげ義春の原作のほうはまだ見てないんだけど、けっこう近いらしい。
石を売るって設定が『恋の門』に似てるって思ったら、この原作を元ネタにしていた。
出演者が豪華なのは監督の顔の広さか。久我美子さんまで出演してて、ほんとビックリした!驚×5000
上品な顔立ち、話し方、全然変わってないなあ!嬉しくなる。
▼trailer
この予告はだいぶ本編と雰囲気が違ってるw
▼story
助川助三はかつては漫画で細々と暮らしていたが、今では妻モモ子がチラシ配りをしてかつかつの生活をしている。
髪の毛や、河原の石なんかが売れたらどれだけ儲かるかと夢想していたら、
古本屋で石のオークションがあると知り興奮する。
早速、主催者の石山石雲、妻のたつ子、弟子の山川軽石を訪ねる。
その帰りに山川と飲み、たつ子は男好きだが、それが問題となって石雲とトラブルになった例が5人もあると聞く。
小旅行気分で山梨へ行って見つけた立派な石を「これは高値がつく」と自負してオークションにかけると1万ちょい。
モモ子は何を思ったかセリに参加して値を5万まで吊り上げたが、運はそこまで。
自分で競り落としてしまい、手数料だけがかさんだ。
「もうウンザリ。同じ貧乏でもマンガ描きのあなたのほうがよかったわ」
河原で石を売っていた際にやって来た浮浪者はメジロを置いていって高く売れた。
その男が雨の晩、飛び降り自殺をして、助川は警察に届ける。
「身元不明の浮浪者は7年もすると死亡扱いになるから、もう死んだようなものだったんだよ」と警官。
その話を憑かれたようにマンガに描き、久しぶりに出版社を回るがどこでも「暗い」と断られる。。。
原作の不穏な空気感をよくぞここまで映像化出来たなって驚いた。
でもさすがにそのままそっくり映像にしたら、もっと救いのない散漫な話になってしまうところを、
ところどころユーモアと、明るい日差し、いくらかホッとする場面も交えつつ描いているから、
映画として充分楽しめる、いい作品だった。
社会生活からははみ出てて、たしかに高いプライドが邪魔して貧乏は救いようがないくらいだけど、
今作の主人公は原作ほど絶望的に病んではいないように見える。
実際、つげのマンガは現代では芸術的だと評価されているわけだし、当時評価されなかったのは不遇と言える。
アイデアが浮かぶままに、いろんな職業に就いていく様子はなんだかエコ、自由、解放にすら見えてくるからフシギ。
「世間から3人だけが切り離されてるみたいね」「いいじゃないか、3人だけでも」ってセリフもイイ。
GONTITIのウクレレっぽい音楽もその救いの部分にだいぶ貢献してる。
最後には竹中直人の歌も入ってた。
いとうせいこうと落ち合った重厚な雰囲気の昭和喫茶はここだろうか↓↓↓
▼画廊喫茶ミロ (ガロウキッサ ミロ)@御茶ノ水
監督:竹中直人 原作:つげ義春 音楽:GONTITI
出演:竹中直人、風吹ジュン、三東康太郎、山口美也子、マルセ太郎、神戸浩、神代辰巳、大杉漣、井上陽水、いとうせいこう、須賀不二男、久我美子、野村昭子、原田芳雄、三浦友和 ほか
竹中直人の映画初監督作品。つげ義春の原作のほうはまだ見てないんだけど、けっこう近いらしい。
石を売るって設定が『恋の門』に似てるって思ったら、この原作を元ネタにしていた。
出演者が豪華なのは監督の顔の広さか。久我美子さんまで出演してて、ほんとビックリした!驚×5000
上品な顔立ち、話し方、全然変わってないなあ!嬉しくなる。
▼trailer
この予告はだいぶ本編と雰囲気が違ってるw
▼story
助川助三はかつては漫画で細々と暮らしていたが、今では妻モモ子がチラシ配りをしてかつかつの生活をしている。
髪の毛や、河原の石なんかが売れたらどれだけ儲かるかと夢想していたら、
古本屋で石のオークションがあると知り興奮する。
早速、主催者の石山石雲、妻のたつ子、弟子の山川軽石を訪ねる。
その帰りに山川と飲み、たつ子は男好きだが、それが問題となって石雲とトラブルになった例が5人もあると聞く。
小旅行気分で山梨へ行って見つけた立派な石を「これは高値がつく」と自負してオークションにかけると1万ちょい。
モモ子は何を思ったかセリに参加して値を5万まで吊り上げたが、運はそこまで。
自分で競り落としてしまい、手数料だけがかさんだ。
「もうウンザリ。同じ貧乏でもマンガ描きのあなたのほうがよかったわ」
河原で石を売っていた際にやって来た浮浪者はメジロを置いていって高く売れた。
その男が雨の晩、飛び降り自殺をして、助川は警察に届ける。
「身元不明の浮浪者は7年もすると死亡扱いになるから、もう死んだようなものだったんだよ」と警官。
その話を憑かれたようにマンガに描き、久しぶりに出版社を回るがどこでも「暗い」と断られる。。。
原作の不穏な空気感をよくぞここまで映像化出来たなって驚いた。
でもさすがにそのままそっくり映像にしたら、もっと救いのない散漫な話になってしまうところを、
ところどころユーモアと、明るい日差し、いくらかホッとする場面も交えつつ描いているから、
映画として充分楽しめる、いい作品だった。
社会生活からははみ出てて、たしかに高いプライドが邪魔して貧乏は救いようがないくらいだけど、
今作の主人公は原作ほど絶望的に病んではいないように見える。
実際、つげのマンガは現代では芸術的だと評価されているわけだし、当時評価されなかったのは不遇と言える。
アイデアが浮かぶままに、いろんな職業に就いていく様子はなんだかエコ、自由、解放にすら見えてくるからフシギ。
「世間から3人だけが切り離されてるみたいね」「いいじゃないか、3人だけでも」ってセリフもイイ。
GONTITIのウクレレっぽい音楽もその救いの部分にだいぶ貢献してる。
最後には竹中直人の歌も入ってた。
いとうせいこうと落ち合った重厚な雰囲気の昭和喫茶はここだろうか↓↓↓
▼画廊喫茶ミロ (ガロウキッサ ミロ)@御茶ノ水